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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1563信(2021.01.04)

  • 岡田武夫・前東京大司教の死去に教皇フランシスコらが弔意
  • 教皇は難色示していたがアルゼンチンで人工中絶合法化
  • バイデン次期米大統領が就任式前夜にコロナの犠牲者追悼行事
  • クロアチアでM6・4の地震、7人死亡
  • 英国国教会の献金が新型コロナ禍の影響で約4000万ポンド減少
  • マカオで教会の献金箱から現金盗み中国本土出身の男逮捕
  • 聖書の言葉をすべてABC順に並べ直しデータ化
  • 《メディア展望》

 

◎岡田武夫・前東京大司教の死去に教皇フランシスコらが弔意
 前カトリック東京大司教の岡田武夫名誉大司教が12月18日に死去したことを受けて、教皇フランシスコと教皇庁(バチカン)福音宣教省が弔意を示した、と東京大司教区が明らかにした。
 バチカン国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿は教皇からの弔意を伝え、「岡田大司教様の長年にわたる献身的な司祭職と司教職への感謝の祈りを込めて、教皇は、岡田大司教様の魂を救い主イエスのいつくしみ深い愛に委ねます。教皇は、復活の希望のうちに天に召された岡田大司教様を悼むすべての人々に、主の平和と慰めのしるしとして、心から使徒的祝福を送ります」と24日記した。
 バチカン福音宣教省長官のルイス・アントニオ・タグレ枢機卿は、「岡田大司教様のご逝去に悲しんでおられる東京大司教区の司祭、修道者、信徒、そして岡田大司教様の親族の皆様に、私たちの哀悼の意をお伝えください」と19日述べた。
 岡田武夫名誉大司教葬儀ミサは23日午前11時、東京カテドラル聖マリア大聖堂で、菊地功大司教司式により行った。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、式への参加は親族、司祭団、各種団体の代表者のみに限定した。追悼ミサは2021年1月19日に行われる。(CJC)


◎教皇は難色示していたがアルゼンチンで人工中絶合法化
 【CJC】サンパウロ発時事通信が報じるところでは、アルゼンチン上院は12月30日、妊娠14週までの人工中絶を合法化する法案を小差で可決した。下院はすでに通過しており、法が成立した。これまでは母体に危険がある場合と性的暴行により妊娠した場合を除き、中絶は認められていなかった。
 カトリック教徒が多く保守的な中南米での合法化は、ウルグアイ、キューバ、ガイアナに続いて4カ国目。
 合法化推進派のフェルナンデス大統領は「きょう、われわれの社会は女性の権利を拡大し、公衆衛生を保証することでより良くなった」と可決を歓迎。ただ、過去に合法化法案が否決されたアルゼンチンでは抵抗感も強く、上院は議論の紛糾で採決までに約12時間を要したようだ。
 アルゼンチン出身の教皇フランシスコは29日、ツイッターの投稿で、暗に反対の意思を示していた。


◎バイデン次期米大統領が就任式前夜にコロナの犠牲者追悼行事
 【CJC】バイデン次期米大統領が就任前夜の2021年1月19日夜、新型コロナウイルス犠牲者の追悼行事を首都ワシントンで開催する。就任式委員会が12月31日に発表した。各メディアが報じる中、ワシントン発時事通信の情報を紹介する。
 行事は、リンカーン記念堂前の人工池を鎮魂の明かりで囲み、30万人以上の米国のコロナ犠牲者を追悼するもの。全米各都市にも「団結」の象徴として教会の鐘を鳴らすなど行事への参加を呼び掛ける。
 就任式委員会は声明で「バイデン氏就任は新たな国家の旅の始まりだが、米史上最も困難な時の一つを振り返り、国の再建へ決意を新たにすることが重要だ」と説明している。


◎クロアチアでM6・4の地震、7人死亡
 【CJC】クロアチアの首都ザグレブから米メディア『CNN』が伝えてきたところでは、米地質調査所(USGS)によるとして、クロアチア中部で12月29日にマグニチュード(M)6・4の地震が発生した。
 建物が倒壊した現場には救助隊や軍が出動し、深夜に入ってもがれきをかき分けながら捜索作業を続けている。
 同国内務省や地元メディアの報道によれば、震源地に近いペトリニャ市(人口約2万5000人)では大きな被害が出ており、少女1人が死亡した。近郊の村でも倒壊した教会の中から男性が遺体で見つかるなど、6人の死亡が確認されている。
 欧州地中海地震学センターによると、地震は現地時間の29日正午すぎ、クロアチアの首都ザグレブの約50キロ南東で発生し、バルカン半島全域で揺れを感じた可能性がある。クロアチアで今年発生した地震の中では最も大きかった。
 クロアチアのアンドレイ・プレンコビッチ首相は、死者はさらに増える可能性があるとの見方を示した。
 CNNと提携している現地メディア『N1』によると、ザグレブに近いスロベニアのクルシュコ原子力発電所は、安全を期すために運転を停止した。


◎英国国教会の献金が新型コロナ禍の影響で約4000万ポンド減少
 【CJC】英専門紙『チャーチ・タイムズ』12月31日付けは、英国国教会の献金が、2020年の最初の10カ月間で約4000万ポンド(約55億2000万円)減少したと報じている。前年同期比7・8%減少で、新型コロナ禍の影響と見られる。
 減少度合いは42教区で異なり、20%に迫る教区もあれば、ほとんど影響を受けていない教区もある。
 原因として挙げられるのは、教会の閉鎖、結婚式などの減少、ソーシャルディスタンス(社会距離拡大)や教会への往復の際に感染する恐れによる信徒離れなど。「献金皿」で現金や小切手を集めている小教区(各個教会)は、口座引き落としによる献金を推進している小教区よりも減少が大きい。
 教会堂を外部の行事に貸し出す際の減少もある。コミュニティグループや企業のための賃貸で献金の多くを得ていた小教区が減少に見舞われている。


◎マカオで教会の献金箱から現金盗み中国本土出身の男逮捕
 【CJC】マカオ司法警察局は12月30日、マカオ半島中区にある教会の献金箱から現金を盗んだ容疑で中国本土出身の男(29)を逮捕したと発表した。現地邦字月刊紙マカオ新聞(電子版)が伝えている。
 警察発表によれば、27日に教会から献金箱の中に入っていた7700マカオ・パタカ(約10万円)の現金を盗まれた可能性があると通報があった。
 警察が教会内の監視カメラと公共エリアの監視システムの映像を分析したところ、教会内の献金箱付近で不審な動作をする男2人の姿を確認、その後の足取りを追った結果、滞在先の宿泊施設が判明した。28日夜、警察が当該宿泊施設付近で被疑者のうち1人の身柄拘束に成功。また、宿泊していた部屋から犯行に使われたとみられる巻尺と粘着テープ、被疑者が犯行当日に着用していた衣服が発見された。
 男は警察の調べに対し、動機はカジノで負けたためで、巻尺の先に粘着テープを付けて献金箱の中にあった現金を抜き出したなどと説明。ただし、自身は当時見張り役をしていただけで、仲間の男が盗んだ現金を管理していると供述した。


◎聖書の言葉をすべてABC順に並べ直しデータ化
 【CJC】特製のソフトウェアを用いて英語聖書「KJV」(欽定訳)をデータ化し、単語をすべてアルファベット順に並べ直して再構築した「バイブル・ザ」が刊行された。表紙装丁から造本一切を「聖書」に似せて作られている。
 『サイドライン・コレクティブ』という英国のクリエイティブ集団に属する2人が制作したプロジェクト。データを使って本を定量的に分析し、そこから新たなインサイトを得るためにおこなわれた、という。
 聖書が肯定的な方向に偏っていることを示唆する例を探る。「Good」を意味する「善い」は720回使われている一方で、「bad」を意味する「悪い」の使用は18回だけ。「Love」の308回に比べると「hate」は87回。「happy」は28回と少ないが、それでも「sad」の11回の2倍以上も使われている。
 多様性という観点では「男性」を意味する「he」は1万404回登場するにもかかわらず、「女性」を意味する「she」はわずか982回。「白人」を意味する「white」も、「黒人」を意味する「black」より多く使用されている。
 「Right」は358回、「wrong」は26回。「Light」は272回だが、「dark」はわずか43回。「Pleasure」は61回、「pain」が25回。そして「Life」は451回で「death」の371回よりも多い。
 このポジティブな特徴はテーマにも反映されている。例えば、「Heaven」(天国)は582回だが、「hell」(地獄)は54回。「angel」(天使)が94回、「devils」(悪魔)は55回。「saints」(聖人)は96回、「sinners」(罪人)は48回。「blessed」(祝福された人)は302回、「damned」(呪われた人)はわずか3回。
 一方、「no」という言葉は1394件あるが、「yes」という言葉は聖書全体で4回しか出て来ない。49人の「friends」(友)に対して269人の「enemies」(敵)といった例も。
 このように聖書をまるごとデータ化し、定量的に分析することで過去の考え方や価値観をひもとこうとする試みはユニーク、と製作者。
 「BIBLE THE」版の「聖書」はネットで購入できる。本革装1364ページのものは2000ポンド(約28万円)、電子書籍なら10ポンド(同1400円)。2作目として「アメリカ合衆国憲法」を同じ手順で並び替えたプロジェクトも登場している。


《メディア展望》
 =カトリック新聞(1月3日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★岡田武夫名誉大司教 逝去=前東京教区大司教=司教協会長など歴任
★教皇「世界平和の日」メッセージ=飢餓の撲滅に軍事費削減求める
★教皇、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ実現を誓約
★米国・コロナ病棟の折り鶴プロジェクト="壁"を超えクリスマスの喜び伝える
★バチカン印刷局もデジタル化で環境に配慮

 
 =KiriShin(1月1日・臨時休刊)=http://www.kirishin.com

 
 =クリスチャン新聞(1月3日・10日合併号)=http://クリスチャン新聞.com
★クリスマスに「中村哲その生涯」=「よくやった。良い忠実なしもべだ」=高槻聖書バプテスト教会クリスマス・コンサート
★第7回首都圏宣教セミナーで竿代照夫氏=「地域重視」の教会形成を実践
★戦没者の遺骨が含まれる土砂を辺野古新基地建設に使うな=宗教者らが共同声明
★過去から貫く精神と超越=水俣に学び風化にあらがう=FCC・放射能問題学習会で川上直哉氏
★共生的教会形成・世界宣教に尽力=グレース宣教会創立長老牧師=堀内顯氏召天

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