小原克博 On-Line

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世界キリスト教情報 第1565信(2021.01.18)

  • コプト正教会がソーシャルメディアの「フェイクニュース」に警告
  • 女性に朗読奉仕者と祭壇奉仕者への道開く教皇自発教令
  • 教皇フランシスコの主治医が新型コロナウイルスで死去
  • 教皇と名誉教皇ベネディクト16世がワクチン接種
  • スコットランド・グラスゴー大司教が70歳で急死
  • 新型コロナ禍でカトリック司教が相次ぎ死去
  • アイルランド母子施設で子ども9000人死亡
  • 米で聖書のポッドキャスト番組がダウンロード数1位に
  • ≪メディア展望≫

 

◎コプト正教会がソーシャルメディアの「フェイクニュース」に警告
 【CJC】コプト正教会広報担当のブーロス・ハリム司祭は、「ソーシャル・コミュニケーション・プラットフォームとネットワークの増殖が情報の混迷をもたらしている。誰もがメッセージを書き、配布されたコンテンツの信憑性を考慮することなく、またオンラインで何でも匿名で送ることができる」と、警告を発した。
 同司祭は、コプト正教会への誤解を避けるため、正教会についてのニュースを広めたり、コメントしたい場合は、正教会公式チャンネルや教皇タワドロス2世自身が公表、確認した情報を使用してほしい、と要請している。
 1月6日夜にアンバ・ビショイ修道院で行われたクリスマス・ミサの間に発生しソーシャルメディア上に拡散された情報は、事実無根であることが分かり、教会広報は公式に否定を発表することを余儀なくされた。
 エジプトでは、人口9985万人の9割がイスラム教信徒で、コプト教徒は約200万人(政府統計。コプト教会の推計では600万~700万人)と少数派。教皇タワドロス2世は、ソーシャル・ネットワークとメディアを「両刃の剣」と表現しているという。


◎女性に朗読奉仕者と祭壇奉仕者への道開く教皇自発教令
 【CJC】教皇フランシスコは、教会における女性の役割の一段の平等を図る新たな措置として、教会の朗読奉仕者と祭壇奉仕者(侍者)に、男性だけでなく、女性も選任することができるよう、自発教令の形をとった使徒的書簡「スピリトゥス・ドミニ」(主の霊)をもって教会法を改定した。
 具体的には、祭壇奉仕者(侍者)や聖体拝領時の配布、専任の第1朗読担当などに女性を選出できるようになった。
 これまでは、このような状況に応じて「臨時の委託」を受ける奉仕者については、正式儀式をもって朗読奉仕者ならび祭壇奉仕者に「選任」される者は、伝統的に男性に限られていた。
 ロイター通信などの報道によると、今回改定した、教会法230条1項で、司教協議会の規則が定める年齢と素質をもった信徒を、正式な典礼によって、選任の朗読奉仕者と祭壇奉仕者とする道を女性にも開いた。多くの国ですでに実践されている女性の役割を教皇が明文化した格好。
 ただバチカン(ローマ教皇庁)は、この改定は「司祭叙任とは明確な一線を画す」と強調、将来女性の司祭就任を認めることには直接つながらないとしている。
 教皇は、すでにこれらの役割において奉仕している女性について、「安定と公的認知」をもたらしたかったと書簡で述べた。
 これまでにも教皇は、財政や外交、博物館長などの重要な任務に女性を相次ぎ任命した。また助祭就任の許可を求める女性の声を受け、初期カトリック教会における女性助祭の歴史を検討する委員会を設置している。


◎教皇フランシスコの主治医が新型コロナウイルスで死去
 【CJC】教皇フランシスコの主治医ファブリツィオ・ソッコルシ氏(78)が1月9日、新型コロナウイルス感染症による合併症で死去した。教皇がイタリアテレビ『カナレ5』とのインタビューの中で、ワクチン接種に反対するのは「自滅的」なこととし、自身も接種を受ける意向であることを明らかした日の前日のことだった。
 バチカン紙「ロッセルバトレ・ロマノ」9日に発表によると、ソッコルシ氏は12月26日にローマ市内の病院でがんの治療を受けていたが、その間に新型コロナウイルスに感染したという。
 バチカン(ローマ教皇庁)は、ファイザー・バイオンテック社のワクチンを市国民が利用できるように進めており、教皇は自分の名前を接種リストに入れることをためらわなかったという。


◎教皇と名誉教皇ベネディクト16世がワクチン接種
 【CJC】教皇フランシスコと、名誉教皇ベネディクト16世が、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を受けたことが明らかになった。公設バチカン・ニュースが報じた。
 バチカンでは1月13日、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の準備が整い、特に市国内の医療・衛生関係者、治安関係者、そして高齢者、また恒常的に人と接する職務に就く人々を優先し、接種が始まった。
 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長によると、14日午前、教皇フランシスコと、名誉教皇ベネディクト16世は、ワクチンの1回目の接種をそれぞれ受けた。


◎スコットランド・グラスゴー大司教が70歳で急死
 【CJC】英BBCによると、スコットランド・グラスゴー大司教区は、同教区のフィリップ・タータグリア大司教が、70歳の誕生日2日後、グラスゴーの守護聖人「聖マンゴー」の祝日にあたる1月13日に自宅で急死した、と発表した。
 2012年からタータグリア大司教はスコットランド・カトリック教会で最大の同教区を率いてきた。
 昨年のクリスマス後に新型コロナの陽性反応が出たため、自宅で「自己隔離」していた。
 同教区は、タータグリア大司教の死因は明らかではない、と明らかにした。


◎新型コロナ禍でカトリック司教が相次ぎ死去
 【CJC】2020年が始まった直後1月8日から15日までの1週間で、カトリック司教9人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示した後、世界各地で死去した、と『カトリック通信』(CNA)が報じている。
 亡くなった司教の年齢は53歳から91歳までに分かれている。そのうちの5人は、コロナウイルスの新株が発見され制限強化に踏み切ったヨーロッパで死去した。
 まず8日にベネズエラで、トルヒーヨのカストール・オズワルド・アズアヘ司教(69)が、ウイルス感染で死去した。
 ポーランドのアダム・デュコフスキ司教(88、ジェルナ・グラ=ゴージュフ教区名誉司教)が10日亡くなった。
 イタリアのオスカル・リッツァート大司教は11日に91歳で亡くなった。同日に合併症で亡くなったルイス・アドリアーノ・ピエドラヒタ・サンドバル司教(74)を称えるために、12日コロンビアのサンタマルタ教区全体で鐘が鳴らされた。
 ルーマニアの東方典礼カトリック教会のフロレンティン・クリハルメアヌ大司教(61)が12日に亡くなった。
 英北部グラスゴーのフィリップ・タータグリア大司教(70歳)、モンゼ(ザンビア)のモーゼス・ハムンゴレ大司教(53歳)、ファノ(イタリア)のマリオ・チェッキーニ大司教(87歳)、リオデジャネイロ(ブラジル)のエウセビオ・オスカー・シャイド大司教(88歳、枢機卿)の4人は13日に死去した。


◎アイルランド母子施設で子ども9000人死亡
 【CJC】ダブリン発AFP=時事によると、アイルランドで国や教会が1998年まで運営していた母子生活支援施設で、子ども約9000人が死亡していたことが、1月12日に発表された政府の公式調査報告書で明らかになった。ミホル・マーティン首相は翌13日、国として公式に謝罪した。
 歴史的にカトリック教徒が多いアイルランドの「母子の家」は、配偶者がおらず、パートナーや家族からの支援も得られず、社会から厳しい非難にさらされた妊婦らを受け入れる施設だった。
 政府の母子の家調査委員会(CIMBH)は、施設が運営されていた76年間について調査を実施。その結果、施設にいた子どもの15%に当たる約9000人が死亡していたことが分かり、その数は「不穏」というべきレベルだったと指摘した。 施設内で生まれた子どもの多くが、母親から引き離されて養子に出され、血縁関係を完全に断たれていた。


◎米で聖書のポッドキャスト番組がダウンロード数1位に
 【CJC】米国で、カトリック教会の司祭が聖書について語るポッドキャスト番組がダウンロード数1位を獲得し、話題を呼んでいる、とAFP通信。新型コロナウイルスの流行で教会での礼拝が制限される中、信仰深い米国人のニッチ需要をつかんだのか。
 元旦に配信を開始したマイク・シュミッツ司祭の番組「ザ・バイブル・イン・ア・イヤー」(1年間の聖書)」は、配信は毎日1回だが、すでに400万回以上ダウンロードされた。内容は聖書の朗読や、聖書に関する話。
 番組を運営するカトリック系出版・教材会社『アセンション』のローレン・ジョイス広報担当によると、番組は配信開始から48時間で全米ダウンロードランキング1位に躍り出たという。その後14日間もランキングトップを維持した。
 ジョイス氏は、コロナ禍で教会での礼拝に人数制限がかかり、特に高齢者の多くが出席できない状況で、番組が「飢えを満たしている」との見方をAFP通信に示した。


《メディア展望》
 =カトリック新聞(1月17日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★浜口末男司教 逝去=大分教区導き9年半=長崎、高松教区でも貢献
★バチカン、国際社会に公平なワクチン分配求める
★コロナ感染者増え続けるブラジルに不足する医療品送り支援=日本カトリック医師会
★司牧者と臨床医が講演=東京・修女連企画=コロナ禍をどう生きるか=みことばを交えて語る
★緊急事態宣言に対応=東京教区、さいたま教区、京都教区
 
 =KiriShin(1月11日・既報)=http://www.kirishin.com
 
 =クリスチャン新聞(1月17日・休刊)=http://クリスチャン新聞.com

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