小原克博 On-Line

世界キリスト教情報

世界キリスト教情報

世界キリスト教情報 第1337信(2016.09.05)

  • マザー・テレサを「聖人」に、教皇が宣言
  • 台湾の陳副総統が教皇に訪台呼びかけ
  • フェイスブックの責任者が教皇と面会
  • ルーテル世界連盟は加盟145教会、信徒7400万人
  • パキスタン裁判所で爆発、13人死亡
  • ロシアでバプテスト派ら3人が違法宣教で罰金
  • 「韓国民主化運動の先駆者」パク・ヒョンギュ牧師死去
  • ≪メディア展望≫

 

◎マザー・テレサを「聖人」に、教皇が宣言

 【CJC】インド東部のコルカタを拠点に貧者の救済活動に尽力した故マザー・テレサ(1910〜97年)が9月4日、教皇フランシスコによってカトリック教会で最高の崇敬対象となる「聖人」に認定された。

 教皇はバチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場で行われた式典で、広場に集まった約10万人の信者らを前に、「カルカッタのテレサを聖人に列する」と宣言した。

 教皇は説教の中で、「慈しみの心は、彼女の仕事を味付けする〝塩〟であり、貧困と苦しみのために流す涙もなくなった多く人々の闇を照らす〝光〟だった」とマザー・テレサの功績を讃えた。

 その上で教皇は、用意された文書を離れ、マザー・テレサについて「あまりに身近な存在で、『聖テレサ』とは呼びにくい。これからも私たちは、彼女のことを『マザー・テレサ』と呼び続けるだろう」と語った。

 サンピエトロ広場に面した大聖堂には巨大な肖像画が掲げられた。

 殉教者でない人が「聖人」に列せられるには、死後に2回の「奇跡」を起こしたと認定される必要がある。

 これまでは、「聖人」や「福者」は死後数十年を経てから列せられることが多いが、マザー・テレサの場合は1997年の死去直後から列聖を求める声が挙がっていた。

 マザー・テレサは1910年アルバニア生まれ。『神の愛の宣教者会』を設立し、50年にインド・コルカタのスラム街で貧しい人たちへの救済活動を始めた。79年にはノーベル平和賞を受賞。97年に87歳で亡くなった。

 マザー・テレサの活動は世界中に広がり、ヨーロッパやアフリカ、アメリカ大陸、オーストラリアのほか、香港やロシアにも『神の愛の宣教者会』の支部が置かれている。

 9月5日はマザー・テレサはの没後19年。業績に対する高い評価と世界的な知名度もあり、早期の聖人認定となったと見られる。


◎台湾の陳副総統が教皇に訪台呼びかけ

 【CJC】台湾の通信社『中央社』によると、台湾の陳建仁副総統は9月4日、バチカン(ローマ教皇庁)でマザー・テレサの列聖式に出席した。その際、教皇フランシスコとも言葉を交わし、訪台を呼びかけた。

 バチカンは欧州で唯一中華民国(台湾)と外交関係持つ。陳副総統はカトリック信者とされ、過去には「大聖グレゴリウス勲章」を授与されている。今回は蔡英文総統の特使として訪問した。

 中華民国駐バチカン大使館によると、陳副総統は教皇と言葉を交わした際、関連の書籍などを贈呈。また、教皇は「台湾の人民のために祈ります。あなた方も私のために祈ってください」と語ったという。


◎フェイスブックの責任者が教皇と面会

 【CJC】米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が8月29日、プリシラ・チャン夫人と共に教皇フランシスコを訪問、面会した。ザッカーバーグ氏は、同社が開発を進めている無人飛行機(ドローン)を贈った。

 ザッカーバーグ氏は面会後、「忘れられない対面となった」「教皇の温かさ優しさ、人々を助けるという思いの深さを感じた」と述べた。

 同氏はフェイスブックの個人ページに、フェイスブックが途上国でのインターネット接続に使う計画を進めているソーラー無人機「アキラ」の模型を教皇に手渡す場面の写真を投稿した。

 バチカン(ローマ教皇庁)広報事務所によると、教皇とザッカーバーグ氏は通信技術を活用していかに貧困を軽減し、教皇が提唱する「出会いの文化」を広め、恵まれない人々に希望のメッセージを伝えることができるかについて語り合ったという。


◎ルーテル世界連盟は加盟145教会、信徒7400万人

 【CJC】ルーテル世界連盟(LWF=本部ジュネーブ)が8月30日発表したところでは、同連盟の現勢は加盟145教会、信徒総数7400万であることが明らかになった。

 2013年以来210万人増。「南半球」で増加が目立つ一方、「北」では減少している。「南半球」でもエチオピアとタンザニアでは最大教派。

 エチオピアの『福音教会メカネ・イエスス』が信徒数7900万人(24%増)、タンザニアの『福音ルーテル教会』は650万人(12%増)。一方、スウェーデン教会は630万人は微減となっている。

 地域別に見ると、アフリカ(31教会)が11%増で2300万人。ラテンアメリカとカリブ海地域は7%減の78万4215人。アジア(54教会)は全体では10%近く増加し1180万人。北米(2教会)は4・9%減で390万人。欧州(41教会)は3・8%減の3470万人。

 欧州の中では、北欧6教会の信徒数が1・8%減の1880万人。欧州では最大勢力を保っている。西欧の19教会は信徒数3・8%減の1470万人。東欧16教会は5・9%減の約120万人。


◎パキスタン裁判所で爆発、13人死亡

 【CJC】パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の州都ペシャワル近郊マルダンの裁判所で9月2日、爆発があり、少なくとも13人が死亡し、35人が負傷した。

 日本経済新聞の報道によると、爆発は手りゅう弾攻撃と自爆テロで、過激派武装勢力『パキスタンのタリバン運動』(TTP)の分派ジャマートゥル・アフラルの報道官が犯行を認めた。この分派は同日、ペシャワル近郊のキリスト教徒居住地も襲撃し住民1人を殺害している。


◎ロシアでバプテスト派ら3人が違法宣教で罰金

 【CJC】違法宣教活動禁止法が7月20日施行されて以来、バプテスト派ら3人に罰金刑が課された。ノルウェーの人権組織『フォーラム18』が報じた。

 バプテスト派ではロシア人に米ドル換算で77ドル(1ドルは約103円)、米国人に614ドル、ガーナ人に770ドルの罰金、ロシア人のペンテコステ派指導者、セブンスデー・アドベンチストにはまだ判決は出されていない。ハレクリシュナの活動家は無罪判決を受けている。


◎「韓国民主化運動の先駆者」パク・ヒョンギュ牧師死去

 【CJC】韓国で貧困層への宣教奉仕活に努め、民主化運動の先駆者の1人、パク・ヒョンギュ(朴炯圭)牧師が8月18日死去した。93歳。アジアキリスト教協議会(CCA)が21日に公式サイトで明らかにした。

 パク牧師は1960年の4・19革命当時から独裁政権に抵抗し、内乱陰謀罪と緊急措置、集示法違反などで6回投獄されている。

 朴牧師の葬儀はすでにソウルで行われたと伝えられる。

≪写真≫朴牧師(写真=アジア教会協議会)=http://cca.org.hk/home/news-and-events/pioneer-of-korean-urban-poor-christian-ministry-and-democracy-movement-rev-park-hyung-kyu-passes-away/


《メディア展望》

 =カトリック新聞(9月4日)=http://www.cwjpn.com
★イタリア中部地震=教皇、被災者のためロザリオの祈り
★シリアの教会指導者=経済制裁の解除求める=「苦しみ深めるだけ」
★ベネディクト16世=辞任は「義務」と意識=体力衰え、海外訪問無理に
★ネットの危険 理解を=特に子どもは注意必要=長野・松本教会 下田博次さん
★迫害下の遺物 収集=「澤田美喜記念館」コレクション=神奈川・大磯

 

 =キリスト新聞(9月3日)=http://www.kirishin.com
★世界宗教者平和会議 国際特別セッション=核なき世界の実現へ=宗教者・専門家・市民らが協力を強化
★〝福島は沖縄の抵抗から学ぼう〟=「平和旬間」に神田香織氏が講壇披露
★摩擦越えイエスを主とする世界を=同盟教団8・15平和祈祷会に星出卓也氏
★米福音ルーテル教会が宣言採択=カトリック教会との合意認める
★独カトリック司教協議会の文書=ルターを「信仰の教師」と呼ぶ

 

 =クリスチャン新聞(9月4日)=http://クリスチャン新聞.com
★ローザンヌ・次世代リーダー大会 世界160か国千人で開催=〝つながる〟神と人の物語
★戦争で子を亡くした母の心情撮る=映画「母」製作発表記者会見で山田火砂子監督語る
★社会的偏見、差別を乗り越えて=第24回信州夏期宣教講座「-日本の宣教史を再考する-」が開催
★ガン治療続けるピアニスト工藤真史さんのコンサート神戸で=〝神様と人々に感謝〟=表現力豊かな演奏で魅了
★第11回平和の灯を!ヤスクニの闇へキャンドル行動=沖縄に対し本土の人間は第二の加害者

 
 ◆世界キリスト教情報◆ご案内

☆ニュースレター(PDF)・メールマガジン(整形テキスト)・同報メール(無整形テキスト)などのお申し込み・お問い合わせは
ckoriyama★gmail.com までご連絡ください。活動自体のご案内もいたします。アドレスの★印は半角の@に置き換えてください。
☆既刊号は下の各サイトでご覧いただけます。
・ニュースレター=PDF
http://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/
・メールマガジン
http://blog.livedoor.jp/skjweekly/
・同報メール
http://cjcskj.exblog.jp/
☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用ください
http://www.kohara.ac/church/
........................
☆CJC通信(メディア向けですが、どなたでもお読みいただけます)
http://blog.livedoor.jp/cjcpress/
☆CJC通信速報(Twitterを利用しています)
http://twitter.com/cjcpress/
☆RSSご利用の際は
http://blog.livedoor.jp/cjcpress/index.rdf

月別の記事一覧