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シンポジウム「聖戦と十字軍──現代・歴史・一神教が交差するところ」(6月19日、京都ユダヤ思想学会主催)

 会場となった教室がほぼ一杯になるくらいにたくさんの来場者がありました。テーマが魅力的だったのでしょう。
 山内先生の基調講演、すばらしかったです。私は山内先生の著書『十字軍の思想』をこれまでも、たびたび参照してきましたが、話を聞いても、質疑応答を聞いていても、さすがにこの道の第一人者であると、あらためて納得させられました。
 私の隣には中田先生が座られ、久しぶりに中田節を堪能しました。「しゅくふくされよ」という日本語とアラビア語が書かれたTシャツを着ていましたが、中田先生らしい気取らないお姿に思わず失笑してしまいました。
 壮大なテーマに対し、各人各様のアプローチがなされたシンポジウムで、とりまとめ役をされた司会の手島先生も大変であったと思います。

 
 歴史的出来事としての十字軍は13世紀におおむね終了しますが、「十字軍の思想」は今に至るまで受け継がれ、「十字軍」という言葉に現代のイメージを与え続けています。
 「浄化」「純化」がそのキーワードですが、ヨーロッパにおける移民排斥運動、英国における「ブリテン・ファースト」の叫び、米国におけるトランプ氏の移民排斥の発言は、いずれも、その現代的な事例を示しています。
 このような時代の中で、別のイメージやビジョンを作り出し、共有することができるかどうかが試されていると思います。

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