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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1345信(2016.10.31)

  • バチカン典礼秘跡省のメンバー総入れ替え
  • バチカンが火葬に新指針、散骨や自宅保管は認めず
  • 教皇、イエズス会総会参加者らと出会い
  • 北朝鮮主導「国際テコンドー連盟」が教皇に「名誉9段証」
  • 教皇を描いた落書きをローマ市が撤去
  • ヘブライ語でエルサレムに言及した紀元前7世紀の文書
  • 「キリストの墓」初調査し元の形を再現へ
  • イタリア連続地震で14世紀の教会ほぼ崩壊
  • ≪メディア展望≫

 

◎バチカン典礼秘跡省のメンバー総入れ替え

 【CJC】教皇フランシスコが典礼秘跡省のメンバーを総入れ替えするという思い切った措置に踏み切った。同省が典礼、特に秘跡を促進し、関連諸規則を定めることを任務としていることから、教皇の意図も分かろうというもの。

 数年ごとに各省のメンバー数人を入れ替えるのは教皇の施策として珍しいことではないが、10月28日の人事では同省のメンバーに27人を新任した。そのほとんどが革新派として知られ、また国際色も強まった。

 今回の変革は同省長官のロベール・サラ枢機卿の行動に枠をはめたと見る向きもある。同枢機卿は、典礼の敬虔度を強める方向と「改革の改革」を打ち出していた。

 新メンバーに国務省長官のピエトロ・パロリン枢機卿、聖職者省長官のベニアミノ・ステラ枢機卿、文化評議会議長のジャンフランコ・ラバージ枢機卿といった「大物」が任命されたことも注目される。

 新メンバーで論議の的はピエロ・マリニ大司教。ヨハネ・パウロ2世教皇の元で典礼の責任者として務めていた時には典礼保守派としばしば衝突していた。

 米国からは司教協議会の典礼委員会議長を務めているニュージャージー州パターソンのアーサー・セラテッリ司教が任命された。


◎バチカンが火葬に新指針、散骨や自宅保管は認めず

 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)が10月25日、火葬に関する新指針を明らかにした。火葬後の遺灰を海にまいたり自宅に置いたりしてはいけないと規定している。

 火葬後の遺灰は教会の墓地など「神聖な場所」に収めなければならないとし、遺灰を親族の間で分けたり、遺品やジュエリーなどに入れるなどして保管することは認めない方針を打ち出している。

 カトリック教会は20世紀後半から火葬を容認してきたものの、今回の指針には、火葬が「死についての誤った考え」を生じさせかねないというバチカンの懸念が見える。

 火葬が普及するに伴い、カトリックの教えに反する「新たな思想」が広まりつつあるとして、バチカンは自然崇拝や自然主義、ニヒリズム(真理に対する極度の懐疑論)を特に問題視。そうした理由から火葬を選ぶのであれば、カトリックの埋葬は受けられないという。

 カトリックの教えでは、人は肉体も魂もすべて復活する。指針では火葬について「神がその全能性において遺体に新たな生命を与える妨げにはならない」としながらも、死者の体が神聖なものとして扱われない懸念を生じさせると指摘。「教会は遺体を埋葬(土葬)することによって、その遺体のよみがえりにおける信仰を確かなものとし、その人格の一部としての肉体に対する多大な尊敬の念を示すことを意図している」とする。

 こうした理由から、死者の神聖さを表すためには土葬が最善だとしながらも、火葬には衛生面や社会、経済面で正当化できる理由があるとは認めている。


◎教皇、イエズス会総会参加者らと出会い

 【CJC】カトリック修道会『イエズス』は、ローマで第36回総会を開催。10月14日、新総長として、ベネズエラ管区のアルトゥロ・ソサ・アバスカル神父を選出した。ソサ神父はイエズス会の歴史で初めてヨーロッパ以外の国出身の総長。

 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇フランシスコは24日、ローマのイエズス会本部に赴き、新総長はじめ総会参加者らに挨拶した。

 教会は皆さんを必要とし、信頼している、と教皇は述べ、特に霊的・物理的に他の人たちが行けない場所、行くことが困難な場所に到達するために、教会は皆さんに期待をかけていると話した。

 教皇はこの出会いで、会員らの宣教への情熱を新たにするために、聖イグナチオの霊性に沿って、「神に慰めを絶え間なく求める」「十字架につけられた主に思いをはせる」「教会と共にいて、進んで善いことをする」の三つの助言を行った。


◎北朝鮮主導「国際テコンドー連盟」が教皇に「名誉9段証」

 【CJC】北朝鮮情報専門サイト『デイリーNKジャパン』によると、北朝鮮が主導する『国際テコンドー連盟』(ITF)は、テコンドーの精神を象徴的に示す人物として、教皇フランシスコにテコンドーの名誉9段証を授与したという。ITFのジョージ・バイタル広報担当が10月26日、米政府系の『ボイス・オブ・アメリカ』(VOA)との電話インタビューで明らかにした。

 バイタル氏によると、9月4日にバチカンのサンピエトロ広場でマザー・テレサを聖人として推戴する儀式が行われた際、北朝鮮のリ・ヨンソンITF総裁の委任を受けたアドルフォ・ビラヌエバ副総裁が、列聖式を執り行った教皇に名誉段証を直接授与したと言う。


◎教皇を描いた落書きをローマ市が撤去

 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)近くのローマ市内の壁に10月19日、教皇フランシスコを描いた等身大より大きな落書きが出現したが、数時間後に当局が撤去する出来事があった、とロイター通信が報じている。

 落書きには、教皇が踏み台に乗って三目並べのゲームをし、スイスの衛兵が見張りをしている様子が描かれていた。マルとバツが書かれているが、マルの記号はピースマークになっている。同日午後に当局が市の清掃職員とともに現場に到着し、高圧洗浄スプレーで撤去した。

 落書きはストリートアーティストのマウロ・パロッタさんが製作、紙に書いたものを夜間に壁面に糊付けした。

 当局は昨年も同じ地区で、教皇をスーパーマンになぞらえたパロッタ氏の落書きを撤去している。


◎ヘブライ語でエルサレムに言及した紀元前7世紀の文書

 【CJC】AFP=時事通信によると、イスラエルの考古学者らは10月26日、ヘブライ語によるエルサレムの記述を含む紀元前7世紀のパピルス文書を公開した。聖書以外で同地への言及がある文書としては最古のもの。イスラエル当局者はユダヤ教とエルサレムのつながりを示す証拠だと主張している。

 イスラエル考古学庁のアミール・ガノール氏はAFPの取材に対し、「イスラエルの考古学の分野で、新約聖書以外で初めてエルサレムという都市がヘブライ語で記されたもの」と述べた。

 このパピルス文書は死海近くで発見され、長期にわたる調査の末、闇取引で売られる直前に密輸業者から押収したという。ガノール氏はこの文書について「ユダヤ人がこの地に2700年前にいたこと」を証明するものだとしている。

 東エルサレムにあるイスラム教の聖地『アルアクサ・モスク』をめぐり、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)と論議が交わされている最中に今回のパピルス文書の発表が行われた。ガノール氏は、密輸捜査の影響で発表が遅れたためで、偶然の一致だと説明している。


◎「キリストの墓」初調査し元の形を再現へ

 【CJC】エルサレムの聖墳墓教会にはイエス・キリストの遺体を埋葬したと伝えられる墓があるが、元の形を知るために、500年間で初めて墓の大理石の板を取り外す。米誌『ナショナル・ジオグラフィック』が報じた。

 聖墳墓教会は、1810年の再建以来初めて改装される。墓の大理石の板は1555年ごろに設置されたという。
同誌によると、学者は「伝説によるとキリストの遺体が安置されていた石のオリジナルの表面を見る」ために、長い検査を行う計画。


◎イタリア連続地震で14世紀の教会ほぼ崩壊

 【CJC】イタリア中部で大規模な地震が連続発生しているが、ノルチャ近郊で10月30日発生したマグニチュード6・6の地震では、20人が負傷し、3000人余りが避難を余儀なくされている。600年以上の歴史を持つ教会もほぼ崩壊した。

 30日の地震は一帯を襲った地震としては36年ぶりの大きさだったが、死者が出たという報告はない。負傷した20人も軽傷だという。

 被災した歴史的建造物のうち最も重要なものは、14世紀にさかのぼるノルチャの聖ベネディクト教会。何世紀もの間多数の地震に耐えてきたが、8月末以降続く地震で損壊し、30日の大地震で正面部分を残して全て倒壊した。

 ノルチャの住民は安全上の理由から自宅に戻るのを禁止され、一時的な宿泊場所があるトラジメーノ湖までバスで移動した。

 AFP通信によると、マッテオ・レンツィ首相はローマで開いた記者会見で「疲弊があきらめに変わってはならない」と被災者らを励ますとともに、被災した家屋は全て再建すると改めて確約した。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(10月30日)=http://www.cwjpn.com
★教皇の一般謁見講話=キリスト教的な慈善のわざ=募金だけでなく
個人的な関わりを
★教皇=「いつくしみの金曜日」=児童養護施設を訪問
★イラク北部モスル奪還作戦=キリスト教徒に期待と不安
★大阪教区=国際協力の日=国籍、文化超え 共に=滞日シリア人の声聞く
★新しいビル完成=真生(しんせい)会館で記念式典=東京

 

 =キリスト新聞(10月29日・休刊)=http://www.kirishin.com

 

 =クリスチャン新聞(10月30日)=http://クリスチャン新聞.com
★ゼロから出発し現在、47都道府県千800教会協力=日本CGNTV開局10周年=記念感謝礼拝でイ・ジェフン氏メッセージ=放送で神の御国発見を
★卓球で汗流し日韓親善=8教会参加 第2回ピンポンまつり卓球大会開催
★茨城県常総市水害から1年=地元出身者 復興支援に関わり続け
★『自由への指針』出版記念会で著者・大嶋重徳氏=十戒は喜びの教え
★今日の貧困への宗教者の役割は?=「教会と地域福祉」フォーラム21第6回シンポ


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