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世界キリスト教情報 第1394信(2017.10.09)

  • ICANがノーベル平和賞、WCCと共同記者会見
  • WCC代表団が『エリトリア正統テワフド教会』へ連帯訪問
  • 来年10月の「若者」シノドス控え、教皇が3月に青年参加の準備会議
  • バチカンにカタルーニャ州政府が仲介依頼?
  • 関西大学が日本の大学で初めてバチカン図書館と協定締結
  • 初期シナゴーグの全容判明と天理大調査団
  • サンタクロースの墓発見とのニュース流れる
  • ダライ・ラマの11月訪日中止、主治医が休養勧める
  • ≪メディア展望≫

 

◎ICANがノーベル平和賞、WCCと共同記者会見

 【CJC】ノルウェー・ノーベル委員会は10月6日、今年の平和賞を2007年発足した国際NGO『核兵器廃絶国際キャンペーン』(ICAN)に授与すると発表した。12月10日の授与式で賞金900万スウェーデン・クローナ(約1億2400万円)などが与えられる。

 ノーベル委員会のベリト・レイス=アンデルセン委員長は、核兵器を条約で禁止しようとするICANの「画期的な努力」を授賞理由に挙げた。

 「私たちは、核兵器使用の危険が、ここしばらくなかったほど高まっている世界に生きている」と委員長は述べ、北朝鮮危機に言及した。そして核保有国に対して核兵器の段階的な廃絶に向けた交渉を開始するよう呼びかけた。

 今年7月、122カ国が国連の核廃絶条約に賛成し、採択した。しかし米英など、核保有が知られている9カ国はいずれも賛成しなかった。

 ICANはパートナー関係を結んでいるWCC(世界教会協議会)と6日、ジュネーブのエキュメニカル・センターで共同記者会見を行った。

 ICANのベアトリス・フィン代表は、受賞は驚きではあるが嬉しく、歓迎しているとして「私たちは大きな希望を持ち、今後も影響を与える努力を惜しまない」と語った。

 「この賞は実際には、私たちが核兵器を再検討し、世界中で精力的に働いているか、その活動全部、全組織に授与されたのだ」と言う。

 フィン代表は、国連の核廃絶条約成立を目指し長年にわたって活動してきた他のパートナーにも感謝の意を示した。

 「軍備撤廃は人道的な緊急課題」として、フィン代表は「私たちは、核兵器を受け入れる必要はない。私たちは状況を変えることができる」と述べた。

 WCCのオーラフ・フィクセ=トゥベイト総幹事は、ノーベル平和賞がICANに授与されたことは、「平和を目指す途上での希望と激励のしるし」と語った。

 WCCが2014年に発表した「非核世界への声明」は、核兵器が真の平和とは相いれない、としている。「核兵器は激風、熱線、放射線と、言いようもない苦難を負わせる。核兵器が存在している限り、それは人間にとって脅威となる」と言う。

 トゥベイト総幹事は、「1983年のWCC大会が核兵器の生産、進展、使用を人類に対する犯罪として告発して以来、WCCにとって、今回の受賞は長い道程の上の主要な目印である。核兵器に対する私たちの道徳的な要請は明確で、断固としたものだ。私たちは皆、それぞれの政府に、条約に調印、批准し、それが実施されるよう強く要請することが出来るのだ」と語った。

 総幹事は、この危機的な時に「朝鮮半島では、核紛争の脅威が生命と未来、そこの人々だけでなく、より広い地域さらには地球の未来を危険にさらしている」とも述べた。

 「世界教会協議会は、核兵器の廃止と撤去へ目指すキャンペーンを進め、核兵器のない世界で持続可能な平和と正義のために働いている、世界中の教会を励まし、支援するという自らの関わりを再確認する」とトゥベイト総幹事は発言を締めくくった。


◎WCC代表団が『エリトリア正統テワフド教会』へ連帯訪問

 【CJC】WCC(世界教会協議会)は、アフリカ最古のキリスト教会とされる紀元329年設立の『エリトリア正統テワフド教会』へ9月22日から28日まで代表団を派遣、「連帯訪問」を行った。

 代表団は『全アフリカ教会協議会』(AACC)、『ブレッド・フォア・ザ・ワールド』、スウェーデン教会、『ノルウェー教会援助』、『ACT・アライアンス』、ビクトリア湖と「アフリカの角」周辺諸教会協議会連合(FECCLAHA)のメンバーで構成された。

 『エリトリア正統テワフド教会』は同国最大の教会で、北アメリカとヨーロッパの「ディアスポラ(離散)教会」を含め教会員約250万人、聖職者1万5000人を擁している。国内に8教区、「ディアスポラ(離散)教会」に2教区を設置している。

 訪問はここ10年以上にわたって行われていなかった。訪問団は、エリトリアと隣国エチオピアの間の国境紛争解決へ、平和のために祈り、働くことを誓約した。


◎来年10月の「若者」シノドス控え、教皇が3月に青年参加の準備会議

 【CJC】教皇フランシスコは、2018年10月に「若者たち、信仰と召命の判断」をテーマに、世界代表司教会議(シノドス)第15回通常総会を開催する。

 教皇は10月4日の一般接見の席で、次回シノドスに先立つ準備会議の開催を発表した。シノドス事務局主催で、2018年3月19日から24日まで開かれるこの準備会議には、世界各地から若いカトリック信者を始め、他のキリスト教教会や、諸宗教、無宗教の若者たちも招くと、教皇は明らかにした。

 教会は若者たちの声を聞き、その感受性や、信仰、疑問、批判にも耳を傾けたいと願っている、と教皇は述べた。準備会議の成果は、シノドス参加司教らに伝えられる、と話された。


◎バチカンにカタルーニャ州政府が仲介依頼?

 【CJC】スペイン東部カタルーニャ自治州の独立問題で、州政府がバチカン(ローマ教皇庁)に中央政府との交渉に向けて仲介を求めている。地元紙『プント』の報道として産経NEWS(電子版)が報じた。

 同州政府高官は、バルセロナ大司教ら州内のカトリック聖職者と協議し、バチカンからの高官派遣を求めた。州政府はバチカン国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿の派遣を望んでいるという。

 州政府は、欧州連合(EU)に再三仲介を求めてきたが、EUは「内政問題」として要請を拒否している。


◎関西大学が日本の大学で初めてバチカン図書館と協定締結

 関西大学東西学術研究所が、日本の大学で初めて、歴史的文献を収容するバチカン図書館と、資料の研究を進める協定を締結したことが明らかになった。

 バチカン図書館とは、バチカン市国にあるローマ教皇庁の図書館で、15世紀に設立された世界最古の図書館の一つ。カトリック関連の重要な資料を多数所蔵している。

 コレクションの中には16世紀に展開された修道会『イエズス会』の宣教活動によってもたらされた東アジアに関する資料もある。その中には、日本や中国にいた宣教師がローマ教皇に宛てた書簡や報告書、また「ドチリナキリシタン」、日葡辞書や葡漢字典等、さらには日本の漆器の箱や印章等が所蔵されている。

 今回の協定締結は、これまで詳細が明らかにされて来なかった、日本を含める東アジア関連資料の研究を進める目的で、関西大学、ローマ大学、北京外国語大学のチームとバチカン図書館との間でなされた。日本の大学としては関西大学が初の締結。(CJC)


◎初期シナゴーグの全容判明と天理大調査団

 天理大学(天理市)の桑原久男教授(考古学)を団長とする日本の発掘調査団は10月2日、イスラエル北部のテル・レヘシュ遺跡で調査団が昨年発見した紀元1世紀のユダヤ教の会堂(シナゴーグ)跡について、規模や入り口の位置などの全容が判明したと発表した。人口数十人の小集落と考えられている。同時期の遺構は8例目だが、同規模集落での確認は初めてという。

 部屋内部に切り石のベンチが四方に並ぶなど、ユダヤ教の律法を学ぶ場所だった初期シナゴーグの特徴を持つことが判明。新約聖書の時代にあたる初期シナゴーグの実態を示す貴重な成果だとしている。

 シナゴーグはユダヤ教が定める「安息日」に律法を議論したり、集会を開いたりする場所。天理大は立教大と共同で、2006年から旧約聖書にある伝説の都市「アナハラト」の有力地として同遺跡の調査を進めている。ガリラヤ湖南西約12キロの丘にあり、前期青銅器時代(紀元前30世紀ごろ)からローマ時代(2世紀)まで人が住んでいたとみられる。

 ローマ帝国が紀元70年、信仰の中心だったエルサレム神殿を破壊した後、各地のシナゴーグは宗教的な意味合いを強め、入り口をエルサレムに向けて造られるようになったという。今回のシナゴーグの入り口は北向きで、神殿破壊前の様相を示す貴重な例となる。(CJC)


◎サンタクロースの墓発見とのニュース流れる

 【CJC】毎年クリスマスが近づくと、欧米のメディアで関連ニュースの発掘に力を入れるところが多い。サンタクロースの墓が発見されたなどもその一つ。

 トルコの考古学者が、サンタクロースのモデルになった4世紀の司教、聖ニコラウスの墓を発見したかもしれないと報告している、と現地メディア。

 聖ニコラウスはミラ(現在はデムレ)住んでいたと考えられており、そのデムレにある聖ニコラウス教会の下から発見された墓が聖ニコラウスのものである可能性が高いとのこと。

 11世紀にイタリアの商人が聖ニコラウスの遺骨を持ち去ったともされていて、専門家は別人の骨だと主張しているという。いずれにしても調査は最終段階にあるといわれ、結果が待たれる。

 サンタクロースは聖ニコラウスのオランダ語の名称「シンタクラース」が変化したもののようだ。


◎ダライ・ラマの11月訪日中止、主治医が休養勧める

 インドに亡命中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(82)が11月に予定していた訪日を中止したことが10月4日、分かった。ダライ・ラマ法王日本代表部事務所(東京)が明らかにした。主治医が「長距離の移動を控え、休養の時間を持つよう」勧めたためとしている。共同通信などが報じた。

 事務所によると、ダライ・ラマは11月10〜21日、東京都や福岡県、熊本県を訪問し法話や講演を予定していた。熊本地震関連の法要の予定もあったという。(CJC)


《メディア展望》

 =カトリック新聞(10月8日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇フランシスコ=排除ゼロキャンペーン開始=移住者と難民を歓迎しよう
★2017年度第1回臨時司教総会=フィローニ枢機卿と懇談
★「すべての信者は宣教者に」=来日した福音宣教省長官フィローニ枢機卿=大阪・仙台・東京を訪問
★聖地のキリスト教指導者=破壊行為への対応に失望
★移住連、麻生副総理発言に抗議声明=朝鮮半島から難民流出を想定し暴言

 

 =KiriShin(10月11日)=http://www/kirishin.com
★「宗教改革」が問いかける=日本聖書協会「500年」記念ウィーク
★"改革の実現ためらうべきではない"=ハンス=マルティン・バルト氏が記念講演
★日本聖書協会=新翻訳聖書の書名を決定
★宗教改革の活力を現代に展開する=神戸ルーテル神学校が3年かけてイベント
★「新求道共同体の道」神父=東京のミサで共同司式

 

 =クリスチャン新聞(10月8日)=http://クリスチャン新聞.com
★次期伝道会議へ宣教協力進む=2017JEA宣教フォーラム@KOBE
★「イエスは悲しむ人に近づく方」=「宗教改革500周年大会」でアナコンディア氏メッセージ
★ひと足早いクリスマス!=見本&キリスト教ブックフェア2017
★映画「地の塩 山室軍平」東條監督=信仰抜きに軍平描けない
★トランプ米大統領「13歳少女」発言に早紀江さん=一つの言葉が、時を得て語られた

 
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