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世界キリスト教情報 第1367信(2017.04.03)

  • 中国公認カトリック教会が新たな「憲法」発表
  • 中国のキリスト者抑圧が増加
  • モスクワ総主教座は代理母出産を禁止する提案支持
  • 教皇が来年8月ダブリンの世界家族会議出席へ
  • 教皇がミラノで韓国について言及
  • 共産党の志位委員長が国連でバチカン代表と懇談
  • シリア情勢悪化に国連特使が深い懸念
  • 米フォーチュン誌の「偉大なリーダー」第3位に教皇
  • ≪メディア展望≫

 

◎中国公認カトリック教会が新たな「憲法」発表

 【CJC】中国の公認カトリック教会の指導組織『中国天主教愛国会』と『中国天主教主教団』が「憲法」の改定版を発表したことが明らかになった。カトリック系UCAN通信が報じた。

 司教など高位聖職者の任命に関しては、これまでバチカン(ローマ教皇庁)が示して来た方針との溝が深まりそうだ。中国政府の宗教政策が「中国色」を強めていることは明らかで、バチカンの中国和解路線にも影響を与えよう。

 「中国色」は12月26〜29日に北京で開催された第9回天主教代表者会議で打ち出されたもの。両組織の新憲法にも色濃く映し出されている。この会議は5年に1回行われるが、バチカンは会議自体を認めていない。

 新憲法は2月27日、両組織のウエブサイトに掲出された。変更は、序章、宣教の展望、組織と担当者任免の冒頭3章に見られる。

 序章では両組織とも、教会運営に当たって、自治、自養というこれまでの目的に、「中国化の方向を主張し」という文言が加えられている。

 「中国化」は2016年4月の全国宗教活動会議で行われた習近平総書記の演説でキーワードになっていた。宗教は共産党の首位制を保持し、社会主義の中国的な性質を包含するべきとのメッセージ。

 党機関紙『人民日報』は昨年7月発表した論文で、中国化の重要性を強調、宗教団体に「同じ宗教の外国版の管理に抵抗」するよう求めている。その中で共産党は、ローマ・カトリックを「外来」とし、中国のカトリックとは別物だとしている。


◎中国のキリスト者抑圧が増加

 【CJC】教会の「中国化」が推進される動きの中で、中国政府のキリスト者抑圧が2016年に増加していたことが分かった。米国に本拠を置く中国の抑圧暗視団体『対華援助協会』が報告書を発表した。

 報告書によると、中国本土の迫害は2015年の1万9426人から16年には4万8100人に増加した。事例としては肉体的、言語的、心理的なものを合わせて2015年より42・6%増の278件だったという。


◎モスクワ総主教座は代理母出産を禁止する提案支持

 【CJC】カトリック系CWN通信によると、ロシア正教会モスクワ総主教座は、ロシア国内での代理母出産を禁止する提案を支持している。

 総主教座の政教関係部門のヴァクタン・キプシジェ副議長は、代理母は「人間の尊厳を危うくする」と述べた。

 2015年にはキリル総主教が、正教会は「いわゆる代理母に関する法律は、子どもと女性を商業的、非商業的のいずれであれ、取引の対象とするものなので、それを認めるわけにはゆかない」と語っている。


◎教皇が来年8月ダブリンの世界家族会議出席へ

 【CJC】教皇フランシスコが2018年8月にアイルランドのダブリンで開かれる『世界家族会議』に出席する。ケヴィン・ファレル枢機卿が3月30日、バチカン(ローマ教皇庁)で記者団に語った。


◎教皇がミラノで韓国について言及

 【CJC】教皇フランシスコは3月25日、ミラノ大聖堂で行った地域の宗教指導者らへの説教と対話の中で、韓国にキリスト教(カトリック)が広まった過程に触れた。韓国の聯合通信などが報じた。

 教皇は「韓国にカトリックが初めて伝わった際には3〜4人の中国の宣教師がいたが、その後2〜3世紀の間は、(福音の)メッセージは一般信徒のみによって広められた」と説明した。


◎共産党の志位委員長が国連でバチカン代表と懇談

 【CJC】日本共産党の志位和夫委員長は3月29日、「核兵器禁止条約の国連会議」に参加しているバチカン(ローマ教皇庁、バチカン市国)国連代表部のサイモン・カサス神父と国連本部で懇談した。

 同党の機関紙『しんぶん赤旗』によると、志位氏は「国連会議」に対する見解をまとめた「要請文」を手渡し、内容を説明。「この会議で核兵器禁止条約に向けた第一歩を踏み出してほしい」と話した。

 カサス神父は「会議での演説、ありがとうございます」と述べ、「意見はその通りです。この要請の立場は理性的で理解できます」と応えた。


◎シリア情勢悪化に国連特使が深い懸念

 【CJC】スタファン・デ・ミストゥラ国連シリア特使は3月26日、シリア情勢の悪化について深い懸念を表明し、イラン・ロシア・トルコなど関係各国に停戦に向けた努力の強化を要請した。

 週刊国連情報誌『SUN』が報じた。


◎米フォーチュン誌の「偉大なリーダー」第3位に教皇

 【CJC】教皇フランシスコが米経済誌『フォーチュン』の企画「世界の偉大なリーダー」50人の第3位になった。同誌が呼ぶところの「良心なき資本主義」を批判していることが評価された。

 首位はシカゴ・カブスを1908年以来、108年振りのメジャーリーグ世界一に導いたセオ・エプスタイン社長、2位がeコマース企業アリババ・グループのジャック・マー会長。ドナルド・トランプ大統領に100万人の雇用創出を約束したことで知られる。

 教皇はカトリック教会の近代的と伝統的な両面間のバランスを図ろうとして、教皇は離婚者やLGBT(性的少数者)の信徒受け入れに動き、さらには司祭不足への解決策として既婚者も容認することに着手していることが評価された。

 「しかし、教会の壁を超えて、教皇が良心なき資本主義を批判したことは、自身の忍耐強い影響力を確実にした。12月にフォーチュン誌とタイム誌がバチカン(ローマ教皇庁)で催したCEOの集会『フォーチュン・タイム・グローバルフォーラム』で、教皇はビジネスリーダーに、グローバル・エコノミーの成果から締め出された何十億人もの人々にもっと為すべきことがあると語った」とフォーチュン誌3月23日号は指摘している。

 教皇は、着任1年後の2014年にはランキング首位を占めた。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(4月2日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★南スーダン=国民の半数が飢餓に=緊急支援の必要増す
★教皇、神にゆるし願う=ルワンダ大虐殺での教会と信者の怠りに
★ファティマの牧童=奇跡認定で列聖へ
★性的少数者の集い=月1回ミサや分かち合い=東京
★聖墳墓の聖堂 修復完了=超教派で記念式典

 

 =キリスト新聞(4月1日)=http://www.kirishin.com
★神戸国際支縁機構=海外の被災孤児ら支援=故人の遺志継ぎ「カヨ子基金」創設
★新翻訳聖書のパイロット版発行=来年の完成目指し日本聖書協会が意見募集
★〝誤解されてきた「テオシス」〟=正教会・西日本主教教区で公開セミナー
★〝『沈黙』で人間の悲しみ描いた〟=遠藤に師事した作家が町田市で講演
★スコットランド聖公会は同性婚司式容認へ?

 

 =クリスチャン新聞(4月2日)=http://クリスチャン新聞.com
★在日フィリピン人信徒ら一堂に=日本の祝福祈る=神に遣わされた出稼ぎの地 =日比の教会・宣教指導者ら迎え
★メキシコ政府は米大統領に弱腰=カトリック教会が批判
★超高齢多死社会に="布教"超え心のケアの役割
★ムスリムの友だちがいますか=祈りを第一にする生活は学ぶべきところある
★改憲を先取りする「道徳」教科化=「2・26事件と今」『日本会議の全貌』著者が講演

 
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