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世界キリスト教情報 第1318信(2016.04.25)

  • 中南米教会連合体が根本的な組織改編へ
  • キューバ教会がカストロ政権と新地位協定へ
  • 新20ドル札に奴隷出身の黒人女性H・タブマン
  • 教皇、ツイッターなどでエクアドルと日本の地震に祈りを
  • 教皇がアルメニア、ジョージア、アゼルバイジャン訪問へ
  • 独福音教会議長が教皇と会見
  • 米大統領選でカトリックのトランプ支持率上昇
  • 米バプテスト教会が公然性転換者を牧師に
  • 聖書時代のビールを作ってみたが味はどうも
  • ≪メディア展望≫

◎中南米教会連合体が根本的な組織改編へ

 【CJC=東京】中南米のプロテスタント教会連合体『ラテンアメリカ教会協議会』(CLAI)は、幹事会をペルーの首都リマで4月9日から14日まで開催、方策計画と組織の変更を検討、承認した。

 「生き生きとした望みをもって、わたしたちは加盟教会に、共通の証しを新たに強め、皆が声を上げ、豊かな生活を目指し働こうと招く」とCLAIのミルトン・メヒア総幹事は、新路線案を提出するに際して述べた。

 新路線の焦点は、一致の視点に立つ教会形成、奉仕と権利擁護、牧会的社会的なネットワークの三つ。

 幹事会は、加盟教会と提携組織に、今回決定の重要性とそこに至る経過を強調した書簡を送った。

 「組織再編は、責任ある方法で得られる財源を使い、また加盟教会の献金によるCLAI支援とを受け、より大きな効果とより効率的な路線を目指す」と書簡は述べている。

 世界教会協議会(WCC)、教会行動一致連合(ACT)、ルーテル世界連盟など国際的提携団体も理事会に招かれ、協議にも参加した。

 提携団体はメヒア総幹事に、諸課題解決のために明確な期限を盛り込んだスケジュールを持つ必要性を強調した共同書簡「わたしたちは共に歩み続ける」を手渡した。

 書簡は、「組織縮小は、運動の力を弱めるものではない。支援継続に関わるわたしたちの信頼は、諸教会の真正のリソースとエンパワーメントを探究する中でCLAIの姿勢を明確にすることだ」と指摘している。


◎キューバ教会がカストロ政権と新地位協定へ

 【CJC=東京】キューバのカストロ政権はカトリック教会首脳と新地位協定締結への協議を開始した。カトリック諸団体の法的経済的権利について公式解釈を設定することを目的にしている。

 1959年、フィデル・カストロらの革命政府が権力を掌握して以来、キューバではカトリック教会の機能に関する法的規制は存在しないまま今日まで来ている。


◎新20ドル札に奴隷出身の黒人女性H・タブマン

 【CJC=東京】米財務省は4月20日、新たな20ドル紙幣の肖像画に、自らも奴隷出身で南北戦争前に南部の奴隷州の黒人を救った黒人女性ハリエット・タブマンを起用すると発表した。

 タブマンは黒人教会『アフリカン・メソジスト・エピスコパル・ザイオン教会』の会員で、奴隷を南部からカナダへ脱出させるシステム「地下鉄道」により数百人を救ったたことで知られる。

 「タウブマンは正義のために闘うとの信仰に立って行動することを恐れない信仰の人だった」と『信仰の自由のためのベケット財団』のクリスティナア・アリアガ代表。「彼女の倫理的、肉体的な勇気は、全てのアメリカ人にとっての好例であり、それはキリスト教信仰に立って行動するという意思でもあった」と言う。

 米国紙幣に女性の肖像画が使われるのは、1896年まで流通した1ドルの銀兌換券に描かれた初代大統領夫人マーサ・ワシントン以来、約120年ぶりのこと。

 現20ドル紙幣の表に描かれている第7代大統領のアンドリュー・ジャクソンは裏側に移る。新10ドル紙幣の裏には、19世紀に女性選挙権のために活動したルクレシア・モットら5人の女性が、5ドル札の裏には人種差別撤廃を訴えたマーチン・ルーサー・キング・ジュニア牧師らが描かれる。

 新紙幣のデザインは、女性の参政権が憲法で認められて100周年となる2020年に公表される。


◎教皇、ツイッターなどでエクアドルと日本の地震に祈りを

 【CJC=東京】バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇フランシスコは4月18日、ツイッター上で、地震で被災したエクアドルと日本のために祈りを呼びかけた。

 教皇はご自身のツイッター公式アカウントで、「エクアドルと日本の地震の犠牲者のために祈ります。神と兄弟姉妹たちが彼らに助けと支えを与えてくれますように」(英文)、「大きな地震で被害を受けたエクアドルと日本の国民のために祈りましょう。神と兄弟たちの助けが彼らに力と支えを与えますように」(イタリア語)など、数か国語でメッセージを送った。

 教皇はインスタグラム公式アカウントでも同様にメッセージを送ったほか、4月17日にバチカンで行われた日曜正午の集いでも両国のために祈っている。


◎教皇がアルメニア、ジョージア、アゼルバイジャン訪問へ

 【CJC=東京】教皇フランシスコが今年6月下旬にアルメニア、9月下旬から10月上旬にかけてジョージア(グルジア)とアゼルバイジャンを訪問する。

 バチカン広報事務所の発表によると、アルメニア使徒教会における全アルメニアの最高総主教・カトリコスのカレキン2世と、同国政府およびカトリック教会の招きを受けて、教皇は、6月24日から26日まで、アルメニアを訪問する。

 また、ジョージア正教会の全ジョージアのカトリコス総主教イリア2世と、ジョージアとアゼルバイジャンの政府、宗教関係者の招待に応え、9月30日から10月2日にかけて両国を訪問する。


◎独福音教会議長が教皇と会見

 【CJC=東京】独福音教会のハインリッヒ・ベドフォード=ストローム議長が4月21日、バチカン(ローマ教皇庁)内の教皇宿舎サンタマルタ館で教皇フランシスコと初めて会見した。バチカン広報事務所の日程表には記載されていなかった。

 約1時間に及んだ会見で、双方はエキュメニカルな主導性、難民問題、使徒的勧告「アモリス・ラエティティア」について話し合った。

 ベドフォード=ストローム議長は独ケルンのラジオ局に、教皇の発言と態度へ共感を示し、教皇の温かさと率直さに驚いた、と語った。「わたしたちは兄弟として会った。そのことがわたしに希望をもたらした」と言う。

 教皇がドイツ語を楽に話すことに驚かされたと議長。イタリア語で教皇が話す時はヴァルター・カスパー枢機卿が通訳したという。


◎米大統領選でカトリックのトランプ支持率上昇

 【CJC=東京】ロイター通信が『イプソス』と提携して行った世論調査によると、米大統領選で共和党候補指名を目指す不動産王ドナルド・トランプ氏に対するカトリック教徒の共和党員支持率が上昇している。

 2月18日、教皇フランシスコがトランプ氏のメキシコ国境における壁建設計画について質問された際、「架け橋でなく壁を作ることだけを考えるような人はキリスト者ではない」と発言した。トランプ氏はこれに対し、教皇が他人の信仰を評価するのは「不名誉なこと」と反論したが、後に教皇は「良い人」であり、おそらくメディアの伝え方が悪かったのだろうと述べている。一方、バチカン(ローマ教皇庁)の広報担当者は、教皇はトランプ氏を名指ししたわけでも有権者を誘導しようとしたわけでもないと指摘している。

 世論調査では、教皇発言の50日前、カトリック教徒の共和党員によるトランプ氏支持率は39・8%、50日後は47・9%となった。

 支持率の上昇は共和党候補指名を目指す人数が1月時点の12人から3人に減ったことが一因とも見られている。


◎米バプテスト教会が公然性転換者を牧師に

 【CJC=東京】宣教通信『カリスマ・ニュース』によると、アリソン・ディラン・ロビンソンは誕生の際、「男子」と認定されたが、長い「闘い」の後に「女子」になった。

 「ベイラー大学ジョージ・W・トゥルエット神学校に入学した時は色白で、曲がったところのない、中流、欧州系の男子だった。そして牧師の資格を得た。

 同大学は南部バプテスト連盟によってテキサス州ウェイコに設立された。

 30年にわたって、神に、間違った肉体に生まれたという感覚を変えることを神に祈ったと言う。宣教の任務を諦めようともしたが、どうしようもなかった。

 自殺まで考えたが、「理性」と言う「主の使い」によって押し留められた。

 この救いによって、本当の性は「女性」であると信じることが出来、同性愛聖職として再任され、ある教会の牧会を始めている。


◎聖書時代のビールを作ってみたが味はどうも

 【CJC=東京】イスラエルで聖書時代のビールを再現する取り組みが行われた。ロイター通信が4月19日報じた。エルサレムのヘルツル醸造所が「聖書ビール」20リットルを製造した。アルコール度は3%。

 使った麦は、テルアビブ大学の遺伝子学者が2000年前カナンなどでビール醸造に使われたものと同じ株と推定、5キロ提供されたもの。

 ビールは、小麦5キロとホップ、イースト、水を使用し、6カ月をかけて20リットルを製造したが、醸造主と友人らがほとんど飲んでしまった。追加製造の予定はないという。

 問題の味のほうは、ぼんやりとした、気の抜けたものだといい、醸造所のオーナーは「売り物になる味ではない」という。

 ビールは2000年前も広く飲まれていたとされるが、ユダヤ教でもキリスト教でも、聖なる飲み物は葡萄酒となっているのは味のためか。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(4月24日)=http://www.cwjpn.com
★教皇フランシスコ=ギリシャの難民キャンプ訪問=ムスリム12人を連れ帰る
★日本カトリック司教協議会 常任司教委員会=安保関連法施行で文書=武力に頼らない平和を
★日宗連70周年祝う=築地本願寺で記念式典=東京
★豪雨被災者支援募金を終了=さいたま教区=活動が一段落 残金は熊本へ
★ボー枢機卿来日=都内で「ミャンマー」シンポ=世界宗教者平和会議日本委員会

 

 =キリスト新聞(4月23日)=http://www.kirishin.com
★ミャンマー=「他者と共に生きる歓び」=世界宗教者平和会議がシンポ=C・ボー枢機卿ら10人参加
★「受難日」に死刑執行、抗議相次ぐ=日基教団西中国、聖公会正義と平和委
★ICU平和研究所「市民連合の課題」シンポ=日本友和会など市民団体からも発言
★「安保法制と平和的生存権」テーマに=「平和への権利」日本実行委が院内集会
★隣人として、生きた証と伝道を=キリスト者学生会が京都で全国集会

 

 =クリスチャン新聞(4月24日)=http://クリスチャン新聞.com
★信仰のバトンを次世代へ=「4/14の窓」運動関東フォーラムで各年代が"夢"語る
★ラブ・ソナタ10周年は東京=イ・ジェフン氏 従来のプログラム変更の可能性言及=革新的なパラダイムで
★日本フリーメソジスト教団=日本宣教開始120年=持てるもので福音宣教の拡大を=アメリカ総会からトーマス監督が来日し奨励
★38年間床に伏せっていた男に及んだキリストの力=床を取り上げて歩きなさい=「第54回首都圏イースターの集い」で川端光生氏
★渡辺信夫氏=自著用いて読書会=『信仰にもとづく抵抗権』について学ぶ集い


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