世界キリスト教情報

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世界キリスト教情報 第1511信(2020.01.06)(第2部)

≪連絡≫ CJC通信は、2019年の世界キリスト教関係主要ニュースを1月5日まとめ、発表しました。

 

◎WCC第11回大会テーマ「キリストの愛が世界を和解と一致へ」
 WCC(世界教会協議会=本部・ジュネーブ)は1月10日、ドイツのカールスルーエで2021年に開催する第11回大会テーマを「キリストの愛が世界を和解と一致へ」(仮訳)と発表した。
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◎キリスト教一致祈祷週間=ローマでエキュメニカルな夕べの祈り
 「ただ正しいことのみを追求しなさい」(申命記16・18~20)をテーマに1月18日、今年の「キリスト教一致祈祷週間」が始まった。
 「すべての人を一つにしてください」(ヨハネ17・21)というイエスの祈りに従い、すべてのキリスト者の一致を祈る同週間は、キリスト教諸教会の参加のもと毎年1月18日から25日まで行われる。
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◎「11月に日本を訪問する」と教皇
 教皇フランシスコは1月23日、「11月に日本を訪問する」と述べた。カトリック教会の「世界青年の日」(ワールドユースデー)大会のためにパナマに向かう特別機の機内で、共同通信記者の質問に、教皇は「11月に日本に行く。心の準備をしてください」と答えた。
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◎トヴェイトWCC総幹事がモスクワ訪問、キリル総主教と会談
 世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ=トヴェイト総幹事は1月30日、モスクワのロシア正教会総主教庁を訪問、キリル総主教と会談した。
 トヴェイト氏は会談で、エキュメニカル運動やWCCの働きにロシア正教会が参画していることの重要性を強調した。キリル総主教も、ロシア正教会が今後もWCCに関わることを再確認し、冷戦時代にWCCが果たした独自の歴史的役割を評価した。
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◎「未成年者の保護」テーマの司教会合始まる
 「未成年者の保護」をテーマにした司教会合が2月21日、バチカン(ローマ教皇庁)のシノドス・ホールで始まった。
 教皇フランシスコは、会合に集まった司教たちを前に、誠実に問題に取り組み、具体的な対策を模索するよう、司教たちを励ました。
 『バチカン・ニュース』によると、教皇は、「教会関係者による未成年者への性的搾取が生んだ傷を前に、聖霊の導きに従い、正義を求める子どもたちの叫びに耳を傾けるために、皆さんをここに招集した」と、会合の目的を示した。
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◎英国国教会が全教会での日曜礼拝実施義務規定を廃止
 英国国教会は2月20日から23日までロンドンで開いた総会で、21日、全教会に対し、日曜日の朝夕に礼拝を行うよう義務付けていた17世紀以来の規定を正式に撤廃した。
 聖職者の減少に伴い、20教会を1人で担当せざるを得ないケースなども見られるようになり、「全ての教会で」日曜礼拝を毎週行うことは不可能になった。
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◎「宗教の中国化」堅持と李首相が全人代で政府活動報告
 中国の李克強(リー・クォーチャン)首相は2月5日開幕した全国人民代表大会(全人代)で政府活動報告を行い、少数民族問題で「民族の団結・進歩に向けた教育を強化する」と指摘するとともに、キリスト教やイスラム教などを念頭に、「宗教の中国化」を堅持する方針を示した。
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◎バチカン財務長官ペル枢機卿に豪裁判所が児童性的虐待で6年の禁錮刑
 オーストラリア南東部ビクトリア州の裁判所は3月13日、バチカン(ローマ教皇庁)財務長官ジョージ・ペル枢機卿に対し、少年2人への5件の性犯罪で6年の禁錮刑を言い渡した。
 ペル被告は同州メルボルン地区で大司教を務めていた1996年12月、当時13歳だった聖歌隊の少年2人を性的に虐待するなどした。
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◎未成年者の性的虐待に厳しく対処する新法をバチカン発表
 未成年者に対する性的虐待行為により厳しく対処する包括的な新3法に教皇フランシスコが署名、バチカン(ローマ教皇庁)が3月29日、発表した。6月1日に発効する新3法は、バチカン市国の刑法、バチカン内の2教区を担当する教皇代理のための指針、およびこれらの規則を教皇庁のメンバー、教皇使節全員に適用する「自発教令」。
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◎聖職者の性的虐待、日本カトリック司教協議会も調査へ
 カトリック聖職者による未成年者への性的虐待問題が世界で相次ぎ発覚していることを受け、日本カトリック司教協議会(会長高見三明・長崎大司教)は4月4日に開いた常任司教委員会で、長崎をはじめとする全国16司教区を通じた内部調査を、早期に実施する方針を決めた。
 高見三明・長崎大司教は7日、被害を訴える男性らが東京・渋谷で被害者たちが開いた集会に参加、国内のカトリック教会における児童性的虐待の調査に乗り出すことを明らかにした。
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◎宗教観に関する米調査で「無宗教」との回答が初めて首位に
 米国人の宗教観に関する調査で「無宗教」との回答がカトリック教徒やキリスト教福音主義派を上回って23・1%を占め、初めて首位に立ったことがわかった。
 イースタン・イリノイ大学の政治学者でバプテスト派の牧師でもあるライアン・バージ氏が、長年実施されている総合的な社会状況調査を新たに分析した結果、と米メディア『CNN』(日本語電子版)が4月14日報じた。調査参加者は2000人を超しているが、個別での面談にそれぞれ応じていたという。
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◎パリのノートルダム大聖堂で大規模火災、尖塔が崩壊
 「パリのノートルダム大聖堂」(カトリック教会パリ大司教座聖堂)でイースター(復活祭)を控える「聖週間」の4月15日、大規模な火災が発生、尖塔が崩壊した。
 地元AFP通信などは、火災が発生したのは、一般公開の時間が終わったすぐ後で、炎と大量の煙が立ち上る光景を、パリ市民や観光客らは戦慄の表情を浮かべて見守った、と報じた。
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◎スリランカの教会やホテルで爆発、死者200人超し、560人以上負傷
 スリランカで4月21日、最大都市コロンボ中心部にある日本人など外国人客の利用も多いシャングリラ、シナモン・グランド、キングスベリーなどのホテルとコロンボ北方のニゴンボなど3カ所の教会など計6カ所で爆発があり、200人超が死亡し、少なくとも560人が負傷した。
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◎台湾でアジア初の同性婚法が成立、養子縁組認めず
 台湾の立法院(国会)は5月17日、同性間の結婚の権利を保障する特別法案を賛成多数で可決した。同性婚を認めない現行民法は「法の下の平等」や「婚姻の自由」などを定めた憲法に違反するとした2017年の司法判断を受けた措置。世界で同性婚を認める国・地域は、厳密には確定できないが25を超えると推定される。アジアで同性婚法が成立したのは台湾が初めて。
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◎中国が思想統制を強化、教科書から「聖書」と「神」消える
 「欧米の侵入」を防ぎ、学校から宗教を排除するため、中国共産党は名作文学、国語および歴史の教科書の内容を変更している。中国の信教の自由と人権について報道するオンラインメディア『ビターウインター』(日本語版)が5月30日日伝えた。
 2018年、中国共産党 は中国全土で学校での信教に反対する運動を立ち上げ、宗教信仰と戦うことを約束する宣誓書への署名を生徒に強要し、クリスマスを含むキリスト教の祝日をボイコットさせていた。さらに、授業のカリキュラムが検査され、「教育と授業が政治の正しい方向性と一致」するように、「特別な支援プログラム」を通して教員の教化が行われている。
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◎ロシア正教会代表団が訪朝、駐北朝鮮ロシア大使らが出迎え
 ロシア正教会のフェオファン大主教率いる代表団が6月14日、北朝鮮の首都平壌に到着した。共同通信が、朝鮮中央通信によるとして報じるところでは、平壌国際空港に朝鮮正教委員会の柳英龍委員長やマツェゴラ駐北朝鮮ロシア大使らが出迎えた。
 平壌には2006年に完成したロシア正教会の教会『貞栢寺院』があるが、北朝鮮人の信徒がいるかどうかは不明。
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◎バチカンが既婚男性の司祭任命を検討、と英BBC放送
 バチカンが、年配の既婚男性を司祭に任命する案を検討していることが、英BBC放送のマーティン・バシール宗教編集長の取材で明らかになった。南米アマゾンの遠隔地での司祭不足対策が目的という。
 この問題は、2015年に教皇フランシスコが発表した環境問題に関する回勅「ラウダート・シ」で触れられていた。教皇はこの中で、アマゾン地域での問題について「教会や国家、すべての人々による構造的・個人的な変革が必要だ」と記している。
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◎天主教愛国会への参加許可するが強制はしない、とバチカン新指針
 中国共産党が宗教にも管理、支配の手を広げようとする中で、「外国の支配」下にある、と見るキリスト教への締め付けが強化されている。バチカン(ローマ教皇庁)は6月28日、中国の教会の混乱を解決するため新しい指針を「バチカン・ニュース」(イタリア語、英語、中国語)で発表した。
 新指針は、地下教会に属していた司教と司祭は天主教(カトリック)愛国会に参加することが「可能」だが、参加を強制しない立場を明確に示した。
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◎英国国教会に初の黒人女性主教、11月就任
 英国国教会は6月28日、英下院議長付きチャプレンのローズ・ハドソン=ウィルキン司祭を、ドーバー主教に任命すると発表した。予定通り、11月に就任すれば同教会初の黒人女性主教となる。公営BBC放送などが報じた。
 ハドソン=ウィルキン司祭は今回の任命にあたり、「わたしたちの新たな生き方の核心に希望と愛と正義が変わらずに存在していることを確実にすることを目指す」と述べた。同司祭はジャマイカ出身。
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◎英国国教会が英メソジスト教会と聖職相互承認へ指針など作成へ
 英国国教会は中部ヨークで開催した総会で7月7日、聖職相互承認などを含む英メソジスト教会との交流推進に向け、必要文書の草稿作成に着手することを承認した。
 両教会の新しい関係を概観する「正式宣言」や、聖職按手に関わる文書、両教会の聖職が双方の教会で奉仕する際の指針などを含むことで合意に達し、今後の進捗状況は、主教会が来年の総会で報告するという。
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◎米国が信教の自由に関する閣僚級会合
 米国務省が第2回「信教の自由に関する閣僚級会合」を7月16~18日に開催した。2018年に続くもの。世界中の宗教および指導者、市民代表ら100人以上が集まり、世界各地で発生している宗教迫害問題に注意を向け、信仰の自由を促進し保護するためのアイデアを語り合った。
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◎在日大韓基督教会と日本キリスト教協議会が平壌へ訪朝団
 在日大韓基督教会(KCCJ)訪朝団(4人)と日本キリスト教協議会(NCCJ)訪朝団(4人)が北朝鮮の朝鮮基督教連盟との交流事業を目的に、7月27日から8月1日に平壌を訪問したことが明らかになった。朝鮮総連の機関紙『朝鮮新報』が「平壌発」として報じた。「鳳岫教会で行われた礼拝のようす」と説明のある写真も掲載されている。日時は明らかにされていないが、訪問期間内の礼拝とすれば、平壌の鳳岫(ポンス)教会で7月28日に行われたと見られる。
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◎マカオ警察が香港デモの支持者7人拘束
 マカオ警察当局は8月19日、香港の抗議活動を支持する市民7人の身柄を拘束した。米『ラジオ・フリー・アジア』(RFA)が20日報じた。中国当局に近いマカオ政府は、抗議デモがマカオへ広がることに神経を尖らせている。
 RFA報道によると、マカオ市民は19日に、観光名所セナド広場で香港市民の抗議デモを支援する集会を行う予定だった。マカオ警察当局が集会を許可しなかったため、主催者側は集会をキャンセルした。
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◎環境保護のための世界祈願日=教皇「自然に囲まれて祈る習慣を」
 教皇フランシスコは9月1日、『第5回環境保護のための世界祈願日』のメッセージを発表した。
 毎年9月1日に記念されるこの祈願日は、環境問題に関心と考察を深め、そのために祈ることを目的に、教皇フランシスコによって2015年に制定された。
 コンスタンティノポリのエキュメニカル総主教庁と、同日に同目的のために記念するこの祈願日は、エキュメニカルな意味を持っている。
 教皇は今年の祈願日のメッセージで、「創世記」における「神はこれを見て、良しとされた」(1:25)という言葉に、被造物に注ぐ神の優しい眼差しを観想する一方、この賜物に対し、罪や、利己主義、所有と搾取の強欲をもって答えてきた人類の悲劇を見つめている。
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◎教皇、バチカンの財政赤字削減を指示
 教皇フランシスコはバチカン当局者に、財政赤字を削減するとともに、運営に支障が出ないよう支出・投資管理を改善するよう命じた。米経済専門紙『ウォールストリート・ジャーナル』が9月4日報じた。
 2018年のバチカン財政赤字は約7000万ユーロ(約81億円)と前年から倍増した(予算は約3億ユーロ)。複数のバチカン高官によると、非効率な運営が続いていることに加え、投資収益も減少した。
 教皇は6年前に就任した際に、バチカンの運営や財務を全面的に見直すことを公約している。
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◎「焼き場に立つ少年」は左右反転の画像?
 原爆投下後の長崎で撮影したとされる写真「焼き場に立つ少年」は、左右が反転している可能性があることが長崎市被爆継承課の前課長、松尾隆さん=現在は滑石公民館長=の解析で分かった。西日本新聞(長崎・佐世保版)が9月12日報じた。撮影者が意図的に反転させたのかどうかなどは不明という。
 写真は、米軍の従軍カメラマンだった故ジョー・オダネルさんが1945年に撮影。亡くなった弟を火葬する順番を、少年が焼き場で待っている場面とされる。
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◎「雨傘運動」元リーダーら米議会で「香港人権法」承認を要請
 香港民主化活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏と歌手の何韻詩(デニス・ホー)氏らは9月17日、米議会の公聴会に出席し、与野党議員に対して「香港人権・民主主義法案」の早期可決を求めた。18日、ナンシー・ペロシ米下院議長と一部議員は黄氏らと記者会見し、香港の抗議活動を支援した。
 黄氏は、連邦議会・行政府委員会(CECC)が中国問題で行った公聴会で、香港の現状について「一国一制度に近い状況だ」と説明した。
 黄氏は、「6月から7月中旬まで、香港市民は逃亡犯条例改正案の撤回、抗議者の"暴徒"認定の取り消し、警察の実力行使に関する独立調査委員会の設置などを政府に要求してきた」とし、「7月21日がこの抗議活動の転換点となった」と指摘した。
 黄氏は、警察が使用する催涙弾やゴム弾などは欧米各国から輸入したもの、と指摘、米議会に「米企業に香港警察に催涙弾などを提供しないよう働きかけてほしい」と述べた。
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◎教皇、難民生む原因つくっている国々が受け入れ拒否と批判
 教皇フランシスコは9月29日、カトリック教会の「世界移民・難民の日」に寄せ、自国以外で繰り広げられる戦争のために兵器を製造する国々が、その戦いから逃れてきた難民の受け入れを拒否していると非難した。ロイター通信が報じた。
 教皇は、バチカン(ローマ教皇庁)のサン・ピエトロ広場で4万人を前に行った説教で、戦争と移民の問題を関連付けた。
 教皇は、「戦争が影響するのは世界の一部の地域のみだ。だが、戦争兵器は他の地域で製造・販売されており、こういった地域は同時に、戦闘によって生まれた難民の受け入れを拒否している」と述べた。
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◎「アマゾン特別シノドス」が6日開幕
 「アマゾン周辺地域のための特別『シノドス(世界代表司教会議)』」が10月6日、バチカンで教皇フランシスコと参加司教の共同司式のミサによって開幕した。
 全体会議開始前、教皇はサンピエトロ大聖堂で参加司教と共に、これから始まるシノドスのために祈った。
 教皇は、第1回の全体会議開始にあたり、導入の挨拶をした。この中で教皇は、アマゾンの人々を理解し、これらの人々に奉仕するために、司牧・文化・社会・エコロジーなどの視点からのアプローチを通して、謙虚さと勇気をもって耳を傾け、考察、対話するよう、司教たちを励ました。
 この会議は、社会発展や文化保護の計画や、森林破壊や搾取に対するアクションを話し合うことを意図していないと述べた教皇は、世俗から離れて、使徒・宣教者としての眼差しと心を持って、改宗主義に陥ることなく、アマゾンの人々の現実の尊重のもとに討議が行われることを希望した。
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◎既婚男性も司祭に、と提言=「アマゾン特別シノドス」
 「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」は10月25日午後行われた第15回全体会議で、特別シノドスの結果を踏まえた指針を今後実施に移すための、実行推進委員会のメンバーが選挙された。
 この後、同シノドス議長クラウディオ・フンメス枢機卿によって、シノドス中の全体会議・言語別グループ会議での発表・討議の総まとめといえる「最終文書」が提示された。アマゾン地域の既婚男性が司祭となることを認めるよう教皇フランシスコへの提言も含まれている。
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◎アブラハム系宗教、命の終末をめぐり共同声明
 「アブラハム系一神教」代表者たちは10月28日、バチカン(ローマ教皇庁)で共同声明を通じ、安楽死と自殺幇助を非難、どこにおいてもすべての人に開かれた緩和ケアを奨励した。公営『バチカン・ニュース』(日本語版)が報じた。
 「アブラハム系一神教」という用語は、ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒やその他の人々によって、信仰の父祖として認識されている旧約聖書の人物アブラハムに由来する。
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◎ヒトラー時代想起させる「憎しみの文化」に教皇警告
 米メディア『CNN』がローマから伝えるところでは、教皇フランシスコは11月15日、ユダヤ人や性的少数者を標的にした一部の出来事を伝え聞くとヒトラーの時代が想起されるとの心境を打ち明けた。
 ローマで開かれている刑事法の国際団体の会合で演説したもので、教皇はこの中で「公共の秩序や政府に責任がある人物による一部の演説を耳にした時、ヒトラーの1934年あるいは36年の演説を思い出させる」と指摘した。
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◎バチカン福音宣教省長官にマニラ大司教タグレ枢機卿就任
 教皇フランシスコは12月8日付で、バチカン(ローマ教皇庁)福音宣教省長官を務めていたフェルナンド・フィローニ枢機卿の後任に、マニラ大司教のルイス・アントニオ・タグレ枢機卿を任命した。
 福音宣教省長官を務めていたフィローニ枢機卿から、『アジアのためのレデンプトーリス・マーテル神学院』を東京を本拠地として設立し、福音宣教省の直轄運営とする、と通知を受けていた菊地功東京大司教は、同枢機卿から6月17日付の書簡で、「教皇様ならびに新求道共同体の道の代表と協議の結果、同計画を見直すことを決定した」と通知されている。
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◎教皇、性的虐待の隠蔽防止へ守秘義務を廃止
 バチカンは12月17日、カトリック教会内での小児性愛事件隠蔽(いんぺい)撲滅に向け教皇フランシスコが進める取り組みの一環として、教会が司祭たちに対して定める守秘義務の対象から性的虐待などのケースを除外する方針を、公営バチカン・ニュースを通じ発表した。
 教皇は、教会関係者による未成年者への性的虐待などのケースに関し、「教皇レベルの機密」を廃止することを決定した。教皇は、教会関係者による未成年者への性的虐待等のケースで、調査や裁判への協力をより可能にするために「教皇機密」を廃止すると同時に、未成年者ポルノグラフィーをめぐる法令の一部の改正を行った。

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