小原克博 On-Line

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足下からの平和構築

 比叡山宗教サミットでは、海外からも多数の来賓が来られました。各界の宗教者が集まって、最後には「比叡山メッセージ2007」が読み上げられました。比叡山から世界平和を発信していこう、という趣旨です。

 今、大量の学期末レポートを読んでいます。その中には宗教学6「戦争・正義・平和――宗教多元社会の中で」のレポートもあり、平和や戦争について学生たちの考えに触れています。一言でまとめるのは難しいのですが、みな、それなりに悩み、しかし日常的には確たる指針を見出すことが容易ではないことが伝わってきます。
 お山の上から高らかに発せられる「世界平和」も大事ですが、それと同時に、足下で平和構築がどのようになされているのか(なされていないのか)についても考えた方がよいのではないでしょうか。

 改憲論議については、先日の参院選の結果、強引な舵取りはしばらくはなされないでしょう。しかし、平和とは何か、を具体的に考える過渡期に日本社会がさしかかっていることは間違いありません。
 このような状況の中で、日本社会、とりわけ若者に対し、よい知的刺激と指針を与えることのできる活動を宗教界が率先して行うことができれば、どれだけすばらしいでしょうか。
 現状は、そうはなっていないと思います。各界のエリートが集まってなされる宣言は貴重です。しかし、次世代を担う人たちに届くような、もっと足下でなされる平和構築の働きかけが欠けているのは残念です。

 私は、お山の下で何ができるのかを考えていきたいと思います。
 しかし、こんなえらそうな(!)ことが言えるのも、比叡山宗教サミットがあるおかげだと言えますので、やはり貴重な20年の歩みであることは積極的に認めたいと思います。

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