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世界キリスト教情報 第1369信(2017.04.17)

  • 混迷する世界の只中に「復活」祝う
  • 教皇、「十字架の道行」で不正義への沈黙を恥じるべき、と
  • 教皇、サンピエトロ大聖堂で「復活の聖なる徹夜祭」
  • 教皇、復活祭のメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」
  • 『ボコ・ハラム』による子どもの自爆テロへ強要が増加
  • ≪メディア展望≫

 

◎混迷する世界の只中に「復活」祝う

 【CJC】激変する天候に、ヒトの心まで揺すられるのか、世界もまた混迷の中にある。今年のイースター(復活節)4月16日も、伝えられるニュースは悲惨とも言えるものが圧倒的で、「主の復活」を実感し、祝うニュースがかき消されそうになっている。

 クリスマスが12月25日に祝うと定められているのに対し、イースターは「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、年によって日付が変わる移動祝日。日本など多くの国で使われているグレゴリオ暦では、3月22日から4月25日の間になる。

 正教会など東方教会ではユリウス暦を算出に際し用いているが、2017年はグレゴリオ暦と同日になった。


◎教皇、「十字架の道行」で不正義への沈黙を恥じるべき、と

 【CJC】キリストの受難を記念する「聖金曜日」、4月15日の夜、教皇フランシスコと共にキリストの受難を記念する「十字架の道行」がローマ市内のコロッセオで行われた。

 「十字架の道行」は、イエスが死刑の宣告を受けてから、十字架上で死に、墓に葬られるまでの14場面を、それぞれ観想しつつ祈るもの。この夜、古代ローマ時代の円形闘技場、コロッセオの内部は、十字架の道行をたどる人々の松明で照らされた。

 対面のパラティーノ遺跡には、火を灯した十字架が浮かび上がり、教皇はその下でイエスの受難の歩みを黙想し続けた。

 教皇は十字架の道行終了後の説教で、「わたしたちの唯一の救い主、キリストよ、今年もわたしたちは恥ずかしさに目を伏せながらも、希望でいっぱいの心と共に、あなたのもとに戻ってきました」と呼びかけ、戦争による破壊や、難民船の遭難の映像がもはや当たり前となった、今日の世界を振り返った。

 そして、子どもや女性、移民たち、民族・宗教等を理由に迫害される人など、無実の人々が流す血を、また、わたしたちの罪と無責任さ、不正義を前にした沈黙などを、恥ずべきこととして列挙した。

 教皇は、「司教・司祭・修道者らがキリストの体である教会にもたらした、つまずきと傷」についても言及した。

 教皇は、「キリストの教会が人類の荒れ野に叫ぶ声となり、生者と死者を裁くために来られる、主の勝利の再臨への道を整えることができますように」、「見た目の敗北にも関わらず、善が勝利しますように」と祈った。


◎教皇、サンピエトロ大聖堂で「復活の聖なる徹夜祭」

 【CJC】教皇フランシスコは、カトリック教会の典礼暦で聖土曜日とされる4月15日の夜、バチカンのサンピエトロ大聖堂で「復活の聖なる徹夜祭」を行った。

 復活徹夜祭は、キリストの復活を象徴する光の祭儀から始まり、み言葉の祭儀、洗礼式、感謝の典礼と続く、荘厳でキリスト教的シンボルにあふれた典礼、とバチカン放送(日本語電子版)は伝えている。

 復活徹夜祭を特徴付ける「光の祭儀」では、大聖堂の入り口で教皇による復活の大ろうそくの祝別が行われた。助祭が掲げる復活の大ろうそくを先頭に、明りを消した大聖堂の中を、教皇や聖職者、信徒らの代表が入場、最初に「キリストの光」と歌われる中、大ろうそくから、まず教皇の持つろうそくに火がともされた。

 2度目の「キリストの光」が朗唱されると、教皇のろうそくから、入祭行列者のろうそくへ、そして、すべての参列者のろうそくへと、次々に火が灯され、聖堂内は次第に光で満たされていった。3度目の「キリストの光」が歌われると、聖堂全体に明りが灯された。

 続いて、助祭が復活賛歌を朗唱。参列者は、復活の主の世の闇に対する輝ける勝利の知らせに耳を傾けた。

 復活徹夜祭では伝統である洗礼式も行われ、国籍も様々な成人11人が教皇から洗礼を受けた。


◎教皇、復活祭のメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」

 【CJC】4月16日「復活の主日」。ローマは、晴れたり曇ったり、突然の雨など、変りやすい空模様となったが、さわやかな気温のもと、大勢の巡礼者がバチカンを訪れた。

 教皇フランシスコは、「復活の主日」のミサをサンピエトロ広場に集まった巡礼者と共に捧げた。正午、教皇はサンピエトロ大聖堂の中央バルコニーから、復活祭のメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」を述べた。

 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は、「人民間の複雑で時に悲劇的な出来事において、復活の主が正義と平和を求める人々の歩みを導き、国々の責任者たちに紛争の拡大を防ぎ、武器取引を食い止める勇気を与えてくださいますように」と、次のように具体的な願いを表明した。

 恐怖と死を撒き散らす戦争の犠牲であるシリアにおいて、特に今、市民の苦しみを和らげ、慰めをもたらすために積極的に働く人々の努力を、どうか支えてください。聖地をはじめ、イラク、イエメンなど、全中東に平和をお与えください。
善き牧者が南スーダン、スーダン、ソマリア、コンゴ民主共和国の人々に寄添ってくださいますように。これらの国々は終わりのない紛争に苦められ、さらにアフリカのいくつかの地域を襲っている飢饉によってその状況は悪化しています。
復活したイエスが、特にラテンアメリカで、社会の共通善のために働く人たちを支えてくださいますように。そこではしばしば政治・社会的な緊張が起こり、暴力にさえ発展することがあります。これらの人々が法治国家を尊重しつつ、民主制度の発展と定着のために、対話の橋を築き、腐敗と忍耐強く闘い、係争に対して平和で有効な解決を追求することができますように。

 善き牧者が、いまだ流血の紛争に苦しむウクライナが、調和を再び見出すことができるよう助け、人々を苦しめる悲劇を和らげる試みを見守ってくださいますように。

 復活の主よ、ヨーロッパ大陸で、特に若者など、深刻な仕事不足のために危機と困難に見舞われた人々に、あなたの祝福と、希望の賜物を欠かさないでください。

 親愛なる兄弟姉妹の皆さん、今年は他の宗派のキリスト教教会と同時に復活祭を祝います。こうして、地上のあらゆる場所で、最も素晴らしい知らせを告げる声が一つとなって響きます。「主は復活されました!言われていたとおり、本当に復活されたのです!」罪と死に打ち勝った主が、わたしたちの時代に平和を与えてくださいますように。


◎『ボコ・ハラム』による子どもの自爆テロへ強要が増加

 【CJC】国連児童基金(UNICEF)が、チャド共和国西部のチャド湖周辺地帯では、スンニ派イスラム教過激派『ボコ・ハラム』により子ども、特に少女を自爆テロに使う手口が増加しているという報告書を発表した。

 報告書『沈黙の恥辱』(仮題)によると、2017年第1四半期にチャドを始め、周辺のニジェル、ナイジェリア、カメルーンで、子ども27人が自爆テロの実行犯にさせられている。昨年の同時期には9人だった。子どもたちは積極的な加害者ではなく、自分の行為の恐ろしさを知らないまま行為に及んでいるという。

 同地域では2014年以降で117人の子ども(そのうち8割以上が少女)が自爆テロの実行犯となっている。その結果、市場や検問所などで、子どもや、場合によっては幼児でさえも警戒の対象になっているという。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(4月16日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇=地震被災地を訪問=傷跡残るイタリア北部地方
★化学兵器 強く非難=教皇「容認できない虐殺事件」
★教皇=テロ「回心を」=スウェーデン、エジプトの事件で祈り
★希望と善で悪と闘う=教皇、一般謁見で呼び掛け
★世界の信者 約13億=最新統計 上位10カ国で半数超

 

 =キリスト新聞(4月15日)=http://www.kirishin.com
★〝迷える羊〟は地域の中に=「教会に還る」終着点を ホッとスペース中原代表 佐々木炎氏インタビュー
★「調べる」?「読んで楽しむ」? 使い方いろいろ=キリスト教辞・事典 徹底比較! 山本芳久×阿部善彦対談
★日基教団〝持続可能社会の実現を〟=国際青年会議で小原克博氏や「おしどり」も
★「バッハ」テーマにオルガン会議=オルガニストから愛好家まで220人集う
★国家晩餐祈祷会で「一致」祈る=ゲストに石破茂氏、大川従道氏ら

 

 =クリスチャン新聞(4月16日)=http://クリスチャン新聞.com
★イエスの墓を模したナチュラルガーデン=造園家 三井宣太郎さん
★「『教会と政治』フォーラム」発足=発会式で山口陽一氏講演=「国や政治の課題」を神学的に
★募金1億9千万=渡航までもうひと息=広がるひろ君を救う輪
★熊本・大分地震から1年=4、5月に現地で祈念集会
★ローダス・元アルゼンチン代表=エスペランサに入団

 
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