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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1545信(2020.08.31)

  • バチカンとWCCが共同声明"宗教間連帯における傷ついた世界への奉仕"発表
  • 韓国は新型コロナウイルス「全国的流行の一歩手前」と当局警告
  • 韓国、新型コロナウイルスの新規感染400人台載せ
  • 韓国、新型コロナウイルスの1日当たり感染者168人、18日間連続3桁
  • チョン・グァンフン牧師の「異端規定」急ぐ韓国プロテスタント教会
  • 韓国基督教長老会、チョン・グァンフン牧師の教界追放を促す
  • 文大統領、カトリック指導者と懇談会
  • 文大統領、プロテスタント教会指導者とも懇談
  • 米ウィスコンシン州で黒人男性に警官発砲、抗議デモ受け州兵動員
  • ≪メディア展望≫

 

◎バチカンとWCCが共同声明"宗教間連帯における傷ついた世界への奉仕"発表

 【CJC】バチカン諸宗教対話評議会は世界教会協議会(WCC)と共同で、"宗教間連帯における傷ついた世界への奉仕"と題した新型コロナウイルス(COVID19)への対応に関する声明を8月27日発表した。公設バチカン・ニュースによると、20ページに及ぶ声明は、新型コロナウイルスによる犠牲者と「外出禁止を強要された」犠牲者と、"宗教的不寛容、差別、人種差別、経済的・生態学的不正、その他多くの罪の惨劇"に、友愛の精神で対応するようキリスト教徒に求めている。
 声明は、新型コロナウイルスだけでなく、さらに他の多くの傷を負った世界に奉仕しようとする衝動を鼓舞し、確認できる、宗教間の連帯のためのキリスト教的な基礎を提供するもの。
 5部で構成された声明は、希望に支えられた連帯の本質を考察し、宗教間の連帯のためのキリスト教的基礎、いくつかの重要な原則、そして連帯の考察がどのようにして具体的で信頼できる行動に変換されるか、についての提言を提供する。
 対話評議会会長のミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿は、傷ついた世界におけるキリスト教の奉仕と連帯が昨年からWCCとの協力課題の一部になっている、と述べました。WCCのイオアン・ソーカ総幹事代行は、宗教間の対話は世界レベルでの癒しとお互いを思いやるために不可欠、と述べている。
 
◎韓国は新型コロナウイルス「全国的流行の一歩手前」と当局警告

 【CJC】英公営BBCニュースのローラ・ビッカー特派員が、新型コロナウイルス対策で称賛されてきた韓国が、全国規模のアウトブレイクの一歩手前まで来ていると、同国当局が警告した、と8月25日報じている。。
 新たなアウトブレイクは、「サラン第一教会」を中心に発生。その後、韓国全土へと広がった。毎日数百人の新規感染者が報告されている、という。
 韓国の感染症専門家は、政府に「病床が急速に埋まっており、医療システムの限界が近づいている」と警告し、ソーシャル・ディスタンシングをさらに強化するよう求めている。
 ソウル国立医療センターのチョ・ヨンス医師はBBCの取材に対し、致死率をできるだけ抑えることが目標だと語った。

 
◎韓国、新型コロナウイルスの新規感染400人台載せ

 【CJC】韓国紙ハンギョレによると、同国の中央防疫対策本部は8月27日0時現在、新型コロナウイルスの新規感染者は441人と発表した。これは新天地イエス教会関連の集団感染が続いた3月7日の483人以来最も多い。このうち首都圏は約70%の313人だが、同一地域で1日の感染者が300人を超えたのは、国内での新型コロナウイルス発生以来初めて。
 中央災害安全対策本部がこの日公開した資料によると、サラン第一教会の信者・訪問者5912人のうち、検査を受けた人は32%ほどで、光化門集会の参加者と近隣訪問者5万1242人のうち検査を終えたのは16%程度にすぎない。サラン第一教会の信者・訪問者のうち光化門集会への参加者は639人だが、この中でも検査を受けたのは241人だけだ。感染者は79人で、陽性率は32%に達している。

 
◎韓国、新型コロナウイルスの1日当たり感染者168人、18日間連続3桁

 【CJC】韓国疾病管理本部と各自治体によると、新型コロナウイルスの1日当たり感染者が、8月30日午後6時時点で、少なくとも168人発生した。深夜までは、引き続き追加感染者が発生しているだけに、200人は超えるものと思われる。ニュースサイト『WoWコリア』が報じた。
 14日に100人を超えてから、18日間連続で3桁の感染者が発生している。サラン第一教会と光復節のソウル都心集会の影響で、教会を中心に全国的な感染拡大が続いているため。
 
◎チョン・グァンフン牧師の「異端規定」急ぐ韓国プロテスタント教会

 【CJC】韓国プロテスタント主要教団は9月に開かれる総会を控え、サラン第一教会のチョン・グァンフン牧師を「異端」に規定する作業を進めている。新聞ハンギョレが8月25日報じた。
 主要教団の一つ大韓イエス教長老会・高神の異端対策委員会(異対委)は最近、チョン・グァンフン牧師を異端性のある異端擁護者と結論付けた。今回の決定は、大韓イエス教長老会が昨年の総会で、チョン牧師に対する異端論議の有無を1年間研究して、次期総会に報告するように決定したことによるもの。
 これにより、チョン牧師の異端性を調査してきた高神異対委は「韓国基督教総連合会(韓基総)およびチョン・グァンフン代表会長の異端擁護に関する研究報告書」で、「チョン牧師個人の神学的見解と思想は明らかに正統キリスト教から逸脱している。彼が韓基総会長として決定したことと異端性のある発言・行動は確かに指弾されて当然の部分があり、チョン牧師は異端性のある異端擁護者と規定できると考える」と明らかにした。
 主要教団がチョン牧師を「異端」と規定したことに対して、保守的な牧師や長老の反発が少なくないという。高神教団事務総長のイ・ヨンハン牧師は「教団で公的に異端とされれば、信者がチョン牧師主導の集会に公的に参加しないことになるので、保守的な団体などから(反発の)電話がきている」と伝えた。信仰的に異端性が認められるにもかかわらず、極右派のチョン牧師を庇護し続けている。
 このため、保守側の反発を意識した教団が、9月の総会でチョン牧師に対する異端論議を保留する動きも現れている。イエス教長老会統合異端対策委員長のイ・スブ牧師は「政治と教理神学は別もので、神学的に教理的に問題があるのかさらなる議論が必要なため、9月の総会ではいったん決議を留保する」とし、「留保するからといって全牧師の発言に同意するという意味ではない」と曖昧な態度を取った。

 
◎韓国基督教長老会、チョン・グァンフン牧師の教界追放を促す

 【CJC】韓国基督教長老会総会は、8月24日発表した声明「新型コロナウイルス感染症再拡散に際して」で、「韓国教会は直ちにサラン第一教会のチョン・グァンフン牧師との関係断絶を宣言し、彼を教界から追放すべきだ」と促した。電子メディア『WoW!コリア』が報じた。
 総会は「チョン・グァンフン現象」を「極右的な政治理念と根本主義的信仰が結合したもの」と批判した。また「この厳重な時期に国家的防疫体系を根本的に揺るがした」とし、「サラン第一教会から出た感染者だけで800人を超えたにもかかわらず、『感染者捏造だ』などの嘘のニュースを流し、病院を脱出するなどの一般的常識と規範さえも壊した」と問題を提起した。
 総会は、さらに「チョン・グァンフン現象を胚胎し庇護したり傍観してきたこれまでの韓国教会の間違いを痛烈に懺悔すべきだ」と強調した。

 
◎文大統領、カトリック指導者と懇談会

 【CJC】韓国の聯合ニュースが報じるところでは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は8月20日、ヨム・スジョン(廉洙政)枢機卿をはじめとするカトリック教会の指導者を青瓦台(大統領府)に招いて懇談会を開いた。
 文大統領は新型コロナウイルスの感染拡大に関し、「防疫の責任者として非常に厳しく受け止めている」と述べ、感染拡大を抑えるため模範になってほしいとカトリック教会側に求めた。

 
◎文大統領、プロテスタント教会指導者とも懇談

 【CJC】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は8月27日、ソウルの青瓦台(韓国大統領府)でプロテスタント教会指導者と懇談した。
 韓国の聯合通信は、大統領が「国全体が大きな困難を受けている」、「国民の生活が崩れている」、「(国民に迷惑をかけたことに対して)謝りもせず、政府の防疫措置への協力を拒否し、まだもって大きなことを言っている」と批判したと報じた。
 文大統領はつづけて「8月から始まったコロナの再拡散の半数は、教会から起こったもの」と指摘した。大統領は、「特定教会」との表現で、彼らの行動が国家と国民、キリスト教界に被害を及ぼしていると非難した。
 大統領は「ウイルスの感染拡大という特殊な状況で、信仰生活も安全にしなければならない」として、対面礼拝を自粛するよう訴えた。
 また大統領は医療陣たちによる集団行動(ストライキ)について、新型コロナ防疫を脅かす行動だと規定し、「戦争から軍人が離脱すること」、「消防士が火災の前でストを行なうこと」と比喩し、最高レベルの警告メッセージを伝えた。
 
◎米ウィスコンシン州で黒人男性に警官発砲、抗議デモ受け州兵動員

 【CJC】米ウィスコンシン州ケノーシャで8月23日夕、警官が黒人男性に発砲した。現場には多くの人が集まり、警察にレンガや火炎瓶を投げつけた。こうした事態を受け、24日早朝までの外出禁止令が発令された。ケノーシャはシカゴの北方約100キロにある人口10万人の都市。
 警察によると、発砲事件が起きたのは現地時間の午後5時頃。警官は「家庭内の問題」に対応していたという。発砲後、警察は男性をすぐに病院に搬送したが、なぜ発砲したかについては明らかにしていない。
 同州のトニー・エバーズ知事(民主党)は当地に州兵動員したほか、今回の問題に対処する法案を討議する議会の臨時会を招集した。
 ソーシャルメディアに投稿された動画には、ブレークさんがグレーのSUV(多目的スポーツ車)の運転席側に向かって歩いており、その後から警官2人がブレークさんの背中に銃を向けて歩いていく様子が映っている。その後、ブレークさんが車のドアを開けると同時に7発の発砲音が聞こえた。
 エバーズ知事は声明で、ブレークさんは「白日の下」背後から撃たれたとし、「過度の武力行使と州内のアフリカ系住民を巡る緊張激化」に対し立ち上がるよう呼び掛けた。
 ケノーシャでは2日目となった24日夜も、警官による黒人男性の銃撃を受けた抗議活動が続いている。略奪や放火が発生するなど、デモが暴徒化しているほか、米国の他の都市に拡大する様相をみせている。
 
《メディア展望》

 =カトリック新聞(8月30日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
★貧しい人の優先は政治的でなく福音的=教皇の一般謁見講話
★ナイジェリアのテロ=教皇庁大使も批判
★「核なき世界」目指し=第6回=韓日脱核巡礼と懇談会=日本側がオンラインで実施
★イタリア内務省=ミサの規制を一部緩和
★資料・書籍でたどる=大宇宙展~星と人の歴史~
 
 =KiriShin(8月21日・休刊)=http://www.kirishin.com
 
 =クリスチャン新聞(8月30日)=http://クリスチャン新聞.com
★8・15東京集会=コロナ禍「不要不急の外出自粛」が「錦の御旗」のよう=「自主」規制のうまみ権力は忘れない=Youtubeで基調講演、リレートーク、集会宣言
★戦後75年=千鳥ヶ淵8・15集会で比企敦子氏=粘り強く継続を
★日韓和解と平和プラットフォーム「光復/敗戦75周年共同声明」=歴史の清算と東アジアの平和希求
★感染者10万人 一気に拡大=ハンガーゼロボリビア駐在スタッフ・小西小百合
★サマリタンズ・パース=ベイルートに援助物資を緊急空輸

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