小原克博 On-Line

講義概要・シラバス

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【大学院】科学と良心 (「次の環境」を考えるために)

担当教員

小原 克博(神学部 教授)
後藤 琢也(理工学部 教授)
石川 正道(高等研究教育院 客員教授)
廣安 知之(生命医科学部 教授)
和田 喜彦(経済学部 教授)
櫻井 芳雄(脳科学研究科 教授)

  

概 要

 本科目はアドバンスト・リベラルアーツ科目群の基礎科目となる。アドバンスト・リベラルアーツが目指しているものを明らかにすると共に,同志社の教育研究の原点である「良心」の視点から,自然科学および人文社会科学を超えて現代科学の課題を抽出し,その課題をめぐって議論を深めていく。 
 リベラルアーツ(Liberal Arts)は古代ギリシアの自由七科(文法学・修辞学・論理学・代数学・幾何学・天文学・音楽)に起源をもっており,自由人が身につけるべき教養と考えられた。13世紀中世ヨーロッパにおいて大学が成立した際には,リベラルアーツの習得が専門学部(神学・法学・医学)に進むための前提とされた。その後,リベラルアーツは時代と共に変化してきたが,同志社の設立者・新島襄は米国のリベラルアーツ・カレッジを代表するアーモスト大学で学び,リベラルアーツの精神は新島の教育理念「自由教育」に大きな影響を与えている。 
 本科目は,こうしたリベラルアーツの歴史を踏まえつつ,それを現代の課題を担いうるものとしてアップグレードすることを目指しており,その意味で「アドバンスト・リベラルアーツ科目群」の導入としての役割を果たしている。こうした新しい教育思想のもと,本科目では,近現代において科学が直面してきた諸問題を,テキスト(『良心から科学を考える』)を用いながら「良心」の視点を交え,体系的に学ぶ。 
 現代世界が直面している喫緊の課題の一つは環境問題である。しかし,それは技術的な手法によってのみ解決するものではない。「環境」を自然科学が対象とする「自然環境」に限定せず,「社会環境」(法制度など)や「文化的環境」(宗教や倫理など)をも包含し,統合的に理解することによって「次の環境」に対する洞察を得ることができる。そのようなチャレンジングな課題に,本科目は取り組むことになる。 
 この授業はブレンディッド・ラーニングとして実施される。この授業は,教室での対面授業8回,オンデマンド授業7回によって構成されている。下記「授業計画」において各オンデマンド授業に付されている日付は課題提出の締め切り日を示している(教室での授業はない)。都合のよい時間にオンデマンド動画で学習し,各回で示された課題を期日までにe-class(同志社大学のラーニング・マネージメント・システム)上に提出する(各回とも土曜日12:00が締め切り)。 
 また,学びの成果を確認し,理解を深めるために教室での対面授業(ディスカッションを中心としたアクティブラーニング)を行う。対面授業は,京田辺キャンパスと今出川キャンパスの両方で行われる。担当者がいるキャンパスが一方に偏ることのないように,また担当者がいないキャンパスにおいても自由に議論ができるように配慮する。 
 本科目は1週間に2回授業がある形となり,春学期の半分で授業が終了する。

 

到達目標

 近現代において科学が直面してきた問題を良心の視点から総括し,「次の環境」を考えるための基礎的知識を学ぶこと,また,他者と議論することによって洞察を深め,自らの世界観を広げていくことを目標とする。

 

授業計画

1(04/12) (教室 1)導入─アドバンスト・リベラルアーツとは何か(担当者全員) ☞ 資料 resume01.pdf

 

 
2(04/17) (オンデマンド 1)科学と良心(小原) ☞ 資料 resume02.pdf

 

 
3(04/19) (教室2)アクティブラーニング(小原)

 
4(04/24) (オンデマンド 2)環境問題と良心(小原) ☞ 資料 resume04.pdf

 
5(04/26) (教室 3)アクティブラーニング(小原)

 
6(05/01) (オンデマンド 3)資源エネルギー問題と良心(後藤)
7(05/10) (教室 4)アクティブラーニング (後藤)
8(05/15) (オンデマンド 4)フューチャーデザインと生活者の視点(石川)
9(05/17) (教室 5)アクティブラーニング (石川)
10(05/22)  (オンデマンド 5) AI・ICTと良心(廣安)
11(05/24) (教室 6)アクティブラーニング(廣安)
12(05/29) (オンデマンド 6)公害事件の本質と良心(和田)
13(05/31) (教室7)アクティブラーニング (和田)
14(06/05) (オンデマンド 7)健康格差と良心(櫻井)
15(06/07) (教室 8)総括(担当者全員)

 

成績評価基準

・オンデマンド授業での課題提出(各回5%×7回) 35%
 課題において求められていることを的確に理解し、自分の意見をしっかりと表現してください。
・教室での対面授業への出席(各回5%×8回) 40%
 ディスカッションでの積極的な貢献を評価します。なお、10分以上の遅刻は出席としませんのでご注意ください。交通遅延等,不可避の事情があった場合には証明書を出していただければ考慮いたします。
・期末試験 25%
 授業で扱った内容の内、基本的な項目を出題します。

 

テキスト

同志社大学 良心学研究センター編 『良心から科学を考える-パンデミック時代への視座-』 (岩波書店、2021)

※リーディング・アサインメントとして使用します。早めに購入しておいてください。