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世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1660信(2022.11.14)

  • 教皇、ウクライナのシェウチュク首座大司教とバチカンで会談
  • 「貧しい人のための祈願日」、教皇「闇に希望の光を灯し、福音の証しを」
  • 仏カトリック教会、司教の性加害疑惑を公表=うち1人は現枢機卿
  • 世界ルーテル連盟(LWF)第13回総会、来年9月にポーランドで
  • 世界教会協議会(WCC)、信仰職制委ディレクターにジェフティク氏
  • 尹大統領 雑踏事故受け宗教界の長老と相次ぎ面会
  • 《メディア展望》

 

◎教皇、ウクライナのシェウチュク首座大司教とバチカンで会談

 【CJC】教皇フランシスコは11月7日、ウクライナ戦争勃発以来、初めてバチカンを訪れたギリシャ典礼カトリック教会のヴィアトスラヴ・シェウチュク首座大司教を迎え会談した。バチカン・ニュース(日本語)が報じた。
 教皇と同大司教との出会いは、バチカン宮殿の図書室で行われた。
 シェウチュク大司教の声明によれば、同大司教は、教皇が戦争の停止と和平仲介、捕虜解放のために尽くしているあらゆる働きかけと、祈りと行動を通したウクライナの人々への寄り添いに感謝を表した。
 同大司教はこの出会いで、今年3月、イルピンのギリシャ典礼カトリック教会の正面壁を破壊した地雷の破片を「戦争が日々もたらす破壊と死の象徴」として教皇に贈った。
 教皇は、平和のための教皇庁の努力を保証すると共に、教会が人々を近くで支えるよう励ました。
 シェウチュク大司教は、戦争の被害が最も深刻な地域を訪問しながら見たこと、また占領されている地区での司教、司祭、修道者たちの司牧、あらゆるカテドラル、教会、修道院が避難所、人道支援の中心となっていることを教皇に語ったという。


◎「貧しい人のための祈願日」、教皇「闇に希望の光を灯し、福音の証しを」

 【CJC】バチカン・ニュースによると、11月13日、カトリック教会の「貧しい人のための世界祈願日」、教皇フランシスコはバチカンの聖ペトロ(サンピエトロ)大聖堂でミサを捧げた。
 教皇フランシスコによって創設され、毎年、典礼暦の年間第33主日に記念される「貧しい人のための世界祈願日」は、今年で6回目を迎えた。
 ミサには、ホームレスの人々や難民・移民など、ローマ教区のカリタスや諸団体の支援を受けている人々も多数参加した。
 教皇はミサの中で、この日の福音朗読箇所、ルカ福音書の一節(21章5~19)を取り上げ、説教を行わった。
 この箇所は、イエスは神殿の外見的な美しさに見とれている人々に、神殿の崩壊の時と終末の徴について予告している。
 教皇は、この世のすべてのものと同様、人の手で築かれた神殿は滅びるが、重要なのは今生きている時のしるしを識別し、歴史上の様々な出来事の中で福音の弟子として留まることである、と話した。
 そして、時のしるしの識別に役立つものとして、この箇所でイエスが言う「惑わされないように気をつけなさい」(ルカ21・8)、「それはあなたがたにとって証しをする機会となる」(同21・13)という2つの言葉を示された。
 教皇は、イエスの言葉は、この「貧しい人のための世界祈願日」において、わたしたちの塞がれた心の耳を開け、弱い立場にある人々の苦しみの叫びを聞くようにとの警告である、と指摘した。
 今日の世界で見られる暴力や、不正義、迫害、またパンデミックや、気候変動、戦争などの危機、難民や移民、失業者らの苦しみを前に、もし、わたしたちの心が無反応ならば、人々の苦悩の叫びを聞き、その悲しみを分かち合うことはできないだろう、と語った。
 イエスが「惑わされないように気をつけなさい」と言われるように、こうした危機の中で安易な解決をうたうポピュリズムや、利益の名のもとに一部の人を富ませ、貧しい人たちを隅に押しやる偽のメシアに惑わされてはならない、と教皇は強調。
 むしろ、「それはあなたがたにとって証しをする機会となる」というイエスの教えに従い、闇の中に希望の光を灯すことで、福音の喜びを証しし、兄弟愛に満ちた世界を築いて欲しい、と信者らに願った。
 教皇はこのミサに続き、日曜正午の祈りの集いを行い、その後、バチカンのパウロ6世ホールで貧しい人々と昼食を共にした。


◎仏カトリック教会、司教の性加害疑惑を公表=うち1人は現枢機卿

 【CJC】フランス司教協議会は11月7日、過去に性加害に及んだり、虐待事件の報告を怠ったりした疑いが持たれている同国の現・元司教が11人に上ることを明らかにした。うち1人は現枢機卿で、30年以上前に未成年者を暴行したと告白したという。AFP=時事通信が報じた。
 11人はいずれも、刑事訴追や教会による懲戒処分の対象となる。元司教6人はすでに仏当局や教会の司法機関により訴追されており、うち1人はその後死亡したという。
 司教協議会の会長を務める北東部ランスのエリック・ドムーランボーフォール大司教は記者会見で、長年にわたりボルドーの司教を務めたジャンピエール・リカール枢機卿(78)の書簡を公表した。リカール枢機卿はその中で「私は司祭だった35年前、14歳の少女に対し非難されるべき行動をとった」と認めた。


◎世界ルーテル連盟(LWF)第13回総会、来年9月にポーランドで

 【CJC】世界ルーテル連盟(LWF=本部ジュネーブ)は11月14日、第13回総会を2023年9月13日から19日まで、ポーランドの古都クラクフで開催する、と発表した。総会テーマは「一つの体、一つの精神、一つの希望」(仮訳)。
 総会構成員約355人が出席の予定。また準加盟組織の代表、他教派からのゲスト、公式プレゼンター、アドバイザー、ボランティア、スタッフなども出席する。
 総会開催の間は、公式行事の間に、加盟教会の交わり、相互の祝福を祝うプログラムも実施される。


◎世界教会協議会(WCC)、信仰職制委ディレクターにジェフティク氏

 【CJC】世界教会協議会(WCC)は、信仰職制委員会の新ディレクターにアンドレイ・ジェフティク氏を任命した。
 セルビア出身で東方正教会の神学者であるジェフティック氏は、ベオグラード大学の哲学・社会理論研究所の研究員、欧州移住者教会委員会の神学コンサルタントを務めた。
 学生時代からエキュメニカル運動に関わり、博士課程ではエキュメニカル神学者トーマス・F・トーランスの仕事を中心に研究した。2013年、釜山で開催されたWCC第10回総会にセルビア正教会の代表として出席。以後、WCC中央委員、2018年からはWCC総会企画委員会委員を務めている。


◎尹大統領 雑踏事故受け宗教界の長老と相次ぎ面会

 【CJC】韓国の聯合ニュース(日本語)によると、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は11月8日、ソウル・梨泰院で156人が死亡した雑踏事故を受け、仏教やキリスト教など宗教界の長老と非公開で相次ぎ面会し、助言を受けた。大統領室が明らかにした。
 尹大統領は事故を受けて定めた「国家哀悼期間」の終了前日の4日に韓国最大の仏教宗派「大韓仏教曹渓宗」の総本山、曹渓寺で開かれた法要、5日には忠清南道天安市の白石大で開かれた礼拝、6日には明洞聖堂で行われたミサに出席し、犠牲者を追悼した。


《メディア展望》
 
 =カトリック新聞(11月13日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/
▼教皇、諸宗教指導者らと=「平和への叫び」響かせる
▼教皇、自己崇拝を警告=「自分は人より優れている」
▼「貧しい人のための世界祈願日」=教皇メッセージ=戦争は貧困を生み、拡大する
▼新しい『ミサの式次第』=司式者用儀式書=全国に向け発送
▼教皇の一般謁見講話=悲しみは人生の「警報ベル」
 
 =KiriShin(11月11日)=http://www.kirishin.com
▼学校特集・前編=東京神学大学×東京基督教大学=「見えざる壁」越えて=交流と神学議論を=神学生有志が共同企画
▼キリスト教功労者に小島誠志、吉崎恵子の両氏
▼WCC総幹事代行=モスクワでキリル総主教と会見
▼実物大に再現した「ノアの箱舟」=全米から天地創造説信者が訪れる
▼訃報=松井直さん(福音館書店元社長)
 
 =クリスチャン新聞(11月13日)=http://クリスチャン新聞.com
▼福音主義神学会西部=「犠牲のシステム」論に浅野淳博氏反駁=責任転嫁でなく責任〝自覚〟
▼JEA、全キ災共催=「災害支援の温故知新」テーマに中台孝雄氏=直後の種火残して
▼「第22回日本CBMC国家朝餐祈祷会」で金子道仁氏=イエスが十字架で勝ち取った平和は困難な中で前進する
▼建売住宅が美しい教会堂に=大阪バイブルチャーチ再出発
▼2年ぶりリアル開催=CS成長セミナー=説教演習、批評で理解深める=大嶋重徳氏が教理的、実践的に指導

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