世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1520信(2020.03.09)

  • 世界教会協議会が中央委を8月後半に延期
  • パレスチナで新型コロナウイルス感染確認、ベツレヘム封鎖
  • 新型コロナウィルスでバチカン市国内の診療所を一時停止
  • 教皇フランシスコの風邪は快方に、とバチカン広報局長
  • バチカンが教皇の「アンジェラス」と一般接見の簡素化発表
  • 教皇はホロコーストを黙認したのか、文書公開で明らかに
  • 『新天地イエス教会』が「新型コロナ克服」へ11億円寄付発表
  • ソウル市、李総会長など新天地イエス教会指導部を殺人罪容疑で告発
  • 宗派超えいのち訴えライフウォーク宗教者行進=京都
  • 《メディア展望》

 

◎世界教会協議会が中央委を8月後半に延期

 【CJC】世界教会協議会(WCC)は、新型コロナウイルス(COVID19)の世界的な拡大を考慮して、3月18日から開催する予定だった中央委員会(中央委)を8月18日~25日に延期することを決定した。

 これに伴い常置委員会(常置委=執行委員会に相当)を6月15日~22日と中央委直前の8月17、18日に開催する。

 中央委のアグネス・アブオム議長は、次のような決定を明らかにした。

 会議参加者の健康状態、組織としてのWCCの総合的なリスクを考慮して慎重に決定した。

 中央委の"リーダーシップ"(主導層=仮訳)は、3月に予定されていた会議に関して事態を評価し、世界保健機関(WHO)と緊密に協議し、新型コロナウイルス流行による世界の健康状況を監視している。ウイルスはすでに国際旅行に影響を及ぼしており、大規模な国際会議やあらゆる種類の国際機関の緊急時対応計画に基づいた広範な予防措置が必要」と指摘している。

 中央委など会議の延期には、制度的および財政的な負担がかかる。常置委は、現オラフ・フィクセ=トヴェイト総幹事が4月1日退任後の空席を埋めるため、イオアン・サウカ副総幹事を総幹事代行を任命した。

 

◎パレスチナで新型コロナウイルス感染確認、ベツレヘム封鎖

 【CJC】パレスチナ自治政府は3月5日夜、ヨルダン川西岸地区のベツレヘムで新型コロナウイルスの感染者7人が確認されたと発表した。パレスチナ自治区内での感染確認は初めて。これを受け、イスラエルは6日、予防措置としてベツレヘム一帯を封鎖した。

 パレスチナ自治政府は30日間の非常事態を宣言した。保健省によると、感染者が見つかったのはベツレヘムのホテルで、2月下旬に宿泊したギリシャ人観光客2人が後日、新型ウイルスに感染していると判明した。これまでに感染が確認された7人は全員、隔離されている。さらに複数のホテル従業員に感染の疑われる症状があるという。

 観光客のベツレヘム立ち入りは2週間禁止となり、イエス・キリストの生誕地に立つとされる『聖誕教会』も閉鎖された。同教会をはじめとする観光地の封鎖は20日まで続く見通し。

 イスラエル国防省は、ベツレヘムに緊急措置を適用し、イスラエル人・パレスチナ人を問わず全ての人に対し「ベツレヘムへの出入り」を禁止したと発表した。「パレスチナ当局との連携」に基づく措置だと説明している。

 ムハンマド・シュタイエ自治政府首相は、5日夜に放送された地元テレビ局の特別番組で、行政区域をまたいだ移動は許可を得ない限り全面禁止し、学校・教育機関も全て休校すると述べた。大規模なスポーツ大会や会議など、大勢の人が集まるイベントも中止された。

 

◎新型コロナウィルスでバチカン市国内の診療所を一時停止

 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)のマッテオ・ブルーニ広報局長は3月6日、新型コロナウイルス検査で患者1人が陽性反応を示したと発表、バチカン市国内の医療施設における外来診察を一時中止したことを明らかにした。感染者の年齢や所属は明らかにしていないが、居室などの消毒作業をしたという。

 ブルーニ広報局長は、記者団の質問に対し、次のように述べた。

 「3月6日朝より、バチカン市国保健衛生局の診療所のすべての業務を一時的に停止した。昨日、同診療所で新型コロナウィルス感染者が1人確認され、消毒を行うためである。救急医療の機能は維持される。保健衛生局は、イタリアの関係部門に情報提供をすると共に、安全衛生上の規定にしたがい対策を講じた」

 市国には、聖職者のほか行政機関の職員など約600人が住んでいる。

 バチカンは世界の著名企業家らを招いて26日からイタリア中部アッシジで開く予定だったイベントを11月に延期した。復活祭など、世界中から数万人の信者が集まる宗教行事を予定通り開くかどうかについても検討する方針。

 

◎教皇フランシスコの風邪は快方に、とバチカン広報局長

 【CJC】教皇フランシスコ(83)が風邪をひき、新型コロナウイルスの検査を受けたところ、結果は陰性だったことに関連して、バチカン(ローマ教皇庁)のマッテオ・ブルーニ広報局長は3月5日、記者会見で、教皇フランシスコの風邪は快方に向かっている、と語った。

 

◎バチカンが教皇の「アンジェラス」と一般接見の簡素化発表

 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)広報局は、当分の間、教皇の「アンジェラス」(お告げの祈り)や一般接見について簡素化する、と発表した。公営バチカン・ニュースが報じた。

 広報局は3月7日、土曜日の午後に声明を発表、「さしあたって3月8日、日曜日の「お告げの祈り」は、バチカン宮殿3階にある公邸書斎の窓を開けてサンピエトロ広場に集まる巡礼者に向けて述べるのではなく、教皇宮殿内の図書館で行い、サンピエトロ広場に設置された大型画面にライブ中継する、3月11日水曜日の一般接見も同様に行う」と発表した。

 

◎教皇はホロコーストを黙認したのか、文書公開で明らかに

 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)は3月2日、教皇ピウス12世に関する文書の公開に踏み切った。「歴史を恐れていない」ことを示すという。ロイター通信が報じた。

 1939年から58年まで在位したピウス12世を巡っては、600万人のユダヤ人が虐殺されたホロコーストを黙認したとの疑惑があるが、文書公開により、歴史家や学者はこの疑惑を調査する機会を得ることになる。

 バチカン当局者は、文書の公開で、ピウス12世が実際には水面下でユダヤ人を助けていたことが判明するとしている。

 文書公開は現教皇フランシスコが命じた。数百万ページに及ぶ文書が公開されるコンサルティングエリアには、一度に60人の学者が入ることが可能。バチカン使徒文書館のセルジオ・パガーノ司教は、年内いっぱいは予約でいっぱいだと述べた。

 

◎『新天地イエス教会』が「新型コロナ克服」へ11億円寄付発表

 【CJC】韓国の『聯合ニュース』(日本語電子版)によると、新宗教団体『新天地イエス教会』が3月5日、新型コロナウイルスの感染拡大を乗り越えるため、社会福祉共同募金会に120億ウォン(約11億円)を寄付したと発表した。

 同教団の南東部・大邱市内にある同教団の教会では、信者の新型コロナウイルス集団感染が起きた。別の地域でも信者の感染が相次いでいる。教団側は「多くの感染者が発生したことに強い責任感を感じ、できる限りの物的・人的支援を行う」と強調。寄付金は感染拡大で苦境にある大邱・慶尚北道や全国への物資支援などに使われる予定だと説明している。

 一方、社会福祉共同募金会の関係者は聯合ニュースの取材に、同教団が募金会との事前協議なしに120億ウォンを募金口座に振り込んできたことを明らかにした。その後、社会福祉共同募金会は寄付を受け入れず、返還すると教団側に伝えたという。

 同教団は「早いうちに寄付先を探し、支援が必要な場所に伝達できるようにする」としている。

 

◎ソウル市、李総会長など新天地イエス教会指導部を殺人罪容疑で告発

 【CJC】韓国紙『中央日報』日本語電子版によると、ソウル市が3月1日、『新天地イエス教証しの幕屋聖殿』(新天地イエス教会=新天地)の李萬熙(イ・マニ)総会長をはじめ、新天地指導部を殺人罪などで告発した。

 ソウル市は、午後8時ごろ「李萬熙総会長と12支派支派長を殺人罪、傷害罪および感染病予防管理に関する法律違反の疑いでソウル中央地検に告発した」と明らかにした。

 ソウル市は「『新天地イエス教会』関連感染者の割合は全体感染者の半分を超えている」などと説明した。

 ソウル市は「このような状況で被告発人は自ら検診を受けて他の信徒も検診および疫学調査に協力し、新型肺炎の拡散を防止する義務がある」として「それでも被告発人が検診を拒否しており、信徒が新型肺炎伝播防止のために防疫当局に積極的に協力させる、いかなる措置も取らなかった」と告発の背景を明らかにした。

 朴元淳(パク・ウォンスン)市長は「検察は今回の事態の核心責任者である新天地指導部に対する迅速かつ厳正な捜査を通じて厳しい処罰が下されるように対応する必要がある」と話した。

 

◎宗派超えいのち訴えライフウォーク宗教者行進=京都

 宗派を超えた宗教者が自死・自殺問題や気候変動問題などを通じて、いのち、平和について訴える「京都いのちの日」の日の3月4日、「ライフウォーク~いのちを想おもう宗教者の行進~」が、京都市内で行われた。

 『京都いのちの日』宗教者プロジェクト実行委員会の主催で、今年が5回目。宗教・宗派を超えた宗教者が、それぞれの信仰に基づく服装(衣体や祭服)を着用し、メッセージを掲げながら、左京区の聖護院門跡から中京区のカトリック河原町教会まで約3キロの道のりを練り歩いた。

 代表の霍霍野廣由(つるの・こうゆう)氏(浄土真宗本願寺派覚圓寺副住職)は「3月は自殺対策強化月間で、これまで自殺・自死の問題に特化して『ライフウォーク』を行ってきた。宗教者の社会的活動は医療現場や平和運動など多様だが、分野や宗教・宗派は違っても『いのち』へのおもいは通底している。宗教者への期待がさらに高まる機会にしたい」と、日本共産党機関紙『しんぶん赤旗』に語った。(CJC)

 

《メディア展望》

 =カトリック新聞(3月8日)=https://www.cwjpn.com/cwjpn/
★10教区で公開ミサ中止=新型コロナウイルス感染防止対応
★四旬節は耳を傾ける時=教皇の一般謁見講話
★大分教区にセクハラ相談窓口=多言語対応で4月に開設
★ハンセン病家族訴訟 講演会=原告団長招き 体験聞く=大阪教会管区部落差別人権活動センターが主催
★ジャン・バニエ氏=生前の女性6人との関係明らかに=ラルシュ共同体創立者

  

 =KiriShin(3月1日・既報)=https://www.kirishin.com

  

 =クリスチャン新聞(3月1日)=https://クリスチャン新聞.com
★感染症対策専門家に聞く=新型コロナウイルスどうする?=礼拝とは何か原点に戻り 感染源にならない工夫を=困難の中でも主に聞く姿勢が重要
★「いじめ」ストップ!ピンク・シャツ・ミーティング=「みんなちがって、みんないい」=大阪クリスチャンセンターでピンクシャツデー
★オリベット組織有罪=詐欺・資金洗浄認める
★宣教団体代表が計画と抱負を語る=「若い人たちと関わるのが楽しみ」=オリンピック・パラリンピック宣教ナショナルキックオフ大会
★新天地教会=大邸の感染源か

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