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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1593信(2021.08.02)

  • バチカンの前代未聞の財政詐欺、枢機卿らに対する公判が開始
  • バチかンが「第10回世界家庭大会」のシンボル画発表
  • 米ワクチン接種で最も抵抗強い白人福音派
  • ロンドンで風刺画描かれたTシャツ着用の女性襲撃される
  • 「アヤソフィア」のモスク化をユネスコ非難、トルコが反論
  • 台湾=立法院、ウイグル族応援の公聴会初開催
  • アルベール・ヴァンホーヴェ枢機卿逝去
  • 《メディア展望》

 

◎バチカンの前代未聞の財政詐欺、枢機卿らに対する公判が開始

 【CJC】バチカンの高位聖職者たちが公金を海外の高級不動産の購入に不正に流用した嫌疑で起訴される、公判が7月27日開始された。ロシアのスプートニク通信が報じた。
 バチカン内部では国外投資の資金の不正使用がこれだけ大規模に捜査されたことはなく、ましてその詳細が公表されたことなどかつてなかったため、この裁判は多くの点で前代未聞とされている。
 カトリック教会の枢機卿がバチカンの国立裁判所に起訴されたのはバチカンの近代史上初めて。被告席に立つのは、ローマ教皇庁の中では最高の権力を持つ幹部であり、長い間、教皇フランシスコが最も信頼を置く同僚に数えられていたジョバンニ・アンジェロ・ベッチウ枢機卿(73)。
 ベッチウ枢機卿の他に被告人席には9人が立つ。そのうちレネ・ブリュルハルト被告とトマーゾ・ディ・ルッツァ被告は、金融情報局(AIF)のかつてのトップだった。


◎バチかンが「第10回世界家庭大会」のシンボル画発表

 【CJC】バチかン・ニュースが、来年6月に開催されるカトリック教会の「第10回世界家庭大会」のシンボル画を発表した。
 同大会は、2021年6月開催の予定だったが、パンデミックの影響で1年延期された。ローマをメイン会場に、同時に行われる各教区の催しを通して記念される。
 大会ロゴに続いて、このたび発表されたシンボル画は、大会の公式イメージとして使用されるもので、神学者、イコン画家であるマルコ・イヴァン・ルプニック神父(イエズス会)の作品。タイトルは、「この神秘は偉大」。表現するテーマのベースには、福音書の「カナの婚礼」のエピソードがある。
 ルプニック神父は、この画は、キリストと教会との分かち難い愛と一致の反映としての、男女間の愛の秘跡の神秘を啓示するもの、と説明。
 また、「イエスはご自身の御血を教会のために注いでおられる」と指摘しつつ、「カナの婚礼は、水をぶどう酒に変えることにおいて、秘跡、すなわちぶどう酒からキリストの御血への変化を予示しました」、「パウロが注いでいるのは、キリストの花嫁(教会)が盃に集めている、まさに同じ血です」とも話した。

※画像参考=https://www.vaticannews.va/content/dam/vaticannews/multimedia/2021/07/28/1627473994371-WMOF2022_ImmagineUfficiale---CopiaAEM.jpg/_jcr_content/renditions/cq5dam.thumbnail.cropped.1500.844.jpeg


◎米ワクチン接種で最も抵抗強い白人福音派

 【CJC】米国で新型コロナウイルスのワクチン接種運動が始まって半年以上が経過したが、福音派のキリスト教徒は他の主要宗教グループよりもワクチン接種に抵抗を示している。経済専門メディア「ウォールストリート・ジャーナル」が7月29日報じた。
 「宗教と国民生活との接点」を研究する超党派団体「公共宗教研究所」(PRRI)と、宗教間の協力を目的とした非営利団体「インターフェイス・ユース・コア」が行った調査によると、6月の調査では白人福音派の約24%がワクチンを接種するつもりはないと答えた。3月は26%だった。
 さまざまな人種の福音主義者は米国人口の約4分の1を占めている。保健当局者は、彼らにワクチン接種を受けるよう説得することが、最近のコロナ感染者増の原因となっている変異ウイルス「デルタ株」の拡散を遅らせるために重要、と述べている。


◎ロンドンで風刺画描かれたTシャツ着用の女性襲撃される

 【CJC】ロンドン発AFP=時事通信によると、英警察は7月26日、ロンドン市内の公園で、仏風刺紙『シャルリエブド』による風刺画が描かれたTシャツを着た女性(39)が男に刺されたと発表した。事件があったのは25日で、女性は軽傷という。
 動画サイトに投稿された映像では、フードをかぶった男が女性を繰り返し刺す様子が映っていた。凶器は現場で発見された。警察は女性の身元を公表していないが、イスラム教徒に歌を通じて伝道するキリスト教集団の一員という情報がある。


◎「アヤソフィア」のモスク化をユネスコ非難、トルコが反論

 【CJC】AFP=時事通信が報じたところでは、トルコは7月24日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)がイスタンブールにある歴史的建造物「アヤソフィア」のモスク(イスラム礼拝所)化を非難したことに、「偏見があり政治的」だと反論した。
 「アヤソフィア」はキリスト教国家のビザンツ帝国時代に大聖堂として建造されたが、その後モスクに改造され、1935年からは博物館として公開されていた。トルコが昨2020年、「アヤソフィア」を再びモスクにすると、国際的な反発を招いた。
 一方、トルコ外務省は「イスタンブールの歴史的建造物に関する世界遺産委員会の決定は偏見と政治的動機によるものと理解される。決定の関連事項を拒否する」と反論した。
 また「アヤソフィア」は国有財産で「非常に注意深く」保護されていると述べ、ユネスコはトルコの内政に干渉していると非難した。


◎台湾=立法院、ウイグル族応援の公聴会初開催

 【CJC】台北発中央社が報じるところでは、中国政府から弾圧を受けているウイグル族を支援するためのオンライン公聴会が7月30日、立法院(国会に相当)人権促進会によって開かれた。游錫■(ゆう・しゃくこん=■は方2字を並べた下に土)立法院長は、米公民権運動指導者、マーチン・ルーサー・キング牧師の「いかなる場所の不正も、あらゆる場所の公正への脅威となる」を引用し、世界の民主主義国家がウイグル族を支持するよう呼び掛けた。
 公聴会には台湾や米国、英国、カナダなどの国会議員らのほか、実際に迫害を受けたウイグル人の男女も各1人出席し、自身の迫害体験について語った。游院長は、自由・民主主義陣営の国々がウイグル族の人権問題に関心を寄せたことに対し、大きな励みになったとするとともに、「人権は重要視されてこそ、存在するものだ」と強調した。
 立法院がウイグル族を応援するための公聴会開催や、迫害を受けたウイグル人が立法院の公聴会で証言することのいずれも初めてという。


◎アルベール・ヴァンホーヴェ枢機卿逝去

 【CJC】フランス出身の聖書学者、教皇庁立聖書研究所元所長のアルベール・ヴァンホーヴェ枢機卿が7月29日、ローマで亡くなった。98歳だった。バチかン・ニュースが報じた。
 同枢機卿は、枢機卿会の中で最高齢だった。修道会イエズス会会員。
 教皇フランシスコは、イエズス会関係者に宛てた弔電で、神と教会のために大きな献身をもって奉仕したヴァンホーヴェ枢機卿を、親愛と賞賛のうちに思い起こされた。
 また、教皇は、同枢機卿の「聖イグナチオの熱心な霊的息子、熟練した教師、権威ある聖書学者、教皇庁立聖書研究所の優れた所長、教皇庁機関の賢明な協力者」としての姿、説教への愛、福音を告げることへの情熱を心に留められた。


《メディア展望》
 
 =カトリック新聞(8月1日・休刊)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
 
 =KiriShin(8月1日)=http://www.kirishin.com
首都圏宣教セミナー=教会マネジメント再考=〝福音の本質〟問う覚悟=オンラインで山崎龍一氏
「いのちを守り、平和をつくる」=カトリック司教協議会会長が談話
大石又七氏の死を受け教皇が哀悼の意を表明
アヤソフィアのモスク化=ユネスコの非難にトルコが反論
濱口竜介監督新作にエキュメニカル審査員賞
 
 =クリスチャン新聞(8月1日・休刊)=http://クリスチャン新聞.com

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