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世界キリスト教情報 第1406信(2018.01.01)

  • 教皇がクリスマス・メッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」
  • 教皇がテゼ共同体のヨーロッパ大会にメッセージ
  • 教皇が大晦日に夕べの祈り、元旦にミサ
  • エジプトのコプト教会近くで銃撃、10人死亡か
  • コンゴ全土で反大統領派弾圧、各地の教会に催涙弾
  • ≪メディア展望≫

 

◎教皇がクリスマス・メッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」

 【CJC】12月24日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂で、主の降誕の深夜ミサを行った教皇フランシスコは、25日、主の降誕の大祝日の正午に、大聖堂の中央バルコニーからクリスマスのメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」を読み上げた。

 バチカン放送(日本語電子版)によると、穏やかな空模様となったこの日、バチカンを訪れた大勢の家族連れの市民や、世界各国の巡礼者らは、教皇のメッセージに耳を傾け、祝福を受けた。

 教皇フランシスコのクリスマス・メッセージは要旨次の通り。

 今日、世界に戦争の風が吹き、行き過ぎた発展モデルが人間や、社会、環境の悪化を招き続けています。クリスマスはわたしたちに幼子イエスのしるしを思い出させ、多くの子どもたち、特にイエスのように「泊まる場所の無い」(ルカ=2・7)子どもたちの顔の中にそれを認めさせるのです。

 中東の子どもたちの中に、わたしたちはイエスを見ます。イスラエルとパレスチナ間の高まる緊張のために、彼らは苦しみ続けています。クリスマスを祝うこの日、主にエルサレムと中東全体に平和を願い求めましょう。当事者間に対話再開の意志が高まり、相互の合意と、国際承認を得た境界内で2つの国家が平和共存できる和平解決にようやく達することができますように。大きな障害にも関わらず、苦しむ中東の地に人々が長く熱望する調和・正義・安全をもたらすための努力を惜しまない、国際社会の善意の人々を神が支えてくださいますように。

 シリアの子どもたちの顔の中に、わたしたちはイエスを見ます。その顔はここ数年の同国の流血の紛争の痕を未だ留めています。愛するシリアが、民族・宗教を超えた社会秩序を再構築するための共通の努力を通して、すべての人の尊厳の尊重を再び見出すことができますように。

 イラクの子どもたちの中に、わたしたちはイエスを見ます。同国は15年間続く敵対によって未だ傷つき、分裂しています。

 イエメンで続く紛争は多くの人々に忘れられていますが、この紛争に深く巻き込まれた市民たちは、飢えや疾病に苦しんでいます。

アフリカの子どもたち、特に南スーダン、ソマリア、ブルンジ、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、ナイジェリアの苦しむ子どもたちの中に、わたしたちはイエスを見ます。

 平和と安全が、危険に満ちた緊張と新たな紛争によって脅かされている世界のすべての地域の子どもたちの中に、イエスを見ます。全世界のために、朝鮮半島における対立が克服され、相互の信頼を増すことができますように。

 幼子イエスにベネズエラを託しましょう。愛するすべてのベネズエラ国民のために、社会の異なる立場間で、落ち着いた対話を取り戻すことができますように。

 ウクライナ紛争の暴力とその重大な人道的影響に傷つく子どもたち、またその家族の中に、イエスを見ます。この愛する国に一刻も早く平和が訪れるよう主に祈りましょう。

 失業中の両親を持つ子どもたちの中にイエスを見ます。彼らの両親は子どもたちに確かで安心な未来を与えるために苦労しています。子どもたちは、少年期を奪われ、小さいうちから働くことを義務づけられ、あるいは良心の無い傭兵隊から子ども兵士として徴兵されていきます。

 自国を離れ、非人道的な状態で一人で旅をし、人身売買の危険にさらされている多くの子どもたちの中に、イエスを見ます。彼らの目を通して、わたしたちは多くの強制的移住者たちの悲劇を見ます。移住者たちは命の危険に遭いながら疲労の多い旅に臨み、時にその旅は悲劇に終わるのです。

 ミャンマーとバングラデシュの子どもたちの中に、わたしはイエスを再び見ます。この地域の少数派の人々の尊厳が守られるよう、国際社会の努力が欠けることのないように願います。イエスは、受け入れられないことの苦しみと、枕する場所も持たないことの辛さをよくご存知です。わたしたちの心が、聖家族に対するベツレヘムの家々のように、閉ざされることがありませんように。


◎教皇がテゼ共同体のヨーロッパ大会にメッセージ

 【CJC】教皇フランシスコは12月28日、スイスのバーゼルで開幕したテゼ共同体のヨーロッパ大会にメッセージをおくられた。

 テゼ共同体は、1949年、ブラザー・ロジェによりフランスのテゼに創始された、教派を超えたキリスト教者のエキュメニカルな国際的共同体。毎年、年末から年始にかけて、ヨーロッパ青年大会を開催している。第40回を迎える今年は、28日から来年1月1日までの会期で行われた。

 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は、テゼに集う数万人の若者たちに、バチカン(ローマ教皇庁)国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を通じてメッセージを寄せたもの。

 教皇は、「喜び」をテーマとする同大会に際し、「福音の喜びは、イエスと出会う人たちの心と人生全体をいっぱいに満たします」と述べ、この集いを喜びの泉であるイエスのメッセージをより深く理解する機会とすることを望んだ。

 教皇は、今年記念した「宗教改革」500年に言及。プロテスタント、カトリック、正教会の若者たちが、喜びを分かち合い、互いの違いによって豊かになりながら、分裂の傷にも関わらずわたしたちを一致させる、福音の喜びを示して欲しいと希望した。


◎教皇が大晦日に夕べの祈り、元旦にミサ

 【CJC】教皇フランシスコは12月31日夕、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂で、「神の母聖マリア」の大祝日の前晩の祈り(第一晩課)を行った。過ぎた1年を神に感謝し、賛歌「テ・デウム」が捧げられ、聖体降福式が行なわれた。

 新年1月1日午前10時、教皇は大祝日とカトリック教会の「第51回世界平和の日」を記念し、大聖堂でミサを司式、同日正午に、教皇はバチカン宮殿の書斎の窓から、広場に集った巡礼者らと共にアンジェラスの祈りを唱える。


◎エジプトのコプト教会近くで銃撃、10人死亡か

 【CJC】エジプトの首都カイロ近郊ヘルワンにあるキリスト教コプト教会の付近で12月29日、銃撃があった。

 同国国営『中東通信』が、保健省の情報として10人が死亡、5人が負傷したと報じている。実行犯は2人組で、1人が逮捕されたという。1人は殺害された。

 エジプトでは2016年12月にカイロ、17年4月に北部タンタとアレクサンドリアでコプト教会が狙われ、計約70人が死亡している。5月には中部ミニヤ県でコプト教徒を乗せたバスが襲撃され、29人が死亡した。

 過激派組織『イラク・シリア・イスラム国』が29日遅く、傘下のアマク通信を通じて犯行声明を出した。

 エジプトではコプト教徒を狙ったイスラム過激派のテロが相次いでおり、政府は新年1月7日のコプト教のクリスマスを控え警備を強化したばかりだった。

 複数の目撃者は米メディア『CNN』に、礼拝を終えて外に出るところだった人々が教会の前で銃撃されたと証言した。2人の襲撃犯を目にしたとの証言もあるが、犯行に関与した人物の数に関する情報は混乱している。

 アブドルファッターフ・サイード・フセイン・ハリール・アッ=シーシ大統領は犠牲者の遺族に弔意を示し、「追い詰められたテロリストのこうした犯行がエジプト国民の決意と固い団結を損なうことはない」と改めて表明した。


◎コンゴ全土で反大統領派弾圧、各地の教会に催涙弾

 【CJC】AFP=時事通信などが国連筋よるとして伝えるところでは、アフリカ中部のコンゴ(旧ザイール)で12月31日、ジョゼフ・カビラ大統領退任を求めるカトリックを中心にした反大統領派の集会を治安部隊が全土で弾圧し、8人が死亡した。カトリックによる31日の抗議を察知した政府は集会を禁じたが、無視された。

 ミサのため信者が集まった各地の教会に催涙弾が撃ち込まれ、銃声が響き、逮捕者が相次いだ。

 キンシャサの大聖堂では、野党指導者の到着と同時に治安部隊が催涙弾を放ち、聖職者が連行される中、「カビラを倒せ」と信者が合唱した。

 カビラ大統領は2016年暮れに任期が切れたが、居座っている。17年中に選挙を行う約束は破られ、大統領選は18年12月23日に予定されている。

 
《メディア展望》

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