世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1322信(2016.05.23)

  • 米合同メソジストがゲイ問題の討議先延ばし
  • 英国のバスにアラー称える広告が登場
  • 教皇が仏カトリック紙とインタビュー
  • 教皇がサッカー決勝戦前に両チーム選手を接見
  • ≪メディア展望≫

 

◎米合同メソジストがゲイ問題の討議先延ばし

 【CJC=東京】米合同メソジスト教会はオレゴン州ポートランドで、4年に1回の総会を開催した。5月18日、同性婚やLGBT者の教職任命の是非を討議する委員の任命を監督協議会に委ねる決定を428票対405票で可決した。

 米国では南部バプテスト連盟に次ぐ規模の教派として合同メソジスト教会は1972年以来の各総会で同性愛を「キリスト教の教義と相容れない」と確認して来ている。

 今回の決定にも関わらず、2020年の総会までに委員会の提案が行われるかは明らかではない。

 米連邦最高裁が昨年、同性婚を合法とする決定をして以来、LGBTを受け入れるようにとの圧力は強まっている。

 総会直前になって教職111人がLGBTであることを公然化、さらにその後、1500人が続いている。これが続くと、同派分裂の懸念も強まろう。


◎英国のバスにアラー称える広告が登場

 【CJC=東京】英国の都市で、アラーを称えるスローガンを飾ったバスが登場している。ロンドンにイスラム教徒のサディク・カーン市長が初めて誕生するなど存在感を増す中でのことだけに、影が薄くなりつつあるキリスト教側の反発も大きくなっている。

 バス広告が登場したのはバーミンガム、ロンドン、マンチェスター、レスター、ブラッドフォードなどで、いずれもイスラム教徒人口が大きい。

 今回の宣伝は、6月の「ラマダン」を控えて行われたもの。イスラム教徒は、「ラマダン」には断食し、慈善に励むとされている。

 慈善団体『イスラム・レリーフ』は、ポスターはシリアなど戦禍の被災者救援募金のためのもので、イスラム教徒も積極的なことを示そうとしたと言う。

 責任者のイムラン・マッデン氏は「イスラム教徒には否定的なイメージが多い。その印象を変えたいのだ。広告は壁を打ち破り、間違った印象を変えたい」と語った。

 現地紙『バーミンガム・メール』は、『イスラミック・レリーフ』が1984年、バーミンガムで設立以来、1億人以上に援助の手を差し伸べている、と報じている。


◎教皇が仏カトリック紙とインタビュー

 【CJC=東京】教皇フランシスコは、仏カトリック紙『ラクロワ』5月16日付のインタビューで、欧米がイラクやリビアの文化を考慮せずに民主主義を輸出しようとしたことが、過激派によるテロが続く現状につながったとの考えを示した。

 教皇は、過激派組織『イスラム国』などが中東の不安定化に乗じて勢力を伸ばしたことを念頭に、強権体制のイラクや、部族社会のリビアに「あまりに欧米式の民主主義のモデルが輸出された」として、そもそも無理があったと批判した。

 また教皇は、欧州で難民・移民を拒否する動きが広がっていることについて、ブリュッセルのテロ犯が移民街の出身だったことに触れ、「最悪の受け入れの仕方は『ゲットー化』だ。移民はむしろ統合されなければならない」と指摘した。


◎教皇がサッカー決勝戦前に両チーム選手を接見

 【CJC=東京】教皇フランシスコは5月20日、プロサッカー・イタリア杯決勝戦を翌日に控えた『ユベントス』と『ACミラン』両チームの選手を接見した。

 ACミランの日本代表FW本田圭佑(29)も、チームとともに教皇と対面した。

 サッカーの熱烈なファンとしても知られる教皇は、「あなたがたのスポーツによる結び付きとサッカーの環境を際立たせるプロとしての能力と素敵な伝統に感謝する機会を持てた」と語った。

 「あなたたちを熱心に支援する多くのファン、特に若者のことを思う。あなたたちを称賛する彼らの関心をひき付けるのでスポーツマンという人間の能力を示すマナーに沿って行動するよう求められている」と教皇は述べた。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(5月22日)=https://www.cwjpn.com
★教皇、修道女らに約束=女性助祭についての検討
★教皇フランシスコ=一般謁見で講話=救いは見返りを求めない
★校長・理事長・総長管区長の集い=社会とどう向き合うか=カトリック教育の原点を問いながら
★"使い捨て"させない=キリスト者メーデー集会=東京
★シグニスジャパン=日本カトリック映画賞=40回目は『あん』に

 

 =キリスト新聞(5月21日)=https://www.kirishin.com
★第40回 日本カトリック映画賞に『あん』=〝寛容の尊さ訴えた作品〟
★教会が「居場所」を回復するために=「教会と地域福祉」フォーラム21シンポ「居場所を失う若者たち」
★バッハ作品の卓抜した魅力の証し=東京バッハ合唱団にエキュメニカル功労賞
★ドイツ・スイス教会の社会奉仕学ぶ=宗教改革500年記念し日独教会協議会
★在日本韓国YMCA110周年祝う=自分らしさ輝かせて生きられるように

 

 =クリスチャン新聞(5月22日)=https://クリスチャン新聞.com
★「ムスリム世界のための30日の祈り」が6月6日から=憎悪と恐怖を超えて
★"首都直下"に備え=教会で「防災フェスタ2016」を開催
★KGKが来年70周年=記念事業へ在学生・卒業生一丸で="遣わされた地で福音に生きる"
★韓国YMCA創立110周年=「多文化共生社会」目指し「宣言」
★「霊性の神学」フーストン氏来日講演=クリスチャンの関係性見直す


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