世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1257信(2015.02.23)

  • キリスト、ユダヤ、イスラム教徒がロンドンで『共存巡礼』
  • リビア爆弾テロで40人死亡、『イスラム国』系が犯行声明
  • 『イスラム国』はリビアから南欧攻撃?
  • WEA新総主事がホンジュラスで就任式
  • バチカンで無料のシャワーがオープン
  • バチカン本家より富裕な独ケルン教区
  • ワシントンで2017年完成目指し「聖書博物館」着工
  • 女性盗撮した米ユダヤ指導者に長期禁錮刑も
  • 《メディア展望》


◎キリスト、ユダヤ、イスラム教徒がロンドンで『共存巡礼』

 【CJC=東京】ロンドン中心部で2月19日、子どもから老人まで、英国で暮らすさまざまな階層のキリスト、ユダヤ、イスラム教徒たち100人以上がデモ行進『共存巡礼』を行った。
 AFP通信によると、デモ行進はリージェント公園のモスクから始まり、セントラル・シナゴーグに立ち寄ってからソーホー地区を通り、ウェストミンスター寺院まで行われた。先頭に掲げられたプラカードには『共存巡礼=「信仰の人」が「平和の人」として歩く=ロンドン』と書かれていた。「共存」の英語「COEXIST」の「X」はユダヤ教の象徴「ダビデの星」が記されている。
 このデモはパリで風刺週刊紙シャルリー・エブド本社などが標的とされた連続襲撃やデンマーク・コペンハーゲンでのテロ事件に反応して、宗教間の共存の下に結成されたグループが呼び掛けたもの。
 行進の途中、各所でイマーム(イスラム教指導者)、ラビ(イスラム教指導者)、司祭・牧師たちが指導して平和の価値と平和への期待を強調する祈りの一時が催された。
 「テロリストはわたしたちを分裂させたがっているが、彼らの行動はわたしたちを結束させている」とロンドン中央モスクの主任イマーム、シーク・ファリファ・エッザト氏はAFP通信に語った。


◎リビア爆弾テロで40人死亡、『イスラム国』系が犯行声明

 【CJC=東京】アフリカ北部リビアの北東部デルナ近郊クッバで2月20日、3台の自動車爆弾が相次いで爆発するテロがあった。現場は治安当局施設やガソリンスタンドが並ぶ地区。ロイター通信によるとして共同通信が報じるところでは、40人が死亡、70人が負傷した。治安当局は自爆テロとの見方を示している。
 デルナを拠点とし、過激派組織『イスラム国』に忠誠を誓うグループが犯行声明を出した。同グループはキリスト教コプト正教会のエジプト人信徒21人を殺害したとされ、エジプト軍は16日、デルナの拠点を空爆していた。


◎『イスラム国』はリビアから南欧攻撃?

 【CJC=東京】英紙デイリー・テレグラフは2月17日、イスラム過激派組織『イスラム国』がアフリカ北部地中海沿岸のリビアをイタリアなど南欧への出撃拠点として、戦闘員をアフリカ・中東の難民に紛れ込ませて送り出し、主要都市や船舶を攻撃する計画だ、と報じた。
 イタリア南部のランペドゥーサ島などには昨年、難民・移民が17万人以上上陸しており、今年は20万人を超すと見られる。イタリア側は『イスラム国』戦闘員が難民らに紛れて上陸する可能性も「排除できない」としている。
 教皇フランシスコも『イスラム国』の「標的」とされたと言われている。イタリア当局は17日、主要都市の警備や要人警護の強化を決めた。


◎WEA新総主事がホンジュラスで就任式

 【CJC=東京】世界福音同盟(WEA)は2月19日、中米ホンジュラスの首都テグシガルパで開いた国際リーダーシップ・フォーラムで、エフライム・テンデロ新総主事の就任式を行ったと発表した。
 同フォーラムはWEAが毎年開催、各国福音同盟の指導者など70人以上が参加した。同フォーラムがラテンアメリカ(中南米)で開かれたのは初めて。


◎バチカンで無料のシャワーがオープン

 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場に2月16日、ホームレスのための無料のシャワー室と理髪所がオープンした。「貧者のための教会」を目指す教皇フランシスコがホームレスの悩みを聞き発案したもの。
 サンピエトロ広場にある巡礼者用手洗い所の横に設置され、3部屋あるシャワー室は毎週水曜日の教皇一般接見や、広場や大聖堂で式典がある時間帯を除き、毎日使用できる。シャワー利用者には、着替えの下着、タオルなどの入った「身だしなみセット」袋が渡される。
 初日から行列が出来るほどの盛況。様子を見に出掛けた日本人司祭が、着衣のみすぼらしさからホームレスと間違われて呼び掛けられたという情報も。
 理髪所の営業は毎週月曜日。ローマ市内の有志の理髪店主や、理容学校の最終学年生が手弁当で参加する。


◎バチカン本家より富裕な独ケルン教区

 【CJC=東京】ロイター通信によると、2月18日の「灰の水曜日」に合わせて独カトリック教会ケルン教区が初めて資産を全面公開し、資産総額が33億5000万ユーロ(約4511億円)に達していることが分かった。
 カトリック教会の「本家」とも目されるバチカン(ローマ教皇庁)は財政改革を進めて、保有資産が26億4000万ユーロ(約3555億円)であることが明らかになっている。ケルン教区の資産はこれを上回り、バチカンより富裕なことになる。


◎ワシントンで2017年完成目指し「聖書博物館」着工

 【CJC=東京】大雪に見舞われた米ワシントンで2月19日、「聖書博物館」が着工した。現場は国会議事堂からほど近い。総工費4億ドル(約480億円)、2017年の完成を目指している。
 博物館構想を打ち出した大手工芸品チェーンストア『ホビー・ロビー』のスティーブ・グリーン会長は「わたしたちにとっては熱い日だ。夢が現実になるのだから」と語った。
 博物館には、個人では聖書本文と関係品などで世界最大のものの一つとされるグリーン会長の収集品が展示される。
 着工式では展示室の図面や建物の完成予想電子図などが紹介された。


◎女性盗撮した米ユダヤ指導者に長期禁錮刑も

 【CJC=東京】ユダヤ教の儀式で行われる沐浴(もくよく)の準備をする女性たちを隠しカメラでひそかに撮影したとして逮捕された米ワシントンのラビ(ユダヤ教指導者)バーナード・フローンデル被告(63)が2月19日、罪を認め、残りの人生を刑務所で過ごす可能性に直面している。AFP=時事通信が報じた。
 米司法省によると、被告は、複数件の盗撮について罪を認めた。今年5月に言い渡される量刑判決で最高52年の禁錮刑が科される可能性がある。
 被告は、録画装置を仕込んだ時計付きラジオをシナゴーグ『ケシェル・イスラエル』に隣接するユダヤ教の沐浴場シャワー室に面した場所に設置した容疑で昨年10月逮捕された。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(2月22日)=https://www.cwjpn.com
★教皇フランシスコ=子どもは希望のしるし=人生に活力を与え、豊かにする
★教皇庁未成年保護委員会=未成年保護の規範に責任を=最大懸念は司教の報告義務
★教皇、経済・食料問題で訴える=不平等が諸悪の根源
★専用事務所設け活動=横浜教区の難民移住移動者委=末吉町教会
★京都「InterFaith駅伝2015」=郡山司教 走る=ムスリム女性にタスキ

 =キリスト新聞(2月21日)=https://www.kirishin.com
★キリスト教文化と伝統産業がコラボ=京都=「友禅染」の老舗が全面協力=同大生が日本独自の祭服に挑む
★「翼賛体制」危惧する言論人が声明=〝どんな時勢でも権力には批判を〟
★東中野にキングス・ガーデン開所=交流スペース接点に地域とつながる
★後藤健二さん殺害受け、宗平協事務局長が談話
★WCRP日本委が声明「対話は平和への近道」

 =クリスチャン新聞(2月22日)=https://jpnews.org
★ムスリムの隣人を愛する=「イスラム国」事件後にシンポで祈り
★思想・信条の自由守れ!=各地で2・11集会
★NSDセミナーで朝岡勝氏講演、パネルディスカッション=若者に届くように聖書を説くには=「リアルなことば」伝え続けて
★平和の障壁を越えて=東アジア青年キリスト者大会
★広がる教会防災ネット=首都圏に9か所に


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