KOHARA BLOG

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CISMORワークショップ「イスラームにつてのオマーンからのメッセージ──寛容・理解・共存」

20140608.jpg オマーンから7名の来客を迎え、オマーンや、そのイスラームの伝統についての展示を行うと同時に、6月6日、「イスラームにつてのオマーンからのメッセージ──寛容・理解・共存」というテーマでCISMORのワークショップを開催しました。

 ワークショップでは、Dr. Mohammad Al-Mamariに話をしていただき、その後、オマーンについてのフィルムを30分ほど見て、私がコメントをしました。
 その後、別室のギャラリーの方に一同移動し、展示を見ると同時に、オマーンの人たちとの交流の時間を持ちました。このような形で、ムスリムの人たちと直接に交流することにより、イスラームの実像に近づくことができますし、相互理解と寛容の精神を育むことができると、あらためて感じました。
 その後、オマーンの人たちと夕食を共にしました。Dr. Mohammad Al-Mamariと話をする中で、彼らが近代化の進展と共に、伝統的な価値観や信仰を社会の中に位置づけることに非常に大きな関心を向けていることに気づかされました。伝統的価値観や宗教を、西洋的な宗教分離によって社会から排除してしまうことに対しては、きわめて批判的でした。
 私が、同志社の創設者である新島襄が道徳性や良心を重視したこと、国家が定める鋳型にはまらない人物を育てようとしたことなどを話すと、大きな関心を示されました。オマーンがイスラーム圏の事情をすべて代弁できないにしても、目下、中東世界で進行中の大きな変化の中で、我々が何に注目し、何を大事にすべきなのかを考える、貴重なきっかけを与えられたように思います。

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