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世界キリスト教情報 第1433信(2018.07.09)

  • WCC総幹事が全アフリカ教会協議会で「一致」語る
  • 文・韓国大統領「教皇が南北・朝米会談成功の大きな力に」
  • 韓国政府が北朝鮮への風船伝道禁止
  • ウクライナ「独立」巡り東方正教会が駆け引き
  • インド正教会司祭4人をレイプと脅迫で捜査
  • 教皇、9月にバルト3国訪問
  • バチカン広報省長官にパオロ・ルッフィーニ氏
  • ≪メディア展望≫

 

◎WCC総幹事が全アフリカ教会協議会で「一致」語る

 【CJC】WCC(世界教会協議会)のオラフ・フィクセ=トゥベイト総幹事は、ルワンダの首都キガリで7月1日から7日まで開催された全アフリカ教会協議会(AACC)第11回総会に出席、「世界教会運動の一致」について、「暴力、飢え、絶望のただ中で、人々はまさに平和を待ち望んでいる」と、3日語った。WCCが明らかにした。

 「南スーダンの教会は、AACCとWCCの加盟教会やパートナーとともに、さらにカトリック教会との綿密な協力により、南スーダンの人々の声をアフリカ大陸始め世界各地に拡大している」と述べた。諸教会の中で、また諸教会の間で、分裂や反エキュメニカルな動きがあるのは疑いないとして、トゥベイト総幹事は「人種差別や構造的な不正といったみにくい脅威は、なお分裂させる力であり続ける」と述べた。

 AACC総会の主題「すべての人間が持っている尊厳と神のイメージを尊重する」は明白なメッセージとして、トゥベイト総幹事は「相互の愛は弟子としての身分証明」として「愛の姿勢は柔らかさや親切以上のもの。相互の責任において、必要な明確さのために、不一致や違いといった表現も可能にするような信頼出来る堅固な関係」と指摘した。

 教会は、壊れ、罪深い世界にあって愛の表現であるために召されている、とトゥベイト総幹事は結論づけた。


◎文・韓国大統領「教皇が南北・朝米会談成功の大きな力に」

 【CJC】文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領は7月5日、バチカン(ローマ教皇庁)のギャラガー外務長官(外相)とソウルの青瓦台(大統領府)で会談した。

 韓国の聯合ニュースによると、文大統領は、教皇が2014年に来韓した際、同年に起こった旅客船『セウォル号』沈没事故に心を痛める韓国国民をなぐさめてくれ、その後も南北平和と和合を願うメッセージを発してくれたとした上で、「(教皇が)南北首脳会談、朝米(米朝)首脳会談の成功に大きな力になってくれた」と述べて感謝の意を伝えた。

 また、ギャラガー氏が人道支援のため北朝鮮を2回訪問したと聞いているとし、「北の核問題で進展があった場合に北の住民への人道支援が活性化するよう、教皇にはさらなる関心を傾けてほしい」と求めた。

 ギャラガー氏は「(教皇は朝鮮半島の)平和、安定だけでなく、韓国政府が推進する多くの努力を理解している」などと応じた。あわせて、文大統領に10月中の教皇庁訪問を要請した。

 青瓦台の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は教皇庁訪問の要請と関連し、外交ルートを通じて日程などを協議することにしたと伝えた。


◎韓国政府が北朝鮮への風船伝道禁止

 【CJC】米宣教専門通信『MNN』は、米国と北朝鮮の間で和平交渉が進む中、風船を使って北朝鮮にビラや福音のメッセージを送り届けているキリスト教団体の働きが禁止されたと伝えている。

 迫害下のキリスト教徒を支援する『殉教者の声』(VOM)の韓国代表、エリック・フォリー牧師は6月25日、12年間続けてきた北朝鮮への風船伝道を韓国政府が禁止した、と『MNN』に語った。

 同牧師は、韓国政府が北朝鮮を刺激することで和平交渉を危険にさらせたくないと考えているとして、「現在、直面しているのは風船伝道の完全な中止。韓国政府は、風船伝道が『和平の気運を損なう』として、長年にわたり『今は時ではない。待ちなさい。北朝鮮を刺激してはいけない』と言い続け、これまでにも一時的に制限されたことはある」と言う。


◎ウクライナ「独立」巡り東方正教会が駆け引き

 【CJC】ウクライナの正教会で「独立」を巡る駆け引きが激しくなっている。

 ウクライナの正教会は現在、最大の教会と目されている『ウクライナ正教会・キエフ総主教庁』(英字略号=以下同=UOC・KP)、第2位の『ウクライナ正教会・モスクワ総主教庁』(UOC・MP)、『ウクライナ独立正教会』(UAOC)、『独立合法ウクライナ正教会』(UAOC・C)管轄下の教会などに分裂している。

 信徒数最大とされる『ウクライナ正教会・キエフ総主教庁』が、事実上戦争状態にあるロシアの影響力を減じるため、正教会の各主教の中で「同格であるが、その中の首位」とされているコンスタンティノープル(イスタンブール)のエキュメニカル総主教に独立承認を要請。一方、ロシア側は承認を阻止へ圧力をかけている。

 日本経済新聞が7月5日報じる所では、ウクライナ政府と議会、ウクライナ正教会主教はコンスタンティノープルのバルトロメオス1世エキュメニカル総主教に独立承認の請願書を送付した。これには複数のモスクワ系教会の主教も署名したという。エキュメニカル総主教側は独立承認の可能性について「我々には分裂に苦しむウクライナの教会の問題を解決する責務がある」と語っている。

 ロシアのプーチン政権が2014年、ウクライナ領クリミア半島を武力併合し、同国東部にも軍事介入したことで、ウクライナでは『ロシア教会』離れが進んだ。ロシア正教会首座のキリル総主教は、親欧米に転換したウクライナの政権を「邪悪」と批判。モスクワ系教会は東部で戦死したウクライナ兵への祈りを拒否するなどの事件が相次ぎ、信者を減らした。

 ロシア正教会傘下の3万ある小教区の3割強はウクライナにある。同国教会が独立すれば、ロシアは東方正教会の最大勢力という地位を失いかねない。プーチン政権と教会が一体となって「ウクライナ奪回」に動く、と日本経済新聞。

 ロシア正教会で対外関係を担うイラリオン大主教は取材に対し「コンスタンティノープルに独立承認の権限はない」と主張。現状を1954年の西方(カトリック)教会と東方正教会の分裂と重ね、「新たな教会の大分裂がないことを願う」とけん制した。ロシアが各国正教会の取り込みを進めているとの情報もある。

 コンスタンティノープルとモスクワの主導権争いも絡む。キリル総主教は2016年、教皇フランシスコと会談。同年にバルトロメオス1世が主催した東方正教会トップによる「全正教会会議」を欠席し、17年にモスクワに各国総主教を集めた。コンスタンティノープル側は自らの権威を脅かすロシアに警戒を強めている。


◎インド正教会司祭4人をレイプと脅迫で捜査

 【CJC】インド警察は7月3日、1人の女性に約20年間にわたってレイプと脅迫を繰り返した疑いで、正教会の司祭4人の取り調べを行っていると発表した。AFP通信が報じた。

 氏名非公表のこの女性が警察に明かしたところによると、南部ケララ州の正教会の司祭に初めて性交を強要されたのは、女性が未成年だった1990年代だという。

 これを別の司祭に告解したところ、今度はその司祭に脅され、性交渉を求められた。その後さらに司祭2人がやはり同じ女性を脅迫し、性行為に及んだという。

 女性の夫が教会関係者に抗議する録音がソーシャルメディア上で広まり、被害がようやくようやく明るみに出たとの情報もある。

 AFP通信によると、昨年には同国東部の牧師が、悪魔払いの名目で女性2人をレイプした容疑で逮捕された。2016年にも、12歳の少女をレイプした聖職者に対し、禁錮40年の有罪判決が言い渡されている。


◎教皇、9月にバルト3国訪問

 【CJC】今年9月に予定される、教皇フランシスコのバルト3国への司牧訪問の詳細日程をバチカン放送が明らかにした。

 教皇は、9月22日(土)から25日(火)まで、リトアニア、ラトビア、エストニアの3カ国を訪れる。

 この訪問で、教皇はリトアニアの首都ヴィリニュスを基点に、同国カウナス、ラトビアの首都リガとアグロナ、そしてエストニアの首都タリンに赴かれる。

 9月22日(土)教皇は早朝ローマを出発し、正午前にリトアニアの首都ヴィリニュスに到着。市内の大統領官邸で歓迎式に臨み、大統領への表敬訪問を行う。続いて、官邸前広場で、リトアニアの各界代表および同国駐在外交団と会見。夕方、聖母巡礼聖堂を訪問。この後、カテドラルで若者たちとの集いを持つ。

 9月23日(日)午前、教皇はヴィリニュスから、リトアニア中部の都市カウナスに移動。同市の公園でミサ。午後、カテドラルで司祭・修道者・神学生らとの出会い。この後、教皇はヴィリニュスに戻り、占領と自由のための闘争の博物館を訪問し、祈りを捧げる。

 9月24日(月)午前、教皇はヴィリニュスから、ラトビアの首都リガへ。市内の大統領官邸の中庭で、歓迎式。続いて、教皇は官邸に大統領を訪問する。官邸の広間で同国各界要人と駐在の外交団との出会い。解放記念碑に献花。ラトビア・ルーテル福音教会のカテドラルでエキュメニカルな集い。次いで、カトリックのカテドラルを訪問。午後、教皇は同国東南部のアグロナの聖母巡礼聖堂を訪問。再び、ヴィリニュスに戻られる。

 9月25日(火)午前、教皇はヴィリニュスを後にし、エストニアの首都タリンへ向かう。市内の大統領官邸で歓迎式。大統領訪問と、各界代表および外交団との会見を行う。ルーテル派の教会で若者たちと共にエキュメニカルな集い。午後、カトリック教会のカテドラルで、教会の支援を受けている人々と会見。続いて、市内の広場でミサを司式。空港での送別式を経て、ローマに向けて発ち、同日夜バチカンに戻る。


◎バチカン広報省長官にパオロ・ルッフィーニ氏

 【CJC】教皇フランシスコは、教皇庁広報省の長官に、ジャーナリストのパオロ・ルッフィーニ氏(61)を任命した。バチカン放送などが7月5日報じた。

 ルッフィーニ氏は、1956年、イタリア・シチリア州パレルモ生まれ。ジャーナリストとして、新聞・テレビ・ラジオの分野で40年近い経験がある。最近ではイタリアのカトリック司教協議会の放送網『TV2000』の放送総局長を務めていた。

 バチカンの長官はこれまですべて司祭が務めており、一般信徒が長官となるのはルッフィーニ氏が初めて。

 教皇庁教皇庁広報省は、教皇フランシスコの2月27日付の教書により、6月23日、広報事務局が改組した。

 
《メディア展望》

 =カトリック新聞(7月8日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇=前田万葉枢機卿ら14人を叙任=「困窮する人への奉仕こそ栄誉」
★教皇の一般謁見講話=神は与えてから求める
★長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産=高見三明大司教「訪れて心の糧に」=日本初のキリスト教関連世界遺産登録に感謝
★「助け手となる」使命に徹し50年=ただ必要に応えて=アンリ・ホイスゴム神父(新潟教区)
★「福岡事件」の西武雄さんしのぶ「梅雨忌」=冤罪生まない社会を=袴田秀子さんら列席

 

 =KiriShin(7月1日・既報)=http://www.kirishin.com

 

 =クリスチャン新聞(7月1日)=http://クリスチャン新聞.com
★TORCH開催=信仰、リーダシップを次世代に=継承は黙示録の最後まで
★横浜市栄区 本郷台キリスト教会=アジサイ名所づくりに協力=あじさいまつり初開催
★今も教会に生きる=獄中で覚えた感謝=札幌新生教会「弾圧記念聖会」で
★元韓国五輪代表が参戦・指導=第3回日韓親善卓球大会=参加者 ボランティア募集
★すべての子どもに笑顔を=国連「孤児の日」請願世界大会へ

 
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