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世界キリスト教情報 第1449信(2018.10.29)

  • 「若者シノドス」10月28日終了
  • 教皇フランシスコ批判を香港の陳枢機卿が米紙上で展開
  • 米ピッツバーグのユダヤ教会堂で銃乱射、死者11人
  • 米首都の聖書博物館で「死海文書」の断片5点が偽造品
  • ブラジルで教会の献金盗難、総額94万円
  • ポケモンではなく「イエス・キリストGО!」登場
  • ≪メディア展望≫

 

◎「若者シノドス」10月28日終了

 【CJC】「若者シノドス」が10月28日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂で教皇フランシスコと司教らが閉会ミサを行って終了した。

 「若者、信仰そして召命の識別」をテーマとした「世界代表司教会議」(シノドス)第15回通常総会」は、10月3日から28日までバチカンで開催された。

 各国の司教協議会や、東方典礼カトリック教会、教皇庁などから267人の司教が参加。日本からは札幌教区の勝谷太治司教が参加した。

 『バチカン・ニュース』(日本語電子版)によると、26日間にわたるシノドスには、協力者としての専門家、また34人の若者たちをはじめ、世界各国から傍聴者が会議に招かれた。

 今年3月には、青年たち自身による準備ミーティングがローマで開催された。このミーティングには300人が直接参加したほか、多くの若者がインターネットを介して意見を述べた。また、シノドス準備のための、インターネットを通した質問書には、世界のおよそ10万人の青少年が回答を寄せた。

 6月には、これらの結果などを基に、「討議要綱」が発表された。シノドスでは、「討議要綱」の全3部のテーマ(「第1部
認める=現実に耳を傾ける教会」、「第2部 判断する=信仰と召命の識別」、「第3部
選択する=司牧的・宣教的回心の歩み」)に沿って、連日、全体会議と、言語別の小会議が行われた。そして閉会前日の10月27日、司教らによって最終文書が採択された。

 28日の閉会ミサの終わりには、参加司教たちから若者たちに宛てた「手紙」が発表された。


◎教皇フランシスコ批判を香港の陳枢機卿が米紙上で展開

 【CJC】「正統」なのか「保守」というかは別として率直な物言いで知られた香港のジョセフ・陳日君枢機卿が10月25日、教皇フランシスコが中国政府と「歴史的合意」に達したことについて、教皇は中国の体制を理解していない、と米有力紙上で批判し、この合意は中国における「真の教会の消滅」につながる恐れがあると予測した。

 中国国内のカトリック教徒は、推定1200万人と推定されるが、バチカン(ローマ教皇庁)に忠誠を誓う信者は、政府非公認の「家庭教会」と呼ばれる地下教会に通う人と、共産党が司教、司祭など聖職者を選任する政府公認の教会を訪れる信者とに分かれている。

 バチカンと中国は1951年以来、外交関係を維持していないが、中国国内での司教任命をめぐる合意により、関係回復への道が開かれた。また教皇は合意の一環として、中国政府によって任命された司教7人を承認した。

 この歴史的合意についてゼン枢機卿が、米紙『ニューヨーク・タイムズ』10月24日付けの「OP-ED」(論説対抗)面への寄稿で、教皇は中国に対して譲歩し過ぎてしまい、合意の結果、中国政府によってカトリック教徒が迫害される下地がつくられたと改めて批判した。「合意は実のところ、中国における真の教会の消滅に向けた大きなステップだ」という陳枢機卿の主張が、米注目メディアに登場したことは、カトリック教会内部の対立を外部にさらけ出した格好。

 さらに「私が風刺漫画家なら、教皇がひざまずき、中国の習近平国家主席に天国の鍵を差し出して、『どうか私を教皇として認めてください』と言っている絵を描くだろう」との見解も披露した。


◎米ピッツバーグのユダヤ教会堂で銃乱射、死者11人

 【CJC】米東部ペンシルベニア州ピッツバーグのユダヤ教会堂(シナゴーグ)で10月27日午前、自動小銃と拳銃を持った男が突然立ち入り、銃を乱射した。

 ロバート・バウアーズ容疑者(46)はグロック製の拳銃3丁と、半自動小銃「AR15」1丁を持ち、「生命の木」シナゴーグを襲った。いずれの銃も合法的に所持していたという。

 午前9時54分ごろに事件発生の通報があり、急行した警官たちが到着すると、シナゴーグから逃げようとしていた容疑者を発見した。容疑者は警官隊に発砲し、礼拝所の上の階に走った。特殊部隊の警官たちが被害者を捜索する間、容疑者の銃撃で警官2人が負傷した。

 さらに続く銃撃戦でバウアーズ容疑者は負傷し、拘束された。捜査当局は死者数が11人にのぼると発表した。他にも警官を含め6人がけが。容疑者は、殺人などの罪で訴追された。人種や宗教差別に基づいた憎悪犯罪(ヘイトクライム)の可能性がある。

 容疑者は「ユダヤ人はみんな死ね」などと叫びながらシナゴーグにいた人たちを無差別に銃撃した。当時、シナゴーグには100人近くの信者が集まっていたとみられる。

 現場付近はユダヤ人が多く住む地域として知られ、事件があった時間帯は宗教行事の最中だった。

 事件をめぐり、ドナルド・トランプ大統領は「人種や宗教に基づいた憎しみをめぐり、アメリカでは非常に恐ろしいことが起きている」と非難したうえで、「何か対策をとらなければならない」と指摘しました。

 ただ、記者団に銃規制強化の必要性について問われ、「銃規制とこの事件の関係はほとんどない。仮に教会の中にセキュリティーがあれば、これほどひどいことにはならなかっただろう」と答えた。

 米国では前週、民主党関係者などに爆発物とみられる不審物が送られる事件も起きており、トランプ大統領の敵対的、国家主義的な発言が過激主義者を勢いづけているとの声も出ている。


◎米首都の聖書博物館で「死海文書」の断片5点が偽造品

 【CJC】米首都ワシントンにある『聖書博物館』が10月22日、所有する聖書写本群『死海文書』の断片のうち、5点が現代の偽造品であると判明したため、展示から取り下げると発表した。

 同博物館は死海文書の断片16点を所有したが、うち5点について聖書学者から疑念が出されていたことから、2017年11月の開館に先立つ4月に『ドイツ連邦材料試験研究所』(BAM)に送って詳しい調査を依頼した。

 5点は開館時から「本物かどうかについて調査中」との説明が付され、展示された。

 現在、合計で10万片に及ぶ死海文書の多くは、エルサレムにあるイスラエル博物館内の『死海写本館』に収蔵されている。市場で売買されているのは、1970年にユネスコの文化財不法輸出入等禁止条約が発効する以前から存在したものと見られる。


◎ブラジルで教会の献金盗難、総額94万円

 【CJC】10月16日深夜、ブラジルサンパウロ州ヴァーレ・ド・リベイラ地方で、カトリック教会3カ所から「十分の一献金」が盗まれた。この地域の小教区を担当するレジストロ市(サンパウロ市から1881キロ)司教区によると、被害総額は3万レアル(約94万円)になるという。現地紙『フォーリャ』19日付けが報じた。

 現地の邦字紙『サンパウロ新聞』によると、3教会は、エルドラド市とセッテ・バラス市、そしてパリケラーアスー市の教会で、イグアッペ市の教会でも盗難未遂事件が起きている。全ての事件において同様の手口が用いられており、ドアノブが鋸でカットされたり、ペンチで鍵が壊されたり、金庫が破られたという。

 民事警察は、犯人の特徴から、この種類の犯罪で経験を積んでおり、犯行に至る前に小教区の様子を事前に観察していたと推測している。

 セッテ・バラス市のサン・ジョアン・バチスタ小教区では、犯人はタンスの中に隠されていた金品を見つけるまで、教会内部を荒らし回ったという。一方、エルドラド市のノッサ・セニョーラ・ダ・ギア教会では、金庫が壊されている。

 エルドラド市の小教区で8カ月間司牧しているブラジリオ・アルベス・デ・アッシス司祭は、犯行の大胆さに驚いており、「今までは必要性を感じなかったが、これからはセキュリティーシステムを導入しなければならない」と述べている。

 レジストロ司教区は声明の中で、これらの小教区で起きた事件に懸念を示しており、各教区でのセキュリティーを高めるよう司祭たちと既に話し合ったと述べている。


◎ポケモンではなく「イエス・キリストGО!」登場

 【CJC】電子位置情報ゲーム「Follow JC Go!」を、米カトリック団体『ラモン・ペイン財団』がリリースした。あの「ポケモン」ではなく、キリスト教の聖人を探すゲーム。聖人と言えばカトリックつながり。教皇フランシスコも祝福しているという。

 「JC」は、イエス・キリストのこと。タイトルは「イエス・キリストに従って行こう!」といったイメージ。

 スマートフォンのGPSと連動した位置情報ゲームで、プレイヤーは自分の「アバター」(化身)を作り、パンや水、銀貨などを拾いながら、キリスト教の聖人を探して伝道チームに加える。

 教会の近くに来るとユーザーに知らせて祈るようすすめたり、観光地やレストランなどを探せる機能もあり、聖書の動画が流れるという。

 まずはスペイン語版だけだが、今後、英語などに対応する予定。

 
《メディア展望》

 =カトリック新聞(10月28日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇、北朝鮮へ「行ける」=韓国大統領との会談で表明
★教皇の一般謁見講話="無関心"は人を殺す
★『司祭不在のときの主日の集会祭儀』=典礼委編集=試用版儀式書11月発行
★東京教区=こどものミサ=650人カテドラルに集う
★皆でいのちを考える=新潟教区信徒大会 開催

 

 =KiriShin(10月21日・既報)=http://www.kirishin.com

 

 =クリスチャン新聞(10月28日)=http://クリスチャン新聞.com
★各地で世界食料デー=現地スタッフら飢餓貧困状態・支援活動を報告=日常が変わると世界が変わる
★日本を愛する中国人牧師と共に賛美、祈り=一緒に神の栄光仰ぎ見る者に=日中リバイバル宣教集会
★神学的・実践的取り組みを=「JEA宣教フォーラム@東海」=分科会「痛みを担い合う教会」で若井和生氏
★「神の言葉に生きる互いを喜びたい」=辺野古基地建設反対運動に関わる金井創牧師に聞く
★"プリキュア"とWVJがフィリピン支援=「おしごと体験図書室」を開設

 
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