KOHARA BLOG

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アサド教授講演

050323 3月23日、タラール・アサド教授(ニューヨーク市立大学)を迎えて、「法・道徳・宗教を考える――エジプトの近代化を振り返って」というテーマの講演会を行いました。
 内容はかなり難しかったと思います。「実定法」(the positive law)等の法律関係の言葉や、イスラーム関係の用語がたくさん出てきたので、なじみのない人には、理解しにくかったかもしれません。
 コメンテーターのサミール先生(神学部客員教授、エジプト人、写真の後列右の人物)が、わかりやすくポイントを指摘してくれたので、そこで納得できた人も多かったのではないかと思います。
 アサド教授は世俗化や近代化の現象学を専門としており、その道では、文字通り、大家と言える人物です。多数の著作を著しておられ、そのうち『宗教の系譜』は日本語にも訳されています。
 学問的にすごい方であることは、以前から、わかっていましたが、今回、講演後に一緒に食事をしながら歓談する中で、その柔軟で懐の深いキャラクターに感銘を受けました。アサド教授は、イスラーム教徒ですが、こういうタイプの人が増えれば、世界は変わるだろうな、としみじみと感じました。
 アサド教授は、24日から始まるIAHR国際大会(東京)でキーノート・スピーカーの一人として招かれており、その機会を利用して、今回、同志社にも立ち寄っていただいた次第です。

 IAHRには、1500人の研究者が集まり、海外からも600人ほどの参加があるとのことです。わたしも発表をする他、コメンテーターや司会を依頼されており、4日ほど品川に滞在することになります。

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