小原On-Line

CISMOR研究会

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071007 10月6日(土)、同志社大学東京オフィスで、下記のようにCISMOR研究会を行いました。

テーマ「共存を妨げるもの―イスラームの場合」
・内藤正典(一橋大学大学院社会研究科教授)
  「西欧社会は、なぜ自ら共生の道を閉ざすのか」
・中田 考(同志社大学大学院神学研究科教授)
  「イスラームにおいて共存を妨げるもの」

 内藤先生は、オランダ、フランス、ドイツ、トルコなどの事例を織り交ぜで、現在のヨーロッパ社会の現状をわかりやすく説明してくださいました。きちんと現場を踏まえたリサーチを続けておられるだけに、聞いていて非常に安心感があります。
 ヨーロッパの中でももっとも寛容として知られていたオランダにおいて、この数年、もっとも多くムスリム関係の事件が起きていることの背景を納得して聞くことができました。イスラム嫌悪感情(Islamophobia)をかき立てているのは、一般的に極右勢力だと思われていますが、今、もっとも排外的なのはリベラル派だということです。ヨーロッパにおけるリベラル派の意味は、日本で使われているのと少し異なりますが、リバタリアン的防衛本能が、リベラル派を反イスラム的な方向に駆り立てているようです。
 オランダは伝統的に多文化主義政策をとっていますが、棲み分け的な多文化主義が硬直すると(領域間の流動性を失うと)、アパルトヘイトに酷似してしまう、という指摘も印象的でした。これは、これからの日本も学ばなければならない教訓の一つだと思います。
 各国政府が、ムスリムに対し divide and control 政策(よいムスリムと悪いムスリムに分ける)を教化していることも懸念材料として示されていました。

 中田先生は、カリフ制を樹立することが大事だという持論を展開されていました。理想を追求し続ける姿勢は立派です。

 最近、内藤先生が編著者として出された次の本はおすすめです。

『神の法VS.人の法―スカーフ論争からみる西欧とイスラームの断層』(日本評論社)

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このページは、小原克博が2007年10月 7日 01:58に書いたブログ記事です。

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