KOHARA BLOG

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生命倫理

生命倫理ガバナンス研究会「NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)」

 5月29日、以下のような内容の生命倫理ガバナンス研究会(位田隆一先生主催)5月例会に参加しました。発表者:森崎隆幸 先生(国立循環器病研究センター、分子生物学・臨床遺伝科)演題:NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)──自施設での経験と日本の現状と課題 NIPTは、一般的には「新型出生前診断」とし  ・・・  続きを読む

病院 倫理委員会による各種ガイドライン

 私がかかわっている倫理委員会のページが少し整理されて、これまでバラバラに配置されていたガイドラインが一覧になりました(→当院の指針)。出生前診断から、終末期医療に関するものまであり、また一番新しいものでは、輸血拒否に対するガイドラインがあります。 いずれも、膨大な時間をかけて作成されています。もう  ・・・  続きを読む

重監房

 栗生楽泉園を訪ねたとき、強烈な印象を受けたものの一つに重監房跡がありました。 重監房の歴史について、私はまだ十分に理解していませんが、当時、ハンセン病患者の収容施設の中で、脱走を試みたり、反抗的であったりした人が、この場に強制的に連れてこられ、収監されたようです。 収監されたほとんどの人が病気にな  ・・・  続きを読む

命カエシテ

 先日のユースキャンプで訪ねた栗生楽泉園の納骨慰霊塔に、昨年3月28日につくられたばかりの碑がありました。 ハンセン病患者の妊婦が強制堕胎させられた出来事を記憶するための碑です。今から70年近く前の出来事が、長い時を経てようやく公に告知されるに至ったことは、その出来事にまつわる悲嘆の深さを感じさせ  ・・・  続きを読む

DNRその後

 今日は夕方から、民医連中央病院の倫理委員会があったのですが、会議の場所に行くと、医師の一人が、NHKラジオ聞きましたよ!と声をかけてくれました。 聞いている人はいるんですね~。  倫理委員会では、心肺蘇生をしない指示(DNR)をめぐって議論を続けました。終末期において心肺停止に至ったとき、蘇生術(  ・・・  続きを読む

日本におけるES細胞研究の現状

 明日10日、キム・ヒョプヤン先生によるES細胞研究をめぐる講演がありますが、日本における、これまでの経緯と現状を知るためには、次の本がきわめて有益です。島薗進『いのちの始まりの生命倫理――受精卵・クローン胚の作成・利用は認められるか』春秋社、2006年。 出版されたばかりの本です。島薗先生(東京大  ・・・  続きを読む

輸血拒否患者への対応

 今日は、民医連中央病院の倫理委員会がありました。議題の一つは「輸血拒否患者への対応」に関してでした。 具体的に言うと、エホバの証人の患者に対し、無輸血治療(手術)を約束することができるかどうか、という問題です。一般的な事例として、エホバの証人による輸血拒否の問題は理解していたつもりですが、実際の来  ・・・  続きを読む

「医療倫理に対する宗教学的アプローチ」

 小原克博 On-Line に「医療倫理に対する宗教学的アプローチ」(『民医連医療』2005年9月号)を掲載しました。 これは、わたしが目下、京都民医連中央病院の倫理委員会委員長をしている関係から依頼された論考です。医療倫理委員会の特集の一部となっています。 一部(カルヴァンの予定説など)難しい箇所  ・・・  続きを読む

中絶胎児の研究利用をめぐって

 今日は、日本クリスチャンアカデミー関西セミナーハウスで、京大の福島雅典先生による「中絶胎児の研究利用をめぐって」と題した講演会に参加しました(企画した側ですが)。 福島先生は昨年、朝日新聞の「私の視点」でこの件について触れ、「日本の哲学、倫理学、宗教は、再生医学が描く「不死への夢と幻想」に屈するほ  ・・・  続きを読む

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