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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1363信(2017.03.06)

  • 来世紀にはイスラム教が世界最大の宗教に
  • バチカンとの関係を中国テレビが初めて放送
  • 北アイルランド自治停止の可能性も
  • 「悪魔払い」で女性が火に放り込まれ死亡=ニカラグア
  • ≪メディア展望≫

 

◎来世紀にはイスラム教が世界最大の宗教に

 【CJC】イスラム教は2070年までにキリスト教と肩を並べ、来世紀には世界最大の宗教になる。

 米首都ワシントンに拠点を置く調査機関『ピュー・リサーチ・センター』が発表したもので、今や移民の流入でヨーロッパやアメリカでも信者が急増している。

 世界人口におけるイスラム教徒の割合は、2070年にキリスト者と同じ約32%に達する。さらに2100年頃までには、イスラム教徒が世界人口に占める割合はキリスト者を1%上回るようになるという。

 こうした傾向の主要な要因は移民で、これが北アメリカやヨーロッパなどの地域におけるイスラム教徒の増加を促している。

 現在イスラム教は世界で最も成長が速い。2010年の時点では世界中に16億人の信者がおり、これは世界人口の23%に相当する。一方、キリスト者は22億人で、世界人口の31%を占める。

 
◎バチカンとの関係を中国テレビが初めて放送

 【CJC】国営『中国環球電視網』(CGTN)が2月26日、英語放送でトークショー「ヤン・ルイとの対話」を約30分間放映した。

 その中の約10分間、イタリア人レポーター兼リサーチャーのフランチェスコ・シシ氏が公開されていない中国とバチカン(ローマ教皇庁)との協約について触れ、注目を浴びた。

 シシ氏は番組の中で、長らく展望が開けなかった司教任命問題で合意に達したと2度も強調した。

 「知っている限りでは、すでに事実上合意に達している。数人の例外を除き、中国の約120人の司教を双方が認めることになる」とシシ氏。

 教皇は「司教に対しては宗教的権威を保持するが、政治的な権威は持たないと語ったが、『それは素晴らしい立派な路線』とシシ氏は言う。「これがバチカンと中国の間の前向きの合意と前向きな歩み寄りにとって非常に重要な点であり基礎なのだ」

 「だから、原則としては不一致はない。実際には多くの問題が生じようが、それは正常化への道筋なのだ」と付け加えた。

 放送されたシシ氏の楽観主義に疑念を抱く人もいる。

 香港中文大学のジョン・モック・チトワイ助教は、シシ氏を言葉遊びをしているだけだ、と言う。

 「司教任命と司教指名までの全過程は常に教皇の宗教的権威に委ねられていた。シシ氏は宗教的権威と政治的権威の間の違いを明確にしていない。それでは合意した中に、教皇の宗教的権威が含まれているとシシ氏が言う理由を理解することは難しい」

 今回のプログラムは、2月16日に放映される予定だったものが26日に延期されたが、理由は明らかにされてはいない。

 北京の中国社会科学院の上席カトリック研究員のワン・メイシュウ教授は、中国・バチカン関係を、中央のテレビ網の話題としたこと自体が「前向きな動き」と言う。

 カトリック系UCAN通信に「宗教的な話題が主流メディアの報道や討論に登場すること自体が、宗教問題に対する過敏性を緩和することになる」とワン教授は語った。

 ただカトリック問題に関する「話題が一般化されすぎ、深味ののある議論が無かったのは残念だ」として。教授はプログラムが英語を理解する人だけのものだったのが情けないと言う。「もしも中国語で流されたら、もっと意義あるものになっていただろうに」


◎北アイルランド自治停止の可能性も

 【CJC】英国の北アイルランド自治政府議会選挙(定数90)は3月4日、全議席が確定した。プロテスタント強硬派の『民主統一党』(DUP)が28議席で第1党を維持したが、カトリック強硬派の『シンフェイン党』が27議席と議席差を縮めた。

 この結果を受け、正副首相を選ぶ両党の連立交渉は難航が予想される。約10年ぶりに自治が停止し、英政府の直轄統治が復活する可能性も否定できない。

 1月に『シンフェイン党』のマーティン・マクギネス副首相がエネルギー政策の失敗を理由にDUP党首であるアーリーン・フォスター首相の退陣を求めたが受け入れられなかったことに抗議し、辞任したことで連立政権が崩壊し、解散選挙となった。


◎「悪魔払い」で女性が火に放り込まれ死亡=ニカラグア

 【CJC】AFP通信によると、中米ニカラグアで、ビルマ・トルヒーヨさん(25)が隣人らによって拘束され、火が立ち上るまきの上に放り投げられて死亡する事件が発生した。当局は、犯人らが悪魔払いの儀式を行ったとみている。

 ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領の妻で副大統領のロサリオ・ムリジョ氏は国営テレビに対し、トルヒーヨさんが2月22日、北東部の村で悪魔に取りつかれていると信じた隣人らによって重度のやけどを負わされ、28日に病院で死亡したと明らかにした。

 ムリジョ氏は「嘆かわしい事件で非難されるべき」と述べ、事件に関与した者を殺人罪で起訴すると言明した。

 遺族やフェミニスト団体が地元メディアに提供した情報によると、トルヒーヨさんはキリスト教福音派の『アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団』の牧師になりすましたフアン・ローシャ容疑者に襲われた。その後、複数の人物が加わってトルヒーヨさんを拘束して裸にし、火の付いた火葬用のまきの上に投げたという。

 警察に逮捕されたローシャ容疑者は、トルヒーヨさんが「取りつかれていた」と主張している。しかし火に放ったことは否定し、悪魔の魂によってトルヒーヨさんの体が宙に浮き、その後、炎の中に落ちたと供述している。

 『アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団』はテレビのインタビューで、ローシャ容疑者は教団の信徒ではなく、教団は今回の事件とは無関係だと述べた。

 トルヒーヨさんの夫のレイナルド・ペラルタさんは、エルサルバドル『ラ・プレンサ・グラフィカ』紙に対し、「妻は取りつかれてなどいなかった」と述べ、犯人らを非難した。事件当時、ぺラルタさんは外出中だったという。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(3月5日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★定例司教総会=性虐待被害者のいやしと償い=参加司教全員でミサ
★東日本大震災から6年=「寄り添い」を軸に*仙台教区平賀徹夫司教=今からでもできること*カリタスジャパン責任司教菊地功司教
★強欲、被造物損なう=教皇=一般謁見で警鐘鳴らす
★具体的支援を=教皇=「南スーダン」危機で訴え
★2小教区で協働=被災した人に寄り添う活動=宮城・亘理(わたり)教会八木山オリーブの会

 

 =キリスト新聞(3月4日)=http://www.kirishin.com
★「天国」求める人に何ができるか=現代人の生き方を考察=香山リカ氏〝医学者こそ「神の領域」を〟
★〝道徳の教科化は排外的差別を助長〟=NCC教育部総主事 比企敦子氏
★『青年ルター』は臨床学の古典=江口再起氏が牧会者に向けて講演
★〝信仰の有無は人に裁断できず〟=『沈黙』めぐり若松英輔氏と山根道公氏が対談
★〝中国政府は「地下教会」司教を認めず〟=「天主教愛国会」の劉柏年前副主席

 

 =クリスチャン新聞(3月5日)=http://クリスチャン新聞.com
★日基教団戦責告白から50年/ホーリネス戦責告白20年=「平和をつくる」道探る=関田寛雄氏「新たな信仰告白の展開を」
★クムランで60年ぶり=12番目の洞窟発見=写本は見つからず
★キリスト教連合会定期講演で稲垣久和氏=教会は公共の場で発言を
★沖縄=福音派、社会派の壁超え2・11集会=歴史感覚を研ぎ、批判的視点を =「日本国憲法と信教の自由」と題し小林武氏講演
★山城博治さんらの不当な逮捕・勾留に抗議し彼らの即時釈放を求める声明=日本バプテスト連盟理事会

 
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