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世界キリスト教情報 第1481信(2019.06.10)

  • 教皇、ルーマニアで司教殉教者を列福、教会のロマ差別を謝罪
  • 教皇「安楽死と自殺ほう助は皆にとっての敗北」とツィート
  • 「聖霊は今日でも、なお教会に世界に希望の光を注ぎ続ける」と教皇
  • 米国務長官が天安門事件30年で中国に人権活動家釈放要求
  • ドゥテルテ比大統領、同性愛が「治った」と発言
  • テロ現場に急きょ立ち寄る=印首相、スリランカ訪問
  • 工事開始137年後にサグラダ・ファミリア建築許可
  • 《メディア展望》

 

◎教皇、ルーマニアで司教殉教者を列福、教会のロマ差別を謝罪

 【CJC】教皇フランシスコは、5月31日から6月2日まで3日間にわたり、ルーマニアを訪問した。初日は首都ブカレスト、2日目は、東北部のスムレウ・チュクとヤシ、最終日に中・北西部のブラジで、政界はじめ要人との会見や、ルーマニア正教会とのエキュメニカルな交流、聖母巡礼地でのミサや、若者・家族との集いを行った。

 訪問の最終日、教皇は中・北西部、トランシルヴァニア地方の都市、ブラジを訪れ、7人の司教殉教者の列福式を行われた。

 この式で福者の列に加えられたのは、ヴァジレ・アフィテニエ、ヴァレリウ・トライアン、イオアン・スチウ、ティト・リビウ・キネズ、イオアン・バラン、アレキサンドル・ルスの6司教と、イウリウ・ホッス枢機卿の計7人。いずれも、ギリシャ典礼カトリックに属し、共産独裁政権による激しい迫害下で殉教した。

 ミサの説教で教皇は、ルーマニアのカトリック共同体が、かつて共産独裁と無神論のもとに信仰の自由を奪われ、迫害による大きな苦しみを体験した、その試練の年月を想起した。

 教皇は、これらの殉教者を「自由」「いつくしみ」「赦し」の証し人として強調。
殉教者たちが当時のイデオロギーや無神論と対決したように、今、わたしたちもまた、人間やいのち、家庭の価値をおとしめる、新しいイデオロギーと闘っていかなくてはならないと話した。

 そして、自由といつくしみを証ししながら、分裂に対して兄弟愛と対話を優先させ、殉教者たちの血による兄弟愛を通してキリスト者間の連帯を育てていくよう、信者らを励まされた。

 教皇は列福式の後、ブラジ市で最も古い一角であるバルブ・ラウタル地区で、「ロマ」族共同体との出会いを持った。

 教皇は、「ロマ」族共同体が受けてきた差別や疎外、虐げを遺憾に思い、その悪にキリスト者やカトリック信者たちも無関係ではなかったことを、心に重く受け止めていると述べた。

 教皇は、歴史の中で「ロマ」族の人々が差別され、不当な扱いを受け、偏見に晒されたことを、教会の名において、赦しを乞いたいと願った。

 教皇は、命や家族を大切にする心、連帯や受け入れ、支え、守り合う精神、お年寄りの尊重、生活の中の宗教心、生きる喜びなど、ロマ族の人々の特徴であると同時に、わたしたちが大いに必要としているその価値観を、皆と分かち合うことを恐れないで欲しい、と励ました。

 ルーマニアの欧州議会議員で「ロマ」のダミアン・ドラギチ氏は英公営BBC放送に、「これは私と私の同胞にとって、歴史的な瞬間だ。教皇のこの言葉が、私たちに対する人の態度や偏見を変えることを期待する」と述べた。

 教皇は、この集いをもって、ルーマニア訪問を終了するにあたり、巡礼者・兄弟として訪れた同国で体験した多くの出会いは、ご自分の心と人々の間に一つの橋をかけることになった、と述べ、豊かな体験への感謝と共に、人々に祝福をおくった。

 教皇は、同日夕方、シビウ空港から、ローマへの帰途についた。


◎教皇「安楽死と自殺ほう助は皆にとっての敗北」とツィート

 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)の公式情報サイト『バチカン・ニュース』は6月5日、教皇フランシスコが同日、安楽死と自殺ほう助は皆にとっての敗北であるとツィートした、ことを明らかにした。

 教皇は、オランダの17歳のノア・ポトーベンさんが、同国で合法化されている安楽死を選び、実行したことを受けて、思いと祈りを表明した。

 このツィートで、教皇は「安楽死と自殺ほう助は皆にとっての敗北です。これに対して、わたしたちが呼ばれている答えは、苦しむ人を決して見捨てず、あきらめることなく、希望を再び与えるために、ケアし、愛することです」と述べた。


◎「聖霊は今日でも、なお教会に世界に希望の光を注ぎ続ける」と教皇

 【CJC】聖霊降臨大祝日にあたる6月9日、教皇フランシスコはバチカンのサンピエトロ広場で聖霊降臨を記念する荘厳ミサを捧げた。

 『バチカン・ニュース』によると、真夏のような強い日差しの下、教皇が捧げるこの荘厳ミサには、世界各国から大勢の信徒や巡礼者たちが参列した。ミサ後、引き続き聖母マリアへの祈り「レジナ・チェリ」が唱えられた。

 教皇はミサ中の説教で、聖書が伝える聖霊降臨のエピソードを解説しながら、恐れと不安の中にあったキリストの弟子たちが、聖霊の降臨によりどれほど力づけられ、その後、どんなに強く確信に満ちた福音宣教者に変身していったか説明し、聖霊の限りない力強さを強調した。

 「キリストは今日のキリスト者たちにもこの同じ聖霊を送り続けることを約束された。分裂と不安に取り乱される現代人にも、聖霊は絶えず一致の精神と真理の光を注ぎ続ける」と教皇。

 教皇は引き続き次のように祈り、ミサを締めくくった。

 「神の調和そのものである聖霊よ、あなたは恐れを信頼に変え、閉じこもりを奉仕に変えられます。どうぞわたしたちのところにも来てください。.
わたしたちにキリストの復活の喜びを、心の永遠の若さをお与えください」。


◎米国務長官が天安門事件30年で中国に人権活動家釈放要求

 【CJC】マイク・ポンペオ米国務長官が6月3日、中国の民主化運動が武力弾圧された1989年の天安門事件から4日で30年を迎えるのに合わせ、中国政府に対して国内で不当に拘束されているすべての人権活動家を釈放するよう要求した。

 長官は声明で、中国政府は弾圧による死者や行方不明者について公に説明すべきとした上で「そうすることで中国共産党は人権や基本的自由の尊重に向け一歩踏み出すことができる」と述べた。

 長官は、さらに「人権や基本的自由を追求したために拘束されたすべての人々の解放、恣意的な拘束の停止、宗教・政治信条をテロと結びつける非生産的政策の撤回を中国政府に要求する」とも述べている。

 中国政府は、天安門事件による死者数を明らかにしていない。ロイター通信は、2017年に公表された英国の外交文書によるとして、死者数は1万人に上ると推測している。


◎ドゥテルテ比大統領、同性愛が「治った」と発言

 【CJC】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が日本訪問の際、自分はかつて同性愛者だったものの、美しい女性たちのおかげで「治った」と発言し、フィリピン国内で物議を醸している。

 ドゥテルテ氏は5月31日、在日フィリピン人らを前に演説。同氏に対する高名な批判者であるアントニオ・トリリャネス上院議員が同性愛者であることに言及し、「トリリャネスと私は共通点があるものの、私の同性愛は治った」と発言したと見られる。

 さらに、元妻に出会った後、「また男になった」と説明。「美しい女性たちが私を治してくれた」と付け加えた。

 同性愛者とトランスジェンダーの権利擁護団体『バハグハリ』はドゥテルテ氏の発言について、危険で時代に逆行するものとコメント。「無知、偏見、憎しみといった、より深刻な症状を呈している」「ドゥテルテ氏の女性に対する変質的、かつ攻撃的な発言と同様、今回の発言も軽視したり、単なる冗談として片づけたりするわけにはいかない」と主張している。


◎テロ現場に急きょ立ち寄る=印首相、スリランカ訪問

 【CJC】スリランカを訪れたインドのナレンドラ・モディ首相が6月9日、マイトリパラ・シリセナ大統領との会談場所へ向かう途中、予定を急きょ変更し、最大都市コロンボで4月に起きたテロ現場の一つ、聖アンソニー教会に立ち寄った。AFP通信などが報じた。

 モディ首相は、イスラム過激派に爆破された聖アンソニー教会で撮影した自身の写真をツイッターに載せ「スリランカは再び立ち上がる。卑劣なテロでスリランカの魂を打ち砕くことはできない。インドはスリランカ国民と連帯する」と書き込んだ。

 スリランカのラニル・ウィクラマシンハ首相もモディ首相を出迎えた際、声明で「国際テロ根絶へ両国で何ができるか話し合った」と発表した。


◎工事開始137年後にサグラダ・ファミリア建築許可

 【CJC】スペインのバルセロナにある、アントニ・ガウディが137年前に建設を始めた『サグラダ・ファミリア』(聖家族)教会にこの6月7日に建築許可が出た、とAFP通信などが報じている。

 バルセロナ市議会都市計画担当のジャネット・サンス氏は報道陣に、サグラダ・ファミリア教会の工事を担う委員会が460万ユーロ(約5億6400万円)を支払うことで建築を許可したことを明らかにした。

 1882年に建設が始められ、今では年間数百万人もの観光客が押し寄せているサグラダ・ファミリアの工事が、建築許可を得ずに進められていたことが発覚したのは2016年のこと。

 サンス氏は、「サグラダ・ファミリアのような象徴的な建築物が、許可を得ないまま違法に工事が進められていたという歴史的にも異例な出来事」をついに解決したと述べた。

 教会の工事完成までを担う委員会によると、アントニ・ガウディは1885年、現在はバルセロナに合併吸収されたサン・マルティ市の役所に建築許可を申請していたが、返事が得られなかったという。

 建築許可証によると、完成すれば高さ172メートルになるサグラダ・ファミリアの工事費は3億7400万ユーロ(約460億円)。その資金は寄付金と入場料のみで賄われている。完成は、ガウディの没後100年に当たる2026年の予定。


《メディア展望》

 =カトリック新聞(6月9日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★長崎教区に補佐司教=教皇 中村倫明(みちあき)神父を任命
★教皇 ルーマニア訪問=カトリック・正教会が一致して「憎しみの文化」に対応
★移住者、難民、人身取引で求められる姿勢とは=タリタクム日本=英語話者研修会で
★共同体の一員として信仰を歩む気持ち新たに=京都教区「新信者の集い」
★西日本司祭団ソフトボール大会=6教区の司教・司祭らが交流=優勝は長崎教区

 

 =KiriShin(6月11日)=http://www.kirishin.com
★研究者の誠実さを問う=深井智朗氏への「公開質問状」=北海学園大学准教授・小柳敦史氏インタビュー="学会・出版社の責任は重大"
★第10回日韓NCC協議会=共同声明「協力と連帯を強化」
★映画『主戦場』めぐり監督が会見=上映中止要求の出演者に反論
★沖縄・辺野古基地建設=抗議船の支援団体など姉妹船購入のため募金呼びかけ
★横浜英和小学校=青山学院大学の系属校となる協定

 

 =クリスチャン新聞(6月9日)=http://クリスチャン新聞.com
★神奈川県鶴見川リバーサイドでフェスティバル=地域に出て神の御国見せる
★「巨匠が描いた聖書 ベストセレクション出版記念講演会」で町田俊之氏=聖書ベースに絵画の魅力深く味わう
★原語担当・日本語担当翻訳者 詩文の魅力語る=「格調高い日本語」目指し二人三脚=『聖書協会共同訳』発行記念対談
★キックボクサー 松島勲也さん=闘うクリスチャン、リアル神の子=支えを力に連勝 7月にムエタイ選手と対戦
★極端な字義的解釈が倫理性欠如生む=安黒務氏「ディスペンセーション主義の懸念」考察=日本福音主義神学会中部部会・東海聖書神学塾共催「公開講演会」

 
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