世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1547信(2020.09.14)

  • 新型コロナは同性婚への「神罰」発言の聖職者が陽性=ウクライナ
  • サラン第一教会のチョン牧師、釈放から140日ぶりに再収監
  • 聖書全巻翻訳が700番目の言語にまで到達
  • 中国がキリスト教の情報規制をさらに厳格化
  • イスラエルとバーレーン「完全な国交正常化」で合意とトランプ氏
  • インドネシア有力紙コンパス創業者ヤコブ・ウタマ氏死去
  • ≪メディア展望≫

 

◎新型コロナは同性婚への「神罰」発言の聖職者が陽性=ウクライナ
 【CJC】米ニュースサイト「CNN」によると、新型コロナウイルスは同性婚に対する「神の罰」と形容していたウクライナ正教会キエフ聖庁のフィラレート総主教(91)が、新型コロナウイルス検査で陽性と判定された。9月4日に同教会がフェイスブックの投稿で発表した。
 同教会の8日投稿では、「フィラレート総主教の健康状態は安定しており、治療が続いている」と伝えた。
 フィラレート総主教は今年3月、ウクライナのテレビ局の取材に対し、新型コロナウイルス禍について「人の罪、人類の罪深さに対する神の罰」と形容し、「まず何よりも、同性婚という意味だ」と言い添えた。
 これに対してウクライナのLGBTQ+団体が、総主教の言葉は憎しみや差別をかき立てる可能性があるとして訴訟を起こし、謝罪や発言の撤回を求めていた。
 教会側は、「教会の指導者として、人として、総主教には道徳に基づく自らの見解を表明する自由がある」と反論している。


◎サラン第一教会のチョン牧師、釈放から140日ぶりに再収監
 【CJC】公職選挙法違反で拘束され裁判を受けたが保釈されていた「サラン第一教会」のチョン・グァンフン牧師が9月7日、釈放から140日ぶりに再収監された。
 ニュースサイト「WoW!コリア」によると、チョン牧師を乗せた護送車は午後4時30分ごろ、キョンギド(京畿道)のソウル拘置所に到着した。
 同日午前、ソウル中央地裁は保釈条件違反を理由に、チョン牧師に対する検察の保釈取り消し請求を却下した。
 チョン牧師は、ソウルのクァンファムン(光化門)集会で特定政党への支持を訴えた疑いで拘束され、拘束から56日後の4月20日に釈放された。以後、韓国の独立記念日である8月15日には再び「反文デモ」を主導していた。その後、新型コロナを再拡散させたとして非難を受けている。


◎聖書全巻翻訳が700番目の言語にまで到達
 【CJC】ウィクリフ聖書翻訳者協会(英、ハイウイカム)によると、聖書全巻が700番目の言語に翻訳され、新たな目標が達成された。
 同協会のジェームズ・プール常務理事は8月28日、「700番目の言語への聖書翻訳達成は、とても素敵なニュースであり、聖書翻訳者が世界中で行っている素晴らしい業の象徴だ。聖書が新しい言語に翻訳されたという話を聞くたびに、その言語グループの人々が初めて神の物語の全体像にアクセスできるようになったことを思う」と語った。
 ただ同氏は「まだ世界の約15億人、つまり約5人に1人は、自分たちの言語の聖書を持っていない。これは不公平だとして、聖書翻訳チームはその是正に向けて努力を続けている」と付け加えた。
 実際にどれが700番目に翻訳された言語だったかは定かではない。700番目の言語翻訳と思われる聖書献呈が最近でも何例か行われている。
 メキシコでは、ウィチョール語聖書が2020年7月10日に発売された。記念イベントの参加者の1人は、「これで旧約聖書と新約聖書の完全版を手に入れることができて、とても嬉しい」と語った。すでに新約聖書は1968年に完成していたが、聖書翻訳チームの忠実な奉仕により、さらに52年の歳月をかけて今回完成した。
 マラウイでは、エロムウェ語新約聖書が出版されてからわずか5年後にエロムウェ語聖書が発売された。何百人もの人々が踊り、歌いながら聖書の発売を祝った。
 同じ頃、ナイジェリアでは2言語がオンライン・モバイル聖書アプリ「ユーバージョン」に新たに追加されている。
 プール氏は、「700冊目に訳出された言語を特定できないほど多くの聖書が翻訳されているのは驚くべきこと。すべての人々が自分の言語で神の言葉を読み、聞くことができるようになるという願いが現実のものとなりつつある時代に私たちは生きている」と語った。


◎中国がキリスト教の情報規制をさらに厳格化
 【CJC】香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト報道としてロシアのスプートニク通信が伝えるところでは、中国政府はキリスト教についての情報流布の規制をさらに厳格化していく構えだという。
 中国では近いうちにも外国人教師に対し、許可なく自身の信仰のプロパガンダを禁止する新たな規則が発効するなど、外国人教師によって流布される情報への規制が厳しくなると見られる。
 中国政府は、活動禁止リストに掲載された新興宗教の「悪質なカルト的実践」の回避を要請していく構え。専門家は、中国政府がこうした方法で聖書やキリスト教の信仰を自由に討議する最後の可能性を断とうとしていると指摘する。
 サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、中国では現在、キリスト教は国家から圧力を受けている、として中国社会では外国人は歴史的にキリスト教の主な宣教者となっているという。


◎イスラエルとバーレーン「完全な国交正常化」で合意とトランプ氏
 【CJC】米ニュースサイト「CNN」によると、トランプ米大統領は9月11日、イスラエルとバーレーンが「完全な国交正常化」で合意した、と明らかにした。
 トランプ氏はホワイトハウス執務室で今回の合意を発表し、中東和平への一歩と位置付けた。ツイッターでは「今日またしても歴史的な快挙を成し遂げた!」としている。
 今回の合意は米大統領選を2カ月後に控える中で発表された。トランプ氏は諸外国間の合意をまとめる自身の取り組みを有権者へのアピール材料としたい考えで、特にキリスト教福音主義者に対してイスラエル支持の姿勢を強調してきた。


◎インドネシア有力紙コンパス創業者ヤコブ・ウタマ氏死去
 【CJC】インドネシア有力紙コンパスの創業者ヤコブ・ウタマ氏が9月9日、北ジャカルタのミトラ・クルアルガ・クラパガディン病院で多臓器不全のため死去した。88歳。中部ジャワ州マゲラン県出身。現地邦字紙「じゃかるた新聞」が報じた。
 同氏はカトリック系の雑誌や月刊誌の編集者を務めた後、1965年にコンパス紙を創刊。2000年まで編集主幹を務め、その後コンパス・メディアグループの会長に就任した。


《メディア展望》
 =カトリック新聞(9月13日)=https://www.cwjpn.com/cwjpn/
★教皇フランシスコ=「地球のための聖年」に神と被造物との絆を取り戻す
★教皇の一般謁見講話=連帯で危機から抜け出す
★香港のトン枢機卿=説教での「意見」は控えて=「国家安全維持法」背景に
★教区と修道会を設立母体にサービス付き高齢者住宅=兵庫・尼崎=ドムスガラシア開所
★米国出身メアリー・ポピオさん(広島・三篠教会)=広島平和公園の"体験"アプリを開発!

 
 =KiriShin(9月11日)=https://www.kirishin.com
★北海道・札幌豊平教会の手作り弁当=コロナ禍でできることとは?=困窮する人々に寄り添う
★「コロナ禍の8.15」動画で配信=武力によらない平和の再構築を
★日本福音キリスト教会連合南関東地区平和祈祷会=オンラインで森島豊氏が講演
★バチカンとWCCが共同声明="傷ついた世界への奉仕"
★仏紙のムハンマド風刺画再掲載=パキスタンなど非難

 
 =クリスチャン新聞(9月13日)=https://クリスチャン新聞.com
★複合災害下で「新しい宣教協力」=日本ローザンヌ「ビジョンフロンティア」開催
★関東大震災朝鮮人大虐殺から97年=9月1日=追悼合同早天礼拝で金柄■(稿のカネ偏)氏=「人の痛みに共感持ち祈る」
★聖書、信仰書をみんなで一緒に=「PRSバイブルクラブ」「JSUブッククラブ」スタート
★「赦し」と「希望」=全米最大ヒットCCMの誕生秘話=映画「アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌」11月13日公開
★58年間タイで宣教=森本憲夫氏逝去

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