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「国家と宗教」研究会で沐浴行について考える

20140824.jpg 今日の午後、京都仏教会の「国家と宗教」研究会に(久々に)出席しました。会場は、いつも、相国寺の承天閣美術館の会議室となっています。この美術館は、数々の宝物を収蔵している、すごいところなのですが、同志社の学生は近すぎるせいか、行く人は少ないです(そもそも知っている人も少ない)。
 ちなみに、金閣寺と銀閣寺は、相国寺の山外塔頭(さんがいたっちゅう)です。山外塔頭は言い方は難しいですが、簡単に言えば、ブランチです。相国寺がヘッドクォーター。
 今日のテーマは「地方税課税と宗教」だったのですが(発表者は洗 建先生)、中身は、曹洞宗のあるお寺の課税訴訟をめぐる問題です。このお寺は沐浴場を作ったのですが、それが行政からは宗教施設ではなく温泉施設と見なされ、課税対象とされました。その判断を不当とする裁判が今進んでいます。
 曹洞宗には沐浴行という修行があることを、今日、はじめて知りました。同じ禅宗でも臨済宗には、こうしたものはないと思います。外から見れば、温泉につかっているように見えても、沐浴行として見れば、それは宗教行為であり、その場所は宗教施設だということになります。
 議論は、宗教の定義、政教分離まで広く及び、楽しむことができました。また、温泉好きの私には興味そそられるテーマでもありました。身体のみならず、心の汚れをも洗い流す沐浴行。仏教は懐が深いです。教会で沐浴行は無理かな〜(笑)

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