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電子書籍の行方──ガラパゴス・ストアが iOSに対応

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 8月8日、国内では最大の約7万冊の書籍・コミックを誇るシャープの電子書籍配信サービス「ガラパゴス・ストア」が、iPhone や iPad などの iOSに対応しました。早速、アプリをダウロードし試してみました(写真)。
 さすがに最大手だけあって、品揃えはよく、また、アプリの操作性も洗練されています(ただし、ある動作をすると落ちるバグあり)。一冊安い新書を試しに購入してみました。すると、2ヶ月限定のお試し版がずらっーと並んできました。それらもダウンロードしましたが、画面が最適化されているものは、とても読みやすかったです。反対に、iPad 向けに最適化されていない、もともとのレイアウトを維持した雑誌のような大判のものを iPad で読むのは、少し面倒です。
 マンガは読みやすい。実物よりきっと読みやすいでしょう。無料の『鋼の錬金術師』第1巻をダウンロードしましたが(全巻すでに持っていますが)、非常に読みやすかったです。

 いずれにしても、iPadで読むことのできる対象が一気に増えたのは、ありがたいです。新書やコミック類は充実しているようでした。それに対し、私が欲しているような専門書は、まだほとんど見当たりませんでした。電子書籍マーケットで専門書が充実してくるには、もう少し時間がかかりそうです。

 その勢いをつけてくれるかもしれないと、心密かに期待しているのが、Amazon の日本市場参入です。9月にも Amazon の電子書籍サービスが日本でも始まると言われています。競争が激しくなった方が、消費者としてはありがたいので、Amazon 乱入は楽しみです。
 最近、楽天のコボタッチも発売され、日本の電子書籍市場も、だんだんと熱くなってきました。アメリカより2年ほど遅れているような感じです。

 現在、私は電子書籍を読む場合には、iPadとKindle Touchを使っています。外国語書籍はもっぱら後者です。Kindle は電子インクを使っており、目には圧倒的にこちらの方が優しいです。自炊した本、PDFなどは、サイズ的に iPadの方が読みやすいです。しかし、iPad の画面は光の反射が強いので、電車の中や屋外では、かなり読みづらくなります。また、最大の難点の一つは重いこと。Kindle は電車を待っているときも片手で持つことができますが、iPadではそうはいきません。

 日本の電子書籍市場に対する私の最大の不満は価格です。日本の販売制度上やむを得ないのかもしれませんが、ほとんどの場合、電子書籍は紙の本とまったく同じ値段で販売されています。アメリカの Amazon の場合、Kindle 書籍はかなりの値引率があり、購入してもお得感が大きいです。
 日本でも本格的な電子書籍の拡大を考えるなら、価格の差別化は必要であると思います。電子書籍には、流通経費や書店での販売経費が一切かかっていないわけですから、紙の書籍より安くなければ、納得がいかないだけでなく、積極的なインセンティブが生まれないでしょう。この点でも Amazon には期待しています。

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