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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1536信(2020.06.29)

  • 「教会の彫像も見直す」とカンタベリー大主教
  • 名誉教皇ベネディクト16世、兄への見舞い終えバチカンに戻る
  • 米国長老教会、先住民出身の女性を共同議長に選出
  • 韓国の宣教団体が北朝鮮に大型風船で聖書送る
  • 韓国宣教団体が飛ばした"風船につけた聖書"が北朝鮮に到着
  • コインを口に入れた子どもの遺骨100体近くポーランドで発掘
  • アトランタで警官に射殺された黒人男性葬儀、キング牧師の娘も連帯表明
  • ≪メディア展望≫

 

◎「教会の彫像も見直す」とカンタベリー大主教

 【CJC】英国国教会(聖公会)の霊的最高指導者カンタベリー大主教のジャスティン・ウェルビー氏が6月26日、公営BBCラジオ4の番組「トゥデイ」に出演、主要教会などに置かれている彫像について「現状が適切であるか慎重に検討する必要がある」と語った。
 ウェルビー氏は、カンタベリー大聖堂とウエストミンスター教会も含むとしている。
「それらがすべてその場にいる必要があるかどうかについて、慎重に検討」しており、その中のいくつかは取り外し、また題名を変更することになる、という。
 アフリカ系アメリカ人ジョージ・フロイド氏が、警官に拘束され死亡したことを契機に「ブラック・ライブズ・マター」(黒人生存問題)運動が英国でも広がり、過去の帝国主義と奴隷貿易に関連した様々な記念物の撤去を求める声があがっている。
 欧米各国には、キリスト教会など古い施設に、帝国主義や奴隷貿易などを連想させる記念物が多数展示されている。最近、米国で新大陸の探検家であるクリストファー・コロンブス像がデモ隊によって毀損されるなど、関連記念物が攻撃を受けている。
 社会が赦しよりも悔い改めに重きを置いているのでは、との質問に、ウエルビー氏は、「悔い改めと正義は並行してなされなければならない」と答えた。「この数カ月、コヴィッド(新型コロナ)だけでなく黒人生存問題や経済不況といった危機にも直面している。こう言った大きな不義から私たちが逃れるには悔い改めが必要だが、同時に赦すことを学ぶ必要もある」と言う。


◎名誉教皇ベネディクト16世、兄への見舞い終えバチカンに戻る

 【CJC】名誉教皇ベネディクト16世は、96歳の兄ゲオルグ・ラッツィンガー神父への病気見舞いのためのドイツ訪問を終え、6月22日午後、バチカンに戻った。
公営バチカン・ニュースが報じた。
 ベネディクト16世は、重い病気のため療養中の兄ゲオルグ神父の病状悪化を受け、見舞いのため、18日朝、バチカンを出発、ドイツへ向かった。
 同日午前11時45分、ミュンヘンに到着した名誉教皇は、出迎えたレーゲンスブルク教区のルドルフ・フォーダーホルツァー司教に伴われ、ゲオルグ神父のもとを訪れた。
 レーゲンスブルク教区の発表によれば、ベネディクト16世は、非常に疲労してはいたものの喜びにあふれ、兄弟の出会いは感動に満ちたものだった。
 レーゲンスブルク滞在中、ベネディクト16世はゲオルグ神父を数回見舞うことができたという。
 また、名誉教皇は、レーゲンスブルク郊外ツィーゲツドルフの墓地に、両親と姉の墓を訪れた。ベネディクト16世が家族の墓を訪れたのは、2006年の同地訪問以来。名誉教皇は、墓前で祈りの時を持ち、最後に聖水で墓の祝別を行った。
 べネディクト16世は、レーゲンスブルク大学で教えていた頃、1970年から77年まで住んでいた、近郊ペントリングの自宅も訪れた。
 ベネディクト16世は、22日午前10時、宿泊先のレーゲンスブルク神学校を後に、ミュンヘンから空路ローマに向かい、同日午後、バチカンの住居『マーテル・エクレジエ修道院』に戻った。


◎米国長老教会、先住民出身の女性を共同議長に選出

 【CJC】米国最大の長老派教団『米国長老教会』(PCUSA)は6月27日、オンライン総会で、ネイティブアメリカン(先住民)の女性と黒人の男性牧師を共同議長に選出した。先住民出身者が共同議長に選ばれるのはこれが初めて。

 第224代共同議長に選ばれたのは、先住民出身のエロナ・ストリートスチュアート氏と、アフリカ系アメリカ人でアラバマ州フェローシップ長老教会牧師のグレゴリー・ベントレー氏。ストリートスチュアート氏は、米東部デラウェア州を中心に住む先住民ナンティコーク族の子孫で、PCUSAでは信徒が就く治会長老の立場にあり、レイクス・プレイリーズ大会(ミネソタ州)の大会議長を務めている。
 投票は、共同議長候補の2人1組に対して行われ、ストリートスチュアートとベントレー両氏は、最初の投票で圧倒的多数の304票を獲得。マリー・マイナード・オコンネル牧師とアーサー・フラートン牧師の90票、サンドラ・ヘドリック牧師とムーン・リー牧師の65票を大幅に上回った。


◎韓国の宣教団体が北朝鮮に大型風船で聖書送る

 【CJC】韓国の宣教団体『殉教者の声』は6月26日、西部の仁川・江華島から北朝鮮側に向けて25日夜に四つの大型風船を飛ばして聖書を送ったことを明らかにした。
 ソウル発共同通信の報道によると、『殉教者の声』は、衛星利用測位システム(GPS)で確認した結果、北朝鮮側に到達したとしている。北朝鮮が挑発行為とみた場合、反発する可能性がある。
 『殉教者の声』は、キリスト教徒への弾圧が行われている地域を中心に宣教活動を続けている。風船に北朝鮮の体制を批判するビラは入れていない、という。 韓国軍の監視装置などで事実関係を確認している。

◎韓国宣教団体が飛ばした"風船につけた聖書"が北朝鮮に到着

 【CJC】韓国の宣教団体『殉教者の声』のフォーリー・ヒョンスク牧師は6月26日、情報メディア『ニュース1』とのインタビューで「聖書をつけた風船四つが北朝鮮のチョロン(鐵原)郡を通過し、安全に到着した」とし「正確な場所と冊数は保安の関係で明かすことはできない」と語った。
 夫のエリック・フォーリー牧師は「韓国の『殉教者の声』は、成功裏に風船を送ることのできる天気の時ごとに、風船を利用して聖書を送ってきた」とし、「次にまた風船を送れる天気になれば、18年前に北朝鮮の地下教徒たちと交わした約束どおり、聖書を風船につけて北朝鮮に送る」として「これが犯罪ならば、我々は喜んで犯罪者扱いを受け、当局の処罰を受け入れる」と語った。
 エリック牧師また「我々が風船を飛ばす最も根本的な理由は、北朝鮮に聖書を送るためだ」とし「対北ビラ散布とは完全に違うということを、韓国民たちがわかってくれたらと思う」と語った。
 韓国の『殉教者の声』は、世界15カ国にある宣教団体の一つで、毎年北朝鮮に4万冊ほどの聖書と平均500キログラムの米を送っているという。


◎コインを口に入れた子どもの遺骨100体近くポーランドで発掘

 【CJC】ポーランド南東部のポトカルパチェ県で、子どもと思われるものを含む合計115体の遺骨が発見された。株式会社OSA運営のニュースサイトGIGAZINEが報じている。
 埋葬跡地の年代は17世紀ごろと、考えられているが、遺骨の一部が口に硬貨をくわえていたことから、専門家は「この地域がキリスト教化される前の風習の名残が見られる」と指摘する。
 ポーランドを縦断してバルト3国とギリシャを接続する高速道路網建設プロジェクトを所管するポーランドの国道・高速道路総局(GDDKiA)は6月24日、「プロジェクトの一環であるポトカルパチェ県の道路工事中に、115体分の人骨が発見された」と発表した。
 遺骨の口に入れられていた硬貨の一部は、1587年から1632年までポーランドを治めていたジグムント3世の時代に鋳造されたもの。また1659年から88年にかけてポーランド・リトアニア共和国で使用されていた「ボラティンカ」と呼ばれる硬貨も見つかっている。
 考古学者のカタジェーナ・オレセック氏は「この硬貨は『死者のオボロス貨』もしくは『カロンのオボロス貨』と呼ばれている。この風習は、この地域にキリスト教が伝えられる以前から続く古い信仰に関連しているが、キリスト教化後も長きにわたり保存されてきたもので、19世紀末にもローマ教皇ピウス9世が実践したといわれている」と語った。
 オレセック氏が言及したカロンとは、ギリシア神話に登場する冥界の河の渡し守。渡し賃は1オボロスで、これを支払えない死者は渡河が後回しにされ、200年間ほどあたりをさまよわなければならないと伝えられていたことから、古代ギリシアでは死者の口の中に1オボロス貨を含ませて弔う習わしがあった。
 115体の遺骨は今後、考古学的な調査を行ってから地元の教区教会に引き渡され、そこで改めて埋葬される予定。


◎アトランタで警官に射殺された黒人男性葬儀、キング牧師の娘も連帯表明

 【CJC】米南部ジョージア州アトランタで白人警官に射殺された黒人男性レイシャード・ブルックスさん(27)の葬儀が6月23日、市内のイベネザー・バプテスト教会で営まれた。
 葬儀には親族のほか、友人やケイシャ・ランス・ボトムズ市長らも参列した。同教会は公民権運動を率いた故マーチン・ルーサー・キング牧師が拠点にしていたことでも知られ、参列したキング牧師の娘バーニス・キングさんは「ブルックスさんの死を無駄にはしない」と述べ、連帯を表明した。


《メディア展望》
 
 =カトリック新聞(6月28日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★司教団=戦後75年 平和メッセージ=沖縄慰霊の日に連帯し発表
★信者はとりなしの祈りを=教皇の一般謁見講話
★バチカン高官=ロマ共同体を訪問=ボランティアに支援物資届ける
★司祭による性虐待=被害者の会 設立=長崎で集会 約40人が参加
★人間の大地で、今=いのちを守る「難民認定」と「在留特別許可」=外国人の長期収容・送還問題を考える=「隣人愛」を実践すれば 逮捕され得る法案
 
 =KiriShin(6月21日・既報)=http://www.kirishin.com
  
 =クリスチャン新聞(6月28日)=http://クリスチャン新聞.com
★「神のみ」を貫く確信と葛藤=書籍『知られなかった信仰者たち』に見る「森派」の信仰
★愛隣チャペルキリスト教会がオンラインセミナー 「今がチャンス! MEBIGしよう」「コロナでどうする? お友だち伝道」内越氏講演
★アジアンアクセスジャパンがZoomウェビナー=教会の働きを「旅」のイメージで=第2回新型コロナウイルス対策セミナー
★ローザンヌ、平和の会=米国黒人暴行死事件に対し抗議声明
★ブラジル感染者急増=死者46,000人超=オンライン充実の日系人教会

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