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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1429信(2018.06.11)

  • 教皇一般接見「教会には主人も労働者もない。みな神の子で教会メンバー」
  • 教皇、世界の人類文明が消滅する危険に警告
  • 被爆地訪問を要請する広島・長崎両市長に教皇から返書、具体的言及なく
  • アマゾン特別シノドスへ準備資料発表
  • エキュメニカル総主教庁がギリシャで「環境シンポジウム」
  • 独ライプチヒで「バッハ音楽祭」
  • スイス国内で初めて仏教徒のための墓地完成
  • 救世軍第21代大将にブライアン・ペドル氏
  • ≪メディア展望≫

 

◎教皇一般接見「教会には主人も労働者もない。みな神の子で教会メンバー」

 【CJC】6月6日真夏のような炎天下、教皇フランシスコの一般接見に加わろうと、世界各国からの巡礼者や信徒が朝早くからバチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場を埋めた。

 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は堅信の秘跡についての「カテケーシス」(教会の教え)を続け、教会にはいかなる身分の差もなくみな同じ神の子であり、キリストの神秘体の大切な身体であることを強調した。

 教皇は「堅信の秘跡はキリスト者を教会の生きた神秘体の肢体として堅く一致させます。教会は生命ある人々によって構成される生きた存在です」と語り、「教会には教皇、枢機卿、司教、司祭そして一般信徒という身分の差があり、あたかも主人と労働者があると考える人がいるかもしれません。しかしそれは大きな間違いです。みな同じ神の子らであり、一人一人がお互いを聖化しあいながら、他者のために奉仕する使命を持っている」と続けた。

 さらに教皇は「堅信の秘跡は一生に1回だけ受けますが、それで終わりと思わないでください。堅信の秘跡はダイナミックな秘跡で創造的なものです。その効果、働きは一生続きます。聖霊の塗油は時間とともに色あせることはありません。ですからみなさんも聖霊の働きを阻止しないでください。聖霊を籠の中に閉じ込めるようなことはしないでください。聖霊の息吹に素直に従ってください」と勧めた。


◎教皇、世界の人類文明が消滅する危険に警告

 【CJC】教皇フランシスコが6月9日、世界の石油大手の関係者に対し、気候変動により世界の人類文明が消滅する危険について警告を発した。

 「世界は、化石燃料の使用削減とクリ-ンエネルギーの利用に向かって進むべきだ」としてバチカン(ローマ教皇庁)科学アカデミーがノートルダム大学と8、9の両日共催した会合の参加者に述べた。

 教皇は「文明は、エネルギーを必要としているものの、エネルギーの利用が人類文明の消滅につながってはならない」と訴えた。


◎被爆地訪問を要請する広島・長崎両市長に教皇から返書、具体的言及なく

 【CJC】広島市と長崎市は6月5日、被爆地訪問を要請する両市長連名の親書を渡した法王(教皇)フランシスコから両市長宛ての返書が届いた、と発表した。「原爆の惨事を生き抜いた被爆者の経験は、同じような惨事を許さないようにと駆り立てる」などとする内容で、被爆地訪問について具体的な言及はなかった。

 親書は田上富久・長崎市長が5月2日にバチカン(ローマ教皇庁)で教皇の一般接見に参列した際に手渡し、「高齢化が進む被爆者を励ましていただきたい」と訴えた。返書は駐日ローマ法王庁大使館を経由して郵送され、5月30日に両市に届いた。

 返書では他に「広島と長崎は、暴力と戦争が起こす苦しみと死を思い出させるかたわら、立ち上がり命を守り、平和をまき、兄弟愛の絆を築く力が備わっていることを示し、私たちの世界に希望の光ももたらす」などとつづられていた。


◎アマゾン特別シノドスへ準備資料発表

 【CJC】2019年10月に開催される「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」の準備資料が6月8日、同シノドス事務局(事務局長ロレンツォ・バルディッセーリ枢機卿)から発表された。バチカン放送(日本語電子版)が報じた。

 バルディッセーリ枢機卿は、資料発表の席で、このシノドスはアマゾン周辺地域をテーマにしたものであっても、その考察は地域を超え、全教会ならび地球の未来と関わりを持つものであると指摘した。

 実際、考察は、コンゴ川流域、中央アメリカの生物多様性回廊、アジア太平洋地域の熱帯雨林、グアラニー帯水層など、他の現実と関連づけることができ、この教会的・社会的・エコロジー的な大きな会議は、それぞれの領域を超えた視点を与え、従来の司牧方針を現代に則して見直しさせるものと語った。

 シノドスでは、現在多くの危険にさらされている、アマゾン河流域の先住民への関心を優先課題とし、次に「共通の家」としての環境、エコロジー問題に触れる。これらの考察はすべて、教会の教えと、その地方の教会生活に照らして行われる、という。


◎エキュメニカル総主教庁がギリシャで「環境シンポジウム」

 【CJC】正教会エキュメニカル総主教庁が「より緑豊かなアッティカを目指して。地球を守り、人々を保護する」をテーマとする国際シンポジウムを6月5日から8日まで、ギリシャのアテネとサロニカ諸島で開催した。

 教皇フランシスコは、エキュメニカル総主教バルトロメオス1世へのメッセージで、環境について考える会議の開催に深い賞賛を表した。バチカン放送(日本語電子版)が報じた。

 2016年4月に行われたレスボス島での難民キャンプ訪問を思い起こした教皇は、この訪問を共にしたアテネおよび全ギリシャ大主教のイエロニモス2世にも挨拶を送っていた。

 ギリシャ訪問では、その空と海の青さに目を見張ると同時に、これほど美しい海が、故郷の非人道的状況から逃げてくる難民たちの墓場ともなっていることに胸が痛んだ、と教皇は回想した。

 現在、気候変動や環境破壊による難民が増加していることに触れながら、「破壊されつつあるのはこれらの人々の家だけではなく、未来の世代にとっての地球という共通の家が今、危険に冒されている」と述べ、教皇は、そのためにも、わたしたちは未来の世代にどのような世界を伝えたいのかを改めて誠実に問う必要があると強調した。

 教皇は、カトリック教会と正教会が、環境保護と持続可能で統合的な発展のために、これからも共に積極的に働くことを希望した。

 バルトロメオス1世は、5月23〜26日にローマを訪問。ローマ市内の聖使徒教会で、使徒聖フィリポと聖バルトロマイの聖遺物を崇敬し、バチカン(ローマ教皇庁)で開催された「チェンテジムス・アンヌス・ファウンデーション」(教会の社会教説の普及と社会における教会の活動を促進するための基金)創立25周年の会議で、講演している。


◎独ライプチヒで「バッハ音楽祭」

 【CJC】ドイツ東部ライプチヒで6月8日、同国の作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(J・S・バッハ、1685〜1750年)の業績をたたえる「バッハ音楽祭」が開幕した。17日までの期間中、市内の広場などでも演奏があり、国内外からのべ約6万人が訪れる。

 初日から中心部の広場では、市民ら数百人がビールを片手にバッハの美しい音色に聞き入った。

 バッハが音楽監督に就任してからは毎週、年間約50曲のカンタータを作曲・演奏するという精力的な活動を行ったトーマス教会で行われたオープニングコンサートでは、ゲバントハウス管弦楽団や地元の合唱団によるコンサートが行われ、パイプオルガンによる「トッカータとフーガ」や、バッハの影響を受けたメンデルスゾーンの曲も演奏された。

 同教会は「マタイ受難曲」が初演され、また彼の墓があることでも知られる。

 「音楽祭」自体は20世紀に入って初めて開催されたが大戦や冷戦の影響で中断し、1999年に再開されてから今年が20回目。

 音楽祭を主催する『バッハ資料財団』は、日本人も多く訪れ、欧州外からのチケット購入者は米国に次いで多いとしている。


◎スイス国内で初めて仏教徒のための墓地完成

 【CJC】スイスの首都ベルンにあるブレムガルテン墓地に、スイスで初めて仏教徒のための埋葬場所が完成した。日本語情報サイト『スイスインフォ』が報じた。

 6月7日に記念式典が行われ、約150人が出席した。スイスに住み自らを仏教徒としている人は2016年時点で約3万7千人。大半がタイ出身。

 ベルン市は世界5大宗教(仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教)の信仰者を弔う埋葬場所を完備する方針を掲げている。キリスト教徒とイスラム教徒はブレムガルテン墓地に埋葬され、ユダヤ教徒の墓地も市内にある。今後はヒンドゥー教徒の墓地を作る予定。特定の宗教を持たない人は、市内の墓地3カ所のいずれも埋葬が可能。

 スイスの人口(840万人)のほとんどはキリスト教徒。カトリック教徒は1970年の47%から2016年には37%に減少したものの、国内で最も信仰者が多い。プロテスタントは1970年の49%から2015年には25%に減った。イスラム教徒は35万3千人、ヒンドゥー教徒は3万8千人、ユダヤ教徒は1万7千人。


◎救世軍第21代大将にブライアン・ペドル氏

 【CJC】救世軍万国本営(ロンドン)が5月17日に招集した最高会議で、アンドレ・コックス大将の任期満了に伴い、次期大将にブライアン・ペドル参謀総長を選出したことが明らかになった。

 最高会議は22日に対象候補者9人を指名。24日、指名を受諾した5人の候補者が前日の会議で用意された質問事項に沿って演説した後、111人の議員による投票が行われたという。ペドル新大将は救世軍カナダ・バミューダ軍国の士官で、ニューファンドランド州の出身。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(6月10日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★さいたま教区に新司教=大阪教区に補佐司教2人 任命
★メジュゴリエに教皇特使派遣=「小教区と巡礼者に配慮」
★放課後に突然 パパ様が=ローマ郊外の学校を訪問=いつくしみの金曜日
★文化センター・アリラン=民族差別をなくすため=大規模「歴史図書館」の設立を!
★上智大と国際基督教大=連携・協力で協定

 

 =KiriShin(6月11日)=http://www.kirishin.com
★Web新時代の到来?=「クリスチャンプレス」「ワードオブライフ」=問われるキリスト教メディア
★「沖縄ペンテコステ大会」=14年ぶりの開催で合同礼拝も
★「憲法9条にラブソングを!」=シスターらが新宿で署名行動
★救世軍第21代大将にブライアン・ペドル氏を選出
★台湾司教団がバチカン訪問=10年ぶりの「アドリミナ」

 

 =クリスチャン新聞(6月10日)=http://クリスチャン新聞.com
★教会協力の"宝"再確認=14年ぶり「沖縄ペンテコステ大会」が復活
★「再臨待望東京大会」が第50回=「主のおいでを待ち望む」灯掲げ
★三浦綾子「道ありき」三部作舞台化=みんなの心に小さな灯りを=千夜一夜座「道ありき〜愛の言葉を〜」6月公演
★紫園香デビュー35年=神にこそ栄光あれ!
★SHINEJapan2018=創造的に宣教励ます

 
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