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世界キリスト教情報 第1470信(2019.03.25)

  • 中国の習近平国家主席が欧州歴訪、教皇とは接触せず?
  • 原発避難の少年やサーロー節子さんが教皇接見に参列
  • 教会名に西(西洋)でなく中(中国)を、と三自愛国運動委の徐暁鴻会長
  • 米カトリックの3分の1は教会と縁切り?
  • 英国国教会が手引書「ブレグジットに向けた祈りと対話」公表
  • 改憲NO!「100万人署名」行動=東京でシスターら署名訴え
  • カナダでテレビ生中継のミサ中に神父刺される
  • 《メディア展望》

 

◎中国の習近平国家主席が欧州歴訪、教皇とは接触せず?

 【CJC】中国の習近平国家主席は3月21日から26日にかけてイタリア、モナコ、フランスの欧州3カ国を公式訪問している。米国や欧州連合(EU)が安全保障面で対中警戒を強める中、習氏は巨額投資や市場開放をテコに欧州各国との関係を強化し、米欧による封じ込めにくさびを打ち込む狙いと見られる。

 習氏は23日、南部シチリア島へ向けローマを出発した。ローマ滞在中に中国と国交のないキリスト教カトリックの総本山バチカンの教皇フランシスコと接触するのではないかとの観測もあったが、確認はとれていない。

 中国とバチカンは昨年9月に長年の懸案だった中国内の司教任命の主導権問題を巡り暫定合意するなど、急接近している。


◎原発避難の少年やサーロー節子さんが教皇接見に参列

 【CJC】東京電力福島第1原発事故で東京に自主避難した福島県出身の高校1年、鴨下全生さん(16)が3月20日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場で開かれた教皇フランシスコの一般接見に参列し「事故後の差別や分断に苦しむ人々のため福島に来て祈ってほしい」と要望した。教皇は鴨下さんの手を握り笑顔でうなずいていたという。

 2017年のノーベル平和賞の授賞式で被爆者として初めて演説したサーロー節子さん(87)や、被爆3世にあたる中学生らも参列した。

 サーローさんたちは、広島に落とされた原爆の残り火が灯ったランプを持参。「二度と長崎・広島が繰り返されないよう、この炎を吹き消してください」と願うと、教皇は火を吹き消した。

 教皇は、今年11月に初訪日の予定で、被爆地の広島と長崎への訪問する意向を示しているほか、バチカンが東日本大震災の被災者と教皇との交流の機会を作れないか検討中とされる。


◎教会名に西(西洋)でなく中(中国)を、と三自愛国運動委の徐暁鴻会長

 【CJC】北京の人民大会堂で3月3日、全国政治協商会議第13期第2回会議が習近平国家主席らが出席し開幕した。全国の政協委員2100人余りが出席する中、中国基督教三自愛国運動委員会会長の徐暁鴻(シュウ・シャオホン)氏が11日、中国の教会は名前に西(西洋)ではなく、中(中国)をつけなければならないと会議のなかで求めた。

 中国における信教の自由迫害と人権に関する雑誌『ビターウインター』(日本語版)が報じた。

 さらに徐氏は、海外の宗教の象徴を取り外さなければならないと告げ、中国の社会の安定に影響を与えるため、さらには政権を転覆させるためにキリスト教を利用しているとして、反中国の欧米諸国の勢力を批判した。

 『ビターウインター』は、複数の省の三自教会牧師から、省全体を対象とした政府公認の牧師向けの研修に関する内部資料を得た。

 北東部の遼寧省当局が主催した研修では、資料に「キリスト教の「中国化」の七つの特徴」が掲載されている。

 当局は「国内および国外の反対勢力は宗教の信仰者と庶民を党と政府に敵対する勢力に変えようとしていること」、そして「この行為は大きな政治紛争であること」を断言している。また、当局は海外の勢力は様々な手法を用いて「家庭教会」を支援、さらに「米国は源、韓国は先陣、香港は前進拠点」であると主張している。当局は、欧米諸国がキリスト教を用いて中国に侵入し「複数政党制」を作ろうとしているとも指摘した。

 さらに、この研修資料によると、当局はインターネット上の宗教活動が海外勢力の侵入の主な経路であり、この活動を制御するために対策を講じなければならないと考えているようだ。

 当局はとりわけ脱欧米化のためには、「中国国内のキリスト教徒は欧米の神学理論の束縛から脱却し、中国文化の伝統に従わなければならないと強調している。

 研修を受けた牧師によると、研修には中国の歴史、社会経済学、教会の経営、聖書と儒教の教えを組み合わせる方法を含む、「中国化」と「非宗教化」に関する内容が多く組み込まれていた。

 黒竜江省の省都ハルビン市 にある『橄欖山(オリーブ山)神学校』で行われた研修に参加した牧師は、政府が儒教の寺院、殉教者記念庭園および歴史博物館を訪問する手はずを整え、また月に一度は「紅い映画」(愛国的な映画)を見るよう参加者に求めたと報告している。

 この牧師は「説教を行う際、多くのプレッシャーがかかる。適切な内容を話さなければ、国家安全局職員に"反政府"だと言われてしまう。また全ての説教の議題を宗教局に提出し、確認してもらう必要がある。承認されなければ、説教を信者に向けて話すことはできない。その上、政府の求めにより中国の文化を説教に盛り込まなければならない。説教の内容が国の条件を満たしていない場合、厳しい罰が科される。どこの教会でも牧師として仕えることができないように、牧師の資格を永久に剥奪される可能性もある」と言う。


◎米カトリックの3分の1は教会と縁切り?

 【CJC】米世論調査組織『ギャラップ』の調べでは、最近の性的虐待スキャンダルに嫌気したか信徒の37%は教会との縁切りを考えている。スキャンダルが全米各地で発覚するようになった2002年の22%から著増した。

 縁切りを考える人の多くは、ミサに行かない人だけではない。ミサに毎週出掛ける人でも22%が信仰を問い直している。2002年には12%だった。

 教会指導者への信頼度について聞くと、「深く信頼している」や「十分に信頼している」と答えたのは30%。「ほとんど信頼していない」「全く信頼していない」が26%。

 『ギャラップ』の調査で注目されるのは、カトリックと自認する人の割合が2000年の25%から22%までの減少。


◎英国国教会が手引書「ブレグジットに向けた祈りと対話」公表

 【CJC】ロイター通信によると、英国国教会は、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)期限である3月29日が迫る中、公式サイトに「ブレグジットに向けた祈りと対話」のための手引書を掲載した。

 手引書には聖書の文章や「国家のための祈り」が含まれており、「ブレグジットに対する意見がどうあれ、互いの立場の完全さに敬意を払いなさい」と教えている。閲覧者は無料でダウンロードできる。

 国教会の最高位聖職者であるジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教は信徒らに対し、声明文で「これから100年にわたり、教会はわたしたちの国がいかにしてこの正念場に対応したかを記憶に留める。わたしたちは緊張感と敵対心を鎮めることができるだろうか」と訴えた。


◎改憲NO!「100万人署名」行動=東京でシスターら署名訴え

 カトリックのシスターたちを中心に23日、東京都新宿駅前で、安倍改憲に反対する「3000万人署名」行動・「憲法にラブソングを!」が行われた。べリス・メルセス宣教修道女会の清水靖子シスターらが呼びかけ日本カトリック正義と平和協議会など6団体の共催。昨年4月から5回目の行動。『しんぶん赤旗』が報じた。

 行動は宗派を問わず広がっている。プロテスタントの病院、長野県上高井郡小布施町の新生病院から山本直樹医師(58)が参加。「平和憲法があって戦争がなかった。医師は人を助けるのが商売。戦争は人殺しだ。だから安倍首相は商売敵」と話す。修道会イエズス会の光延一郎司祭は「平和と命を大事にするのが宗教の原点でありゴール。戦争をしないのが日本の世界への誓いだ」と訴えた。(CJC)


◎カナダでテレビ生中継のミサ中に神父刺される

 【CJC】カナダ東部モントリオールにある同国最大のカトリック教会『セント・ジョゼフ礼拝堂』で3月22日午前、ミサ中にクロード・グルー神父(77)が男に刺される事件があった。AFP通信が報じた。

 現場には信者らがいたほか、ミサの様子はテレビで生中継されていた。神父は病院に運ばれ、容体は安定しているという。

 警察は襲撃の動機を明らかにしていないものの、男のことは「認知」していたとしている。男は26歳、名前は公表されていない。

 事件の様子は、ミサの様子を生中継していたカトリック系テレビ局の映像に映ったほか、民放最大手CTV系列でも放送された。

 映像には、神父が自ら立ち上がり、後ずさりして男から離れる姿が映っている。神父がぼうぜんとした様子で信者らの介抱を受ける一方、男はナイフを落とした後で関係者に取り囲まれ、拘束された。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(3月24日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★仙台教区=ともに復興をめざして=東日本大震災犠牲者を追悼
★ともに暮らす"家"=社会と地球を大切に=東京・吉祥寺教会で講演会=地球環境戦略研究機関・特別研究顧問の浜中裕徳さん招く
★高円寺教会で「子ども食堂」=「口コミ」などで地域住民ら808人=食事前に学習支援も=東京・杉並区
★豪州のペル枢機卿=性虐待で禁錮6年
★世界の司祭数減少に転じる=バチカンが統計発表

 

 =KiriShin(3月21日)=http://www.kirishin.com
★"出会えば人は変わり得る"=映画『こどもしょくどう』=日向寺太郎監督インタビュー
★東日本大震災から8年=東北各地で記念礼拝
★鎌倉で神道、仏教、キリスト教が合同の復興祈願祭
★米英教会やバチカンで東日本大震災追悼礼拝・ミサ
★TCUのチャペル設計を手掛けた磯崎新氏が「プリツカー賞」受賞

 

 =クリスチャン新聞(3月24日)=http://クリスチャン新聞.com
★東日本大震災から8年=被災住民の憩いの場「いっぽいっぽ山田」閉所=ただ"感謝"の言葉しかない
★悲しみ乗り越え追悼の祈り=東松島市、女川町で「愛と希望のコンサート」
★子どもへの伝道・支援を話し合い=12教会が1年間参加=再生のため使命・ビジョン確認=教会学校・子どもミニストリーバックアッププロジェクト
★創られた「伝統」による儀式警戒=NCC・靖国神社問題第3回天皇代替わり問題講演会
★天皇の戦争責任は問われているか=キリスト者遺族会、矯風会で講演会

 
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