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パネル「「日本宗教史」を大学でどのように教えるか」(日本宗教学会)

 関西学院大学で開催された日本宗教学会 学術大会でパネル「「日本宗教史」を大学でどのように教えるか」に参加し、発表「「日本宗教史」の教え方──特に一神教の論じ方と関連して」を行いました。宗教学5「日本文化の中の宗教──古代からグローバル時代に至る宗教のポリティクス」をベースにして話をしました。
 以下にパネルの趣旨説明文(大正大学・星野英紀先生が代表者)をつけておきます。私を含め4名の発表があり、その後、パネルディスカッション、フロアーとのディスカッションがありました。

 日本は「生きた諸宗教の博物館」であるとかつて言われたことがあった。さまざまな宗教伝統が長い歴史のなかで並列的に位置しながら相互に影響を受け、現在も日本人の日々のなかに生き続けているというような意味であろう。このことが日本のみの特徴であるかどうかは別にして、ある程度首肯できる事実ではなかろうか。
 それではその多様さのなかで確立している「日本宗教史」をトータルにかつコンパクトで適切に、大学で教えることはいかに可能であろうか。宗教の人間社会と文化に与える影響は多様である。高度の抽象的思想から日常的行動まで、社会の支配層から大衆層まで、それはきわめて広範囲である。初等、中等教育での宗教の扱い方とも絡んで、日本の大学における日本宗教史の講義はなかなか工夫がいると考えられる。
 とくに、現代は、異文化教育、異宗教教育の必要性が主張されるようになった。日本国内に在住していても、さまざまな外国人としばしば接触、交流する機会の多い時代である。また外国へ仕事、プライベートを問わず出かけるチャンスもまたごく当たり前である。こうした異宗教文化への理解はいまや欠かせない。その意味からも大学生が、日本人、日本文化がいままでどのような宗教伝統と接触融合してきたかを知ることは大切なことと考える。
  本パネルでは、1セメスター15回の講義で、対象は1,2年生向けの一般教養科目のうちの講義科目という想定の下に、いかなる「日本宗教史」の講義が可能であるか、各パネラーのシラバス等を資料として議論をしてみたいと思う。パネラー、コメンテータには「日本宗教史」を日頃担当したりあるいは「日本宗教史」の視点で研究を進めている方々をお迎えしている。宗教を大学で教える我々のFD活動という性格もあることは言うまでもない。
 なお本パネルは日本宗教研究諸学会連合との共同開催パネルである。

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