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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第147信(2018.12.03)

  • 張在亨氏創設の『オリベット大学』に「資金洗浄」容疑、米誌CT報道
  • 中国の地下教会は一掃? 陳枢機卿が日経新聞に弾圧懸念強調
  • 同性愛は「非常に深刻」と聖職者への影響を教皇懸念
  • 教皇が母の手逃れた自閉症児の「自由」たたえる
  • 教皇を金沢に招請、山野市長が右近の縁紹介し親書渡す
  • コスタリカの同性婚は2020年5月から可能
  • オランダの教会が難民の強制送還阻み800時間礼拝
  • ベルリンのクリスマス市、テロ厳戒態勢で幕開け
  • ≪メディア展望≫

◎張在亨氏創設の『オリベット大学』に「資金洗浄」容疑、米誌CT報道

 【CJC】米『クリスチャン・ポスト』紙の前発行者と関連組織『キリスト教メディア・コーポレーション』(CMC)に対する3500万ドル(約35億円)マネーロンダリング(資金洗浄)訴訟は、カリフォルニア州南部リバーサイドの『オリベット大学』(オリベット・ユニバーシティ)にまで拡大した。

 米キリスト教保守派の有力誌『クリスチャニティ・トゥデイ』(CT)は11月16日、ニューヨーク市マンハッタン地区検察局が15日、運転資金を賄うための資金導入を図り、財務状況を実態より良いように見せるために、会計士事務所を偽造したとして『オリベット大学』を告発した、と報じた。10月には、同様の行為で『キリスト教メディア・コーポレーション』と『ニューズウィーク』誌の前所有者『IBTメディア』を告発している。

 『オリベット大学』は、韓国人のデビッド・ジャン牧師(69、ジャン・ジェヒョン=張在亨=ダビデ張とも)が創設した。

 『オリベット大学』と称する学校は他に『オリベット・ナザレン大学』(1907年創立、イリノイ州バーボネ)、『オリベット大学』(1844年創立、ミシガン州オリベット)がある。いずれもジャン牧師とは無関係と見られる。


◎中国の地下教会は一掃? 陳枢機卿が日経新聞に弾圧懸念強調

 【CJC】中国当局が非公認のキリスト教会(地下教会)への弾圧を強めるとの懸念が高まっている。香港カトリック教会教区の陳日君・枢機卿(引退司教=86)はバチカン(ローマ教皇庁)と中国の司教任命権をめぐる暫定合意について「初めの一歩にすぎない。バチカンは中国の操り人形である7人の司教を公認し、地下教会を一掃するつもりだ」と批判した。日本経済新聞(電子版)が11月29日午後報じた。

 陳枢機卿は、日本経済新聞の取材に「暫定合意はローマ教皇に従う信者への裏切りだ」と強調した。「教皇が最終的に司教を決めるとしても、中国が指名した中から選ぶのなら意味がない」と断じた。すでに地下教会司教の自宅ミサが禁止されるなど当局の圧力が強まっているという。

 枢機卿は「教皇は早ければ来年(2019年)にも訪中するだろう。習近平(シー・ジンピン)国家主席も教皇の訪中を外交的な成果と位置づけたいはずだ」と指摘。「事態の進展は速く、中国とバチカンが正式合意に達する可能性もある」と警戒する。

 上海出身の枢機卿は「わたしは誰よりも中国を知っている。まだ戦い続けなければならない」と語る。新著を出版するなど中国をめぐり積極的な発言を続けている。

注=日本経済新聞印刷版では12月3日付けに掲載された。


◎同性愛は「非常に深刻」と聖職者への影響を教皇懸念

 【CJC】教皇フランシスコが同性愛を「非常に深刻な問題」と捉えて憂慮していることが、イタリアで12月1日に出版された教皇のインタビュー本「召命の力」で明らかにされた。同書の中で教皇は、同性愛という「流行」に聖職者が影響されていると懸念している。AFP通信が伝えた。

 教皇は、聖職候補生らに言及した項で「同性愛は非常に深刻な問題であり、候補者たちについては最初から適切に見極めておく必要がある」と忠告。「私たちの社会では、同性愛が最新の流行であるかのようにみえる。そうした精神は、何らかの形で教会の生活にも影響を及ぼす」と懸念を示した。

 教皇のインタビュー本は10カ国語に翻訳される予定という。


◎教皇が母の手逃れた自閉症児の「自由」たたえる

 【CJC】AFP通信によると、バチカン(ローマ教皇庁)で11月28日、教皇フランシスコによる週例の一般謁見(えっけん)の際、アルゼンチン人の男の子が教皇と遊ぼうと母親の手を逃れ、壇上に飛び出す出来事があった。

 教皇は「彼は自由だ」と述べ、参列者らに対し、「われわれは皆、神の前で自由であるべきだ」と語った。

 現地メディアによると、男の子の母親が謝罪し、この子が自閉症であることを伝えたところ、教皇は居合わせた参列者らに「この子は話すことができない。口が利けない」と述べ、「だが彼は意思を伝え、自らを表現する方法を知っている」と続けた。

 手袋をしたスイス衛兵の手を引っ張り、教皇の椅子の裏で遊ぶ男の子に、教皇は「キスをしておくれ」と語り掛け、母親が息子を捕まえようと駆け寄ると、男の子の好きにさせるよう促した。

 さらに教皇は「われわれは皆、自らに問うべきだ。自分が神の前で同じだけ自由でいるか、と。われわれは皆、子どもが父の前にいる子どもと同じように、神の前で自由であるべきなのだ」と述べた。

 教皇が「この子が話せるよう、ご加護を願おう」と呼び掛けると、参列した約7000人の信者から喝采が起こった。


◎教皇を金沢に招請、山野市長が右近の縁紹介し親書渡す

 【CJC】金沢市の山野之義市長は11月28日、バチカン(ローマ教皇庁)のパウロ6世ホールで教皇フランシスコに接見した。市長は、2016年に福者に認定された戦国大名、高山右近が加賀藩に保護されていた歴史を紹介し、親書を手渡して金沢へ来訪を呼び掛けた。地元紙『北国新聞』が現地から報じた。

 親書では、加賀藩祖・前田利家が豊臣秀吉のバテレン追放令後も信仰を捨てず、領地と財産を失った右近を重用したと紹介。26年間の金沢滞在中に右近は、合戦での活躍とともに、金沢城の修築や「惣構」の構築に携わったと説明した。金沢市が1985年に行った平和都市宣言も伝えた。

 山野市長は教皇に、右近と金沢の関わりや、右近が金沢の城下町整備に欠かせない存在だった点を紹介し、「金沢は福者に認定された高山右近ゆかりの地。ぜひ訪日いただき、その際には金沢にお立ち寄りください」と述べた。山野市長によると、教皇は右近と金沢との関わりに関する説明などを聞き、「神のご加護があらんことを」と応じ、十字架の飾り「ロザリオ」を山野市長に贈った。

 全国の首長でローマ教皇に接見したのは、2017年の長崎県大村市、18年の広島、長崎両県の知事、広島、長崎両市長に続き6人目。


◎コスタリカの同性婚は2020年5月から可能

 【CJC】コスタリカのカルロス・アルバラド大統領は11月23日、2020年5月26日から国内での同性婚が認められると発表した。同国の民法第14条は同性婚を認めていないため、公示から施行までの18カ月の移行期間内に、議会で同法の改正が予定されている。

 コスタリカには、人権問題や同性婚、児童労働などの社会的問題を取り扱う米州人権裁判所(CIDH)が設置されている。同裁判所は2018年1月10日、同性婚や個人の性別変更を社会的に認めるべきとの判決を下した。

 ジェトロ(日本貿易振興機構)の情報によると、中南米諸国では、メキシコ(複数州)、コロンビア、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイで同性婚が認められている。また、エクアドルとチリは法的な同性婚を認めていないものの、事実婚(パレハ・デ・エチョ)では容認している。


◎オランダの教会が難民の強制送還阻み800時間礼拝

 【CJC】米メディア『CNN』によると、オランダのハーグにある教会が、亡命申請の却下を受けて国外退去を迫られている、3人の子どもを含むアルメニア難民の家族のために、昼夜問わず800時間以上にわたって礼拝を続けている。オランダの法律では、警察官は宗教儀式を行っている教会の中に立ち入ることができない。

 強制送還を阻止するための今回の計画は当初、ごく少数の人たちの間で秘密裏に開始された。1カ月以上が経過した現在、オランダ全土から数百人の聖職者、ボランティアがこの教会を訪れ、礼拝の継続に協力している。

 移民問題担当大臣の報道官はCNNへの声明で「極めて特殊かつ例外的、また急を要する状況にある」ケースについては、政府の介入が可能になると述べた。ただ「オランダ国内に長く住んでいる、現地の学校に通っているといった要素だけでは、例外的状況とみなすには不十分だ」と付け加えた。


◎ベルリンのクリスマス市、テロ厳戒態勢で幕開け

 【CJC】2016年12月にイスラム過激派の男がクリスマス・マーケットにトラックで突っ込み、12人が死亡する事件が起きたベルリンで、今年もクリスマスシーズンが始まった、と時事通信が伝えている。

 テロの記憶が残る中、各マーケットは厳戒態勢を取り、来場者の不安一掃に努めている。

 テロが起きたカイザー・ウィルヘルム教会前のマーケットは11月26日にスタートした。周辺道路を通行止めとし、道路とマーケットの境界にはコンクリートのバリケードを設置。初日には機関銃を持った警官がパトロールした。

 マーケットは通常出入りが自由で、正確な来場者数の把握は難しい。ただ、ベルリン有数の規模で、入場料を取る中心部ジャンダルメンマルクトのマーケットの来場者数は昨年約73万人と、7年ぶりの低水準に落ち込んでおり、今年は客足が戻るのか、関係者は気をもんでいる。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(12月2日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★排除超え共に生きる=第40回 日本カトリック正義と平和全国集会=名古屋
★WYDパナマ大会=教皇がビデオメッセージ=奉仕で世界を変えられる
★細川ガラシャの入城=第27回長岡京ガラシャ祭2018
★社会使徒職で連帯=イエズス会 日韓合同会議=沖縄で開催
★グローバルな人材とは?=キリスト教学校教育懇談会

 

 =KiriShin(12月1日)=http://www.kirishin.com
★次世代へ時代刻む宗教者=教会フリマ「いのフェス」4年ぶり東京で
★「道徳の教科化」で比企敦子氏が講演=内面への介入と誘導を危惧
★藤原偉作氏没後20年=好善社が記念集会
★北極圏「北部サーミ語」に聖書訳出=フィンランド聖書協会が期待掛け
★スー・チー氏の賞を取り消し=国際アムネスティ

 

 =クリスチャン新聞(12月2日)=http://クリスチャン新聞.com
★日本ウィクリフ50年=予期せぬ旅路へ歩め
★「神の国マインドに生きる」がテーマ=6年ぶりNSDⅡ始まる
★南北・東北アジア平和共同体構築に向け日韓協力=大韓赤十字社 朴庚諸会長 大阪で講演
★「神様の手のひらに"めぐみ"の名前刻まれ」=「第21回横田早紀江さんを囲む拡大祈祷会」で工藤輝雄氏
★渡邉義・奈都子夫妻「私たちに必要な心のあり方」語る=「より幸せに生きる」とは=『こころを整える しあわせレシピ』出版記念セミナー

 
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