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「国家の威信――揺れる中国」

 「Essays - 新聞・雑誌記事等」の「新聞執筆原稿」に「国家の威信――揺れる中国」(「現代のことば」)(『京都新聞』2008年4月10日、夕刊)を追加しました。
 先日の中国訪問での見聞を下敷きにして書いた記事ですが、チベット騒乱などが今なお大きな問題として世界の関心を集めており、結果的にタイムリーな記事となりました。
 国際世論は中国批判を強めていますが、問題は中国か、チベット(ダライ・ラマ)か、ということではないと思います。中国の対応に問題があるのは言うまでもありませんが、強硬な態度を、どのようにすれば、多少なりとも、ほぐしていくことができるのか、多角的なアプローチが探られるべきでしょう。
 ダライ・ラマ批判や、国際世論への反発を通じて、中国政府が国内のナショナリズムをあおることは、対立構造を大きくしかねませんので、できれば沈静化する方向にもっていってもらいたいものです。
 一筋縄にはいかない問題ですね。

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