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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1535信(2020.06.22)

  • 米南部バプ連、175年で初の黒人理事長誕生
  • メリアムウェブスター辞典が「人種差別」の語義変更へ
  • 人種差別抗議デモが米大統領選に影響必至、トランプ支持基盤に動揺も
  • トルコ・アルメニア教会総主教、「アヤソフィアを礼拝堂に」
  • ベネディクト16世がドイツへ、兄ゲオルグ神父見舞いに
  • メディア宣教のパイオニア、ダン・ウッディング氏死去
  • ≪メディア展望≫

 

◎米南部バプ連、175年で初の黒人理事長誕生
 【CJC】米プロテスタント最大教派『南部バプテスト連盟』(SBC)は6月16日、オンラインで開催した理事会で、現副理事長のローランド・スレイド氏(61)=メリディアン・バプテスト教会(カリフォルニア州)主任牧師=を全員一致で理事長に選出した。SBCは1845年、奴隷制度に関する意見の対立で分裂したバプテスト派教会により形成された歴史があり、そこで初のアフリカ系米国人(黒人)理事長選出となった。
 スレイド氏を推薦したジェアード・ウェルマン理事は、これまでのSBC内での働きを踏まえ、「この役目に最もふさわしい人物がアフリカ系米国人であるということは、『神の国』の表れとして民族的多様性を追求するSBCにとって、また神がわれわれに宣教するよう命じている人々に、励ましとなる」と語った。
 SBCは奴隷制度擁護の立場で誕生した歴史を持つが、1995年にはその歴史を正式に謝罪。教派内の非白人教会の割合は、1990年はわずか5%だったが、現在は20%近くにまで増加。ここ数年に新規開拓された教会も6割は非白人系で、2012年には初の黒人議長が誕生している。


◎メリアムウェブスター辞典が「人種差別」の語義変更へ
 【CJC】米国で人種差別が国民的議論を巻き起こす中、メリアムウェブスター辞典が、ユーザーからの指摘を受け、オンライン版辞典での「racism」の語義の変更を決めた。世界の人種差別に関する理解と今後の反人種差別運動に大きな影響を与える画期的な語義変更、と米誌『フォーブス』(日本語電子版)が6月16日報じている。
 同誌によると、メリアムウェブスター辞典は現在、「racism」を「人種上の偏見や差別」で、「人種が人間の特徴や能力を決定付ける第一の要素であり、人種間の違いにより特定の人種が生来の優越性を持つという考え」など、と定義している。
 現在の定義は問題の全体像をつかみきれておらず、人種差別の意味と、それが制度や組織の中でどう現れるかについての人々の理解を限定的なものとしてしまう恐れがある。racismとはただ人種を理由にある人物を嫌うことだ、という考えには、米国の建国以来続く暗い人種差別の歴史が反映されていない。
 人種差別的な考えや制度を撤廃するには、racismとは実際に何を意味するのかをよく考える必要がある。歴史や制度的抑圧を反映してracismの語義を改訂することは、変化を促すだろう。これは将来的に大きな影響を生む小さな第1歩となる、と同誌は指摘している。


◎人種差別抗議デモが米大統領選に影響必至、トランプ支持基盤に動揺も
 【CJC】全米に広がった人種差別抗議デモが、11月の大統領選に大きな影響を及ぼす可能性が出てきた。デモに伴う暴動鎮圧に軍動員も辞さない姿勢で「強さ」をアピールするドナルド・トランプ大統領に対して、政権の元高官や宗教界から批判が相次いだことから、与党共和党の一部にも動揺が見られる事態を、内外のメディアも注視している。日本の時事通信報道によって紹介する。
 「私の生涯において、ドナルド・トランプは国民を団結させようとせず、団結させるそぶりすら見せない初の大統領だ」と批判するジェームズ・マティス前国防長官。昨年末まで大統領首席補佐官を務めたジョン・ケリー氏は、トランプ氏が後任に「イエスマン」を任命すれば弾劾されることになると警告していたことを明らかにした。ブッシュ(子)共和党政権で国務長官を務めたコリン・パウエル元統合参謀本部議長は、大統領選で民主党のバイデン前副大統領を支持すると公言している。
 各種世論調査によると、共和党支持者からのトランプ氏支持率は依然、おおむね80%超の高水準。しかし大統領選と同時に行われる議会選を控えた与党議員には、大統領に公然と反旗を翻すまでには至らないものの、党内に支持表明をためらう動きも見える。
 トランプ氏は6月1日、ホワイトハウス前広場のデモ隊を強制排除した後、政権幹部らを引き連れて広場近くの教会を訪れ、聖書を手に記念撮影した。これには「宗教は政治の道具ではない」と宗教関係者からの批判が相次いだ。治安回復のアピールを狙ったパフォーマンスが、支持基盤であるキリスト教保守勢力の不興を買う可能性もある。
 抗議デモに対する高圧的姿勢に、黒人層は反発を一層強めている。米プロバスケットボール協会(NBA)の元人気選手で黒人のビル・ラッセル氏が、ツイッターで「トランプはデモ隊への銃撃を示唆し、写真撮影のため軍を動員させている」と非難した。民主党支持者が多い黒人層の投票率が上がれば、トランプ氏の苦戦は必至となろう。


◎トルコ・アルメニア教会総主教、「アヤソフィアを礼拝堂に」
 【CJC】イスタンブールの有名な『アヤソフィア』について、アルメニア教会のサハク・マシャルヤン総主教が、「1500年に及ぶ無数の修復、そしてファーティヒ・スルタン財団の尽力は、どれもを礼拝堂として保護するためのものだった。博物館にするためではない。興味津々の観光客が写真を撮るために走り回るのではなく、膝をついた信徒たちが敬意と畏敬の念をもって礼拝することこそが、礼拝堂の本質にかなうものだ」と語った。トルコ公共放送(TRT)が6月14日伝えた。
 「アヤソフィアは礼拝堂となるべきである。礼拝堂として十分な大きさがある。キリスト教徒の場所も割り当てられればよい。我々の円熟した宗教的平和を、世界が称えるとよい。アヤソフィアが時代と人類の平和のシンボルになるとよい。理想主義的すぎるだろうか。わたしたちは皆、同じ天空の屋根の下で礼拝をしているのではないか。信仰は違っても、同じ唯一の神を信じているのではないか。1000年に及ぶキリスト教徒の、500年に及ぶイスラム教信者の祈りをその壁に吸い込み、神秘の存在の中で織り合わせてきた礼拝堂が、異議を唱えるとは思えない」と同主教は述べた。
 さらに「アヤソフィアは『聖なる知恵』の礼拝堂であり、1500年の人類の歴史の中で平和より尊いものはなかったことを、教えてくれる。新たな十字軍や「新月の遠征」(ムスリムの遠征)の余地はない。世界の救済とは、十字架と新月の同盟である。このような平和を世界に贈るという名誉は、トルコ共和国にふさわしいものだ」と同主教は述べている。


◎ベネディクト16世がドイツへ、兄ゲオルグ神父見舞いに
 【CJC】名誉教皇ベネディクト16世(93=ヨゼフ・ラッツィンガー)は6月18日、入院中の兄ゲオルグ・ラッツィンガー神父(96)の病状悪化のため、バチカン内の住居「マーテル・エクレジエ修道院」を出発、ゲオルグ神父が入院するドイツ・バイエルン州レーゲンスブルクに向かった。
 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長によると、個人秘書のゲオルグ・ゲンスヴァイン大司教および、医師、看護師、身の回りの世話を務める在俗会員各1名と、バチカン警察副隊長からなる小さなグループと共に現地へ出発した。
 ドイツのカトリック司教協議会は、名誉教皇の同国訪問に、このような機会ではあるが、名誉教皇の「里帰り」をうれしく思うと、会長を通して声明を発表した。


◎メディア宣教のパイオニア、ダン・ウッディング氏死去
 【CJC】キリスト教プロテスタント中心の『ASSISTニュース・サービス』(ANS)の創設者で、キリスト教ジャーナリストのダン・ウッディング氏が5月18日、英国で死去した。79歳。息子2人がフェイスブックで友人たちに「父が穏やかに今朝、英国時間の午前9時に亡くなった」と投稿して明らかになった。
 ウッディング氏はここ数年、白血病の合併症による、体調不良に悩まされていた。
 英国のタブロイド紙で活躍した時代からメディア宣教に献身するまでの遍歴を綴った自叙伝「タブロイドから眞実へ」(シートロン・メディア・グループ、2004年)がある。


《メディア展望》
 =カトリック新聞(6月21日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇=感染者数の増加続く=ブラジルの大司教に電話
★東京教区・さいたま教区=教会活動再開へ=6月21日から段階的に
★ベトナム人技能実習生のため電話相談を開始=カトリック難民移住移動者委など=コロナ禍で困窮 司牧者が聞きつけ
★真の祈りは神との「格闘」=教皇の一般謁見講話
★祈り=信仰生活の"根"=真命山・諸宗教対話センター院長フランコ・ソットコルノラ神父に聞く

 
 =KiriShin(6月21日)=http://www.kirishin.com
★差別に抗う黒人神学の闘い=改めて今、ジェイムズ・コーンを読む意義=『誰にも言わないと言ったけれど』訳者 榎本 空さんインタビュー
★アフリカ系住民の殺害事件受け、キリスト者平和の会が抗議声明
★米最高裁=LGBT理由の解雇は違法=揺れる「性」と「宗教」の自由
★『ゲノムと聖書』著者=フランシス・コリンズ氏にテンプルトン賞
★信教の自由に関する年次報告書=「中国の宗教弾圧激化」を批判

 
 =クリスチャン新聞(6月21日)=http://クリスチャン新聞.com
★「インターネット等を通し『集まる』ことも幸い」=「集まる」方法でなく目的に焦点を=JEA神学委員会=新型コロナ禍の現状を神学的考察
★映像・音楽でキャンプ場支援=「プレイ・フォワード~明日へつなげる、祈りと支援」
★緊急事態宣言解除後の教会・首都圏=礼拝、教会の価値を再認識
★信仰良書のバトンリレー=古書で「思い」つなぐ=いのちのことば社オアシス古書部
★横田滋さん逝去=北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父


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