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K-GURS『京都・宗教論叢』最新号を追加

 京都・宗教系大学院連合(K-GURS)の機関誌『京都・宗教論叢』最新号(第8号)をウェブサイトにアップしました。
 参考まで、私が記した巻頭言を以下に転載します。その冒頭でも触れていますが、神道系として初めて皇學館大学がK-GURSに加盟したことの意義は大きいと思います。

巻頭言

 京都・宗教系大学院連合(K-GURS)は、七つの宗教系大学院(九つの研究科)が共に協力しながら、教育と研究に関わる様々な事業に取り組んできました。今年度、その輪に新たに皇學館大学が加わることになりました。これまで仏教系およびキリスト教(一神教)系の大学院によってK-GURSは構成されてきましたが、新たに皇學館大学が加わることによって、神道をも視野に入れた教育・研究活動を展開することができるようになります。皇學館大学は三重県伊勢市にあり、京都との距離はありますが、K-GURSが今後、日本宗教をより包括的にとらえていくために、皇學館大学は重要な役割を果たしてくれることと思います。
 『京都・宗教論叢』は、K-GURSの毎年の取り組みをできるだけ広く知ってもらい、また、その成果の一部を社会に還元することを目的として刊行されてきました。2013年度も、単位互換制度を中心に教育事業が進められてきましたが、今年度のK-GURSチェーン・レクチャーは、佛教大学が主催校となって、「宗教と美術」を共通テーマとして実施されました。加盟各校から選出された講師が「宗教と美術」に関する多彩な講義を提供して下さいました。その要旨を本号でご覧いただくことができます。
 研究活動としては、第12回「仏教と一神教」研究会を開催し、「宗教多元時代における宗教間教育(Interfaith Education)」というテーマのもと、武田龍精氏(龍谷大学 名誉教授)とデーヴィッド松本氏(米国仏教大学院 教授)から貴重な提言をいただきました。伝統的に宗派・宗門教育を中心としてきた、それぞれの宗教系大学院にとって、なぜ他の宗派や宗教のことを学ぶ必要があるのかを問いかける「宗教間教育」について考えることは、K-GURSの存在意義にも関わる重要な課題です。設立以来、10年近い月日がすでに経った今、あらためて、この基本的な課題に丁寧に取り組んでいきたいと考えています。なお、この研究会の様子は、YouTubeによる動画配信によって視聴することができます。
 YouTubeによる動画配信は、K-GURSにとっては初めての試みですが、今年度の重点的取り組みの一つに、情報発信の強化があります。設立以来、大きな変更をしてこなかったK-GURSウェブサイトを、今年度、大幅リニューアルしました。パソコンだけでなく、昨今、学生が多用するスマートフォンでも最適化されて表示されるようになりました。また、CMSという新しいシステムを導入して、簡単に情報更新ができるようにしました。
 国内外への情報発信力を強化すると同時に、発信するに値する内容を着実に積み上げていきたいと願っています。それは一朝一夕にできることではありません。しかし、仏教・神道・一神教に関係する研究者や大学院生たちが、互いに切磋琢磨する場が、京都において形成されているということは、文明史的に見ても非常にユニークなことです。皆様のご理解とご協力をいただきながら、その歩みを進めていきたいと願っています。

京都・宗教系大学院連合 評議会議長
小原克博

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