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研究活動

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講演「科学・政治・宗教をめぐる暴力の系譜──21世紀的身体(こころ)を展望する」(同志社大学神学部 基督教研究会主催、一神教学際研究センター共催)、2010年11月20日

当日配付資料(PDFファイル、180KB)
音声&プレゼンテーション画像(KOHARA Podcasts @ iTunes

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(講演要旨)
 西洋では近代化と共に社会は機能分化を遂げ、公的領域には政治や科学が配置され、宗教は私的領域に置かれるようになった。政教分離は近代化・世俗化の帰結であるだけでなく、宗教と結びついた過剰な暴力を抑制するための知恵でもあった。しかし、近代化によって暴力全体が抑制されることはなく、むしろ、科学・政治・宗教において、暴力の現象形態は分化していった。
 また、社会の機能分化と共に、人間の身体もまた分割的に理解されてきた。しかし、思想・信条(こころ)と身体(社会的次元)を簡単に切り離すことはできず、こころの身体的「可視化」を求める運動が様々な形で起こっている。それは世界各地の宗教復興現象から、同性愛をめぐる議論(アメリカ)やムスリム女性のヴェール論争(ヨーロッパ、トルコなど)に至るまで多岐にわたる。そして、それぞれの議論の場が、時として、暴力的言説、さらには暴力そのものを生み出すことがある。多様な暴力を21世紀的身体はどのようにコントロールしていくことができるのか。
 本講演では、暴力の系譜をたどりつつ、21世紀における暴力(紛争・戦争を含む)とどのように向き合っていったらよいのかを考える。