世界キリスト教情報 第1234信（2014.09.15）
- エボラ熱死者が２３００人へ拡大加速
- ブルンジでサヴェリオ会修道女３人殺害
- ナイジェリア「預言者」教会が倒壊し死者４４０人以上
- イスラム国が「英国人の人質処刑」動画公開
- 「イスラム国は教皇も標的」とイラク大使警告
- インドネシアがトルコ国籍の４人拘束＝イスラム過激派に合流か
- 教皇フランシスコがトルコ訪問へ
- 教皇が２０組の結婚式主宰＝「開かれた教会」示す
- 米国で１４歳の少年がイエス像侮辱で裁判へ
- 《メディア展望》
◎エボラ熱死者が２３００人へ拡大加速
【ＣＪＣ＝東京】世界保健機関（ＷＨＯ）は、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱の死者が９月６日時点で、疑われる例を含め２２９６人に達したと発表した。
ＷＨＯは「ギニア、リベリア、シエラレオネで感染の拡大傾向が加速し続けている」と言う。
ＷＨＯは５日、死者が２１０５人に達したと発表したばかり。
６日までに感染が確認されたか、疑われる患者は５カ国で計４２９３人。死者の内訳はリベリア１２２４人、ギニア５５５人、シエラレオネ５０９人、ナイジェリア８人。特にリベリアの増加が著しい。
◎ブルンジでサヴェリオ会修道女３人殺害
【ＣＪＣ＝東京】アフリカ中部・ブルンジの首都ブジュンブラにあるサヴェリオ宣教修道女会修道院で９月７日から８日にかけて、高齢のイタリア人修道女３人が何者かに強姦（ごうかん）された上で殺害される事件があった。
地元警察によると、被害者のうちオルガ・ラスキエッティ修道女（８３）とルチア・プリチ修道女（７５）は７日午後に刺殺された。犯人は２人の遺体を岩でめった打ちにして逃亡したという。
さらに同じ修道院で翌８日未明、別の修道女も殺害された。遺体には殴打された痕があり、頭部が切り落とされていたという。ほかの修道女らの話から、ベルナデッテ・ボッジャ修道女（７９）と判明した。
教会側は３人が強盗未遂事件で殺害されたとしているが、ブルンジ警察は、修道院で金銭が奪われていないことから殺害の動機は不明としている。
バチカン放送（日本語電子版）によると、３人は長年にわたりアフリカでの福音宣教に携わり、ブジュンブラの聖マリア・グイド・コンフォルティ小教区で司牧活動、特に医療関係で献身的に奉仕していた。今回の事件によって地域の関係者や信徒たちの間に深い不安と衝撃が広まっている。
この悲劇の知らせを受けて教皇フランシスコは、直ちにバチカン（ローマ教皇庁）国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を通じてブジュンブラの大司教とサヴェリオ宣教修道女会総長に弔電を送った。
◎ナイジェリア「預言者」教会が倒壊し死者４４０人以上
【ＣＪＣ＝東京】ナイジェリアの最大都市ラゴスで９月１２日午後、「預言者」を名乗るテレビ宣教師、Ｔ・Ｂ・ジョシュア氏の教会敷地内にある２階建ての宿泊施設が倒壊、少なくとも４４０人が死亡した。
これまでに１３０人が救出されたが、まだ多くの信者らががれきの下敷きになっていると見られる。
倒壊した宿泊施設は、国外から来た信者のためのもの。増築工事中で、建物の基礎を強化せずに増築工事を始めたことが倒壊につながった可能性もある。
事故発生当初、救急隊が敷地に入るのを信者らが妨害、翌１３日になって活動を許可したという。
ジョシュア氏は１４日、現地紙とのインタビューで、建物の上空で低空飛行を繰り返していた航空機が崩壊に関与したのではないかと述べた。
同氏は病気を治したり未来を予知したりする能力があると主張、ナイジェリアをはじめ世界各地に多数の信者を持つ。教会での説教には毎週、数千人の信者が集まり、その模様は独自のテレビ局から実況中継されていた。
◎イスラム国が「英国人の人質処刑」動画公開
【ＣＪＣ＝東京】イスラム国が、覆面をした戦闘員が英国人デービッド・ヘインズ氏を斬首する場面を撮影したとする２分２７秒の動画を９月１４日公開した。
ＡＦＰ通信によると、「米国の同盟国へのメッセージ」と題されたこの動画の中で、イラク国内でイスラム国への空爆に踏み切り、イスラム国とは「戦争状態」にあるという認識を示した米政府と歩調を合わせるデービッド・キャメロン英首相を非難し、別の英国人の人質も殺害すると脅迫している。
イスラム国は、米国人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー氏とスティーブン・ソトロフ氏を殺害する場面の動画をそれぞれ８月１９日と９月２日に公開しており、ヘインズ氏が３人目。イスラム国はソトロフ氏殺害の動画の中で、次はヘインズ氏を処刑すると脅迫していた。
◎「イスラム国は教皇も標的」とイラク大使警告
【ＣＪＣ＝東京】過激派組織『イスラム国』」は教皇フランシスコも標的としている、と在バチカン（ローマ教皇庁）イラク大使のビーブ・アル・サドル氏が警告した。イタリア紙『メッサジェーロ』（電子版）が９月１３日報じた。
「私たちは皆、テロリストの考えを知っている。彼らの目標も分かっている。教皇を狙撃しようと計画している、と結論を出しているわけではないが、聖座（バチカン）の上層部には警告し、彼らも危険を認めている。ということで、バチカンは『イスラム国』の企図を阻止するため、イラクを支持している」と大使は語った。
一方、バチカン報道事務所長のフェデリコ・ロンバルディ神父は、「何か特別なことがあるわけではない。新しいことはない。心配せず通常のように事を進める」と語っている。
◎インドネシアがトルコ国籍の４人拘束＝イスラム過激派に合流か
【ＣＪＣ＝東京】ジャカルタ発共同通信によると、インドネシア国家警察は９月１４日、中部スラウェシ島で活動するイスラム過激派グループに合流しようとしたとして、トルコ国籍の４人を拘束したと明らかにした。
国家警察の対テロ特殊部隊が１３日、スラウェシ島中部パルからポソへ車で向かっていた４人を拘束した。一緒に乗っていたインドネシア人３人も拘束した。
警察は、４人が中東で勢力を拡大する過激派『イスラム国』と関係している疑いがあるとみて、入国の動機を調べている。
◎教皇フランシスコがトルコ訪問へ
【ＣＪＣ＝東京】バチカン（ローマ教皇庁）は９月１２日、トルコのレチェプ・タイプ・エルドガン大統領が教皇フランシコへ出した公式訪問への招待を受理した。
バチカン報道事務所長フェデリコ・ロンバルディ神父の談話によると、教皇のトルコ訪問は１１月下旬になり、訪問旅行の日程やプログラムの詳細はこれから検討されるだろうという。
◎教皇が２０組の結婚式主宰＝「開かれた教会」示す
【ＣＪＣ＝東京】教皇フランシスコは９月１４日、バチカンのサンピエトロ大聖堂で２０〜５０代の男女２０組の結婚式を主宰した。中には既に子供がいるカップルもおり、「開かれた教会」を目指す教皇の姿勢を内外に示すことになった。
教皇は２０組のカップルに対し、夫婦が共に歩むことは「時に困難で、荒波もある、きつい旅だが、それこそが人生」と語った。
教皇がバチカンで結婚式を主宰するのは、故ヨハネ・パウロ２世が２０００年に主宰して以来。
◎米国で１４歳の少年がイエス像侮辱で裁判へ
【ＣＪＣ＝東京】米ペンシルベニア州の西部に住む１４歳の少年が７月２０日、イエス・キリストの像の前でポーズを取って像を侮辱するような写真を撮って、インターネットに投稿した。
ベッドフォード郡当局は、この少年を起訴したが、未成年のため、詳細は明らかにされていない。
地元紙『アルトゥーナ・ミラー』は「１９７２年の法律によって聖霊に対する冒涜の容疑で訴追された」と報じている。
《メディア展望》
＝カトリック新聞（９月１４日）＝https://www.cwjpn.com
★教皇フランシスコ＝イラクのキリスト者は「勇気ある証し人」
★常任司教委員会＝「平和を求める祈り」＝１０月５日、日本全国で
★人種差別に関する国連審査＝日本に約３０項目で勧告＝「ヘイト・スピーチ」問題など 前回の指摘生かされず
★マフィア、神父脅迫＝伊の司教協議会 連帯表明
★空港で一時拘束も＝韓国訪問の中国人信者ら
＝キリスト新聞（９月１３日）＝https://www.kirishin.com
★シンポ「ドイツ・アメリカからみるヤスクニ」＝Ｐ・シュナイス氏「暴力使わずに問題解決を」＝Ｄ・ラミス氏「日米同盟には大きな矛盾」
★教会・団体から支援広がる＝広島市北部土砂災害
★性意識の「混乱」か「多様性」か＝キリスト教性教育研究会で議論
★道徳教科化反対など四つの要請＝全国キリスト教学校人権教育研究協議会
★「イスラム国」が米国人「処刑」＝地元のカトリック教会で追悼ミサ
＝クリスチャン新聞（９月１４日）＝https://jpnews.org
★第４０回９・１集会＝朝鮮人虐殺から９１年、再び起こる憎悪の「闇」に＝すべての民は目覚めよ
★ヘイトデモだけではない＝信州夏期宣教講座で崔善愛氏
★福音の分かち合い惜しみなく＝日本同盟基督教団＝「国外宣教５０周年 ２０１４年世界宣教大会」
★「軍関与の公文書たくさんある」＝朝日「慰安婦」訂正記事にＷＡＭ渡辺美奈氏＝第４１回許すな！靖国国営化８・１５集会
★ハラスメント行為等＝ヨハン教会連合＝金圭東氏辞任
◆世界キリスト教情報◆ご案内
☆活動紹介・メールマガジン（整形テキスト）『週刊・世界キリスト教情報』お
申し込みは
https://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。
☆ニュースレター（ＰＤＦ）・同報メール（無整形テキスト）『週刊・世界キリ
スト教情報』お申し込みは
ckoriyama＠gmail.com＝ご連絡いただく際は「＠」を半角にしてください
☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで
・ニュースレター＝ＰＤＦ
https://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/
・メールマガジン
https://blog.livedoor.jp/skjweekly/
・同報メール
https://cjcskj.exblog.jp/
☆記事検索は『教会と神学』（小原克博氏制作）をご利用ください
https://www.kohara.ac/church/
........................
☆ＣＪＣ通信（メディア向けですが、どなたでもお読みいただけます。転載使用
ご希望の方は巻頭の連絡先までお申し込みください）
https://blog.livedoor.jp/cjcpress/
☆ＣＪＣ通信速報（Twitterを利用しています）
https://twitter.com/cjcpress/