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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1528信(2020.05.04)

  • 教皇、ストリートペーパー関係者に励ましのメッセージ
  • ユダヤ正統派指導者の葬儀でニューヨーク市長が「強制解散」
  • ロシア『至聖三者聖セルギイ大修道院』の修道士見習いが焼身自殺
  • ドイツ極右政党がファシスト自称の報道官を停職処分
  • マルタ騎士団のデ・サンギネット総長が死去
  • ≪メディア展望≫

 

◎教皇、ストリートペーパー関係者に励ましのメッセージ
 【CJC】新型コロナウイルスが猛威を振るい、パンデミック(世界的大流行)危機の影響下にある中、『ビッグイシュー』など「ストリートペーパー」の販売者は最大限の予防対策を迫られながら販売を続けている。販売者にとって、路上が生きる場であり、そこでの仕事が唯一の収入源、名実ともに死活問題だ。
 バチカン(ローマ教皇庁)の公式通信『バチカン・ニュース』は、教皇フランシスコが、世界のストリートペーパー関係者に、書簡を通じて連帯を表明した、と伝えている。
 教皇は、パンデミックがもたらした多くの試練のために、無数の人々が、生活の変化を余儀なくされ、厳しい困難に立たされている、と述べ、特に最も弱い立場にありながら、最も重い犠牲を強いられている、ストリートペーパー販売者たちに挨拶をおくった。
 『カリタス・イタリア』が始めた『スカルプ・デ・テニス』誌が、収入のない130人以上の人々に市民としての基本的権利を取り戻させたことをはじめ、世界35カ国、25言語で発行されている、100以上のストリートペーパーが、およそ2万500人のホームレスの人々に仕事と収入を保証している、と教皇は言及した。
 何週間もの間、これらのストリートペーパーは販売されず、それを売っていた人々が仕事を失っている状況に、教皇は編集者、ボランティア、このプロジェクトによって生計を立てる人々、そしてこの間にも多くの新しいアイデアをもって尽力する人々に、連帯を表明した。
 パンデミックの影響で仕事が困難になっても、世界のストリートペーパーはさらにたくましくなって戻ってくるだろう、と教皇は指摘、貧しい人たちを見つめ、現在起きていることに対する意識を呼び覚ますよう呼びかけた。
 教皇は、「皆さんが伝えてくれるニュースと、皆さんが語る希望に感謝します」と述べ、ストリートペーパー関係者に励ましと友情のメッセージをおくられた。
 日本でも外出を控えるよう訴えられており、路上が生きる場であり、そこでの仕事が唯一の収入源の『ビッグイシュー』(日本語版)販売者には、名実ともに死活問題。
 行政当局や他の支援団体とも連携して、路上生活者が身体を休める個室の確保などを話し合う中で、販売者を少しでも経済的に応援するため、3カ月間限定で通信販売を行うことにした。
 3カ月分の雑誌計6冊を申し込み者に郵送し、販売収入の半分以上を、仕事ができない販売者に支給する。2000人の参加目標が達成できれば1人当たり4万6000円程度の現金給付を行えるという。
 ※希望される方は6月30日までに『ビッグイシュー日本』のサイト(https://www.bigissue.jp/buy/subscription/reg3month/)で。


◎ユダヤ正統派指導者の葬儀でニューヨーク市長が「強制解散」
 【CJC】ニューヨーク市ブルックリン区で4月28日、新型コロナウイルスに感染して死亡したユダヤ教超正統派の指導者の葬儀に際し、約2メートル強の「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)を確保するという外出制限に反して大勢のユダヤ教徒が交差点にあふれるほど繰り出し、警察官ともみ合いになった。
 ビル・デブラシオ市長が現場に乗り込み、警察が参列者を帰宅させる任務を監督した。市長は同日夜、ツイッターで「ユダヤ人社会」を名指しして批判。「警告の時は過ぎた。多数で集まる人には召喚か逮捕をするよう市警に指示した」と書き込み「大規模な集会はさらなる死と悲しむ家族を生むだけだ」と強調した。
 デブラシオ市長は29日の記者会見で、集まったのは「数千人」規模だったと説明。「互いを感染の危険にさらし、駆け付けた警察官をも危険にさらした」として、葬儀を行ったユダヤ教超正統派コミュニティーに対して「宗教上の理由であっても許されない」と指摘、今後も「社会的距離」を無視した集会が開かれた場合は、強制的に解散する他、逮捕する可能性もある、と警告した。
 ニューヨーク市では、これまでも一部のユダヤ系市民が葬儀や祭日などに集まり、市警が警告するケースがあった。
 100万人以上とされるユダヤ系市民からは「一部の行動でユダヤ人全体を批判するのはおかしい」「反ユダヤ主義をあおる」などの反発の声も上がっている。
 ニューヨーク州内の感染者は約30万4千人で、死者数は前日より306人増の1万8321人となった、とアンドリュー・クオモ州知事は30日の記者会見で語った。


◎ロシア『至聖三者聖セルギイ大修道院』の修道士見習いが焼身自殺
 【CJC】モスクワ北方のセルギエフ・ポサード市にある『至聖三者聖セルギイ大修道院』のドミートリィ・ペリペンコ修道士見習いが新型コロナウイルス感染の疑いで入院し、精神疾患を患った経験もあってか自殺した。スプートニク通信が報じた。
 検査で陽性が明らかになったペリペンコ修道士見習いは4月23日から24日夜にかけて、検査結果の文書を燃やし、病棟の窓から出て敷地内の教会に向かった。同教会の前でランプオイルを自身にかけ、焼身自殺を図った。
 同修道士見習いは全身の9割に火傷を負い、医師団は2日間救命に当たったが救うことはできなかったという。
 同見習いは、修道院に入る前の2年間、精神病院で治療を受けていたことが確認された。修道院では同見習いの精神疾患については把握していなかった。
 セルギエフ・ポサード市行政府は、『至聖三者聖セルギイ大修道院』内で37人がコロナウイルスに感染した、と発表した。一部は修道院内で治療を受け、残りは入院している。そのほか、同修道院内にあるモスクワ神学アカデミーではコロナウイルス感染者が52人確認され、そのうち9人が入院中という。


◎ドイツ極右政党がファシスト自称の報道官を停職処分
 【CJC】ドイツの極右政党『ドイツのための選択肢』(AfD)は4月26日、党の報道官を長く務めるクリスチャン・リュート氏(43)を停職処分にしたと発表した。週刊紙『ディー・ツァイト』やニュース週刊誌『デア・シュピーゲル』の報道をAFP通信が伝えている。
 『ディー・ツァイト』は、内部調査を受けてAfDの指導者アレクサンダー・ガウラント氏がリュート氏を解職するよう求めた、と報じた。AfDの議員団広報担当もAFPの取材に対し、「リュート氏は停職処分を受けた」と認めた。
 リュート氏は「ファシスト」を自称し、祖父がアーリア人の血を引いているなどと繰り返し述べていたという。祖父は第2次世界大戦中に潜水艦の司令官を務め、ナチス・ドイツの指導者アドルフ・ヒトラーから鉄十字章を授与された。
 『デア・シュピーゲル』誌によると、リュート氏はAfD党員ではない女性とのオンラインチャットで物議を醸す発言をしていたとみられ、2人の会話のスクリーンショットがインターネット上に出回った。
 AfDは難民受け入れ反対を主張しているほか、ナチスの戦争犯罪を記憶に残そうとする動きに強く反対しており、非難の的となっている。


◎マルタ騎士団のデ・サンギネット総長が死去
 【CJC】『マルタ騎士団』(ロドス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会、本部=ローマ)のジャコモ・ダッラ・トーレ・テンピオ・デ・サンギネット総長が4月29日未明ローマで死去した。75歳だった。スプートニク通信が報じた。
 『マルタ騎士団』によると、総長は不治の病にかかり、数カ月間治療を受けていたという。
 『マルタ騎士団』はカトリックの騎士修道会として、1048年に設立。現在は国土を有していないがイタリアとマルタ島を従来の領土としており、バチカン(ローマ教皇庁)から一定の自治権を得ている。国連と欧州評議会にオブザーバーとして参加、独自の自動車ナンバーを発行し、100カ国以上と外交関係を維持している。


《メディア展望》
 =カトリック新聞(5月3日・臨時休刊)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/

 
 =KiriShin(4月21日・既報)=http://www.kirishin.com

 
 =クリスチャン新聞(5月3日)=http://クリスチャン新聞.com
★医療・福祉関係者「夢のよう」=除菌水届けるプロジェクト開始=オペレーション・ブレッシング・ジャパン
★感染拡大にワールド・ビジョン緊急報告=「3千万人の子どもの命脅かす」
★感染拡大影響下の人々のために=ハンガーゼロ緊急募金開始
★ワンホープ=コロナ禍のCSサポート=動画で「こども聖書クラスオンライン」
★「事態収束しない最悪のケース想定」=春学期すべてオンライン授業で=国際基督教大学

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