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CISMOR講演会「頑強な女性のアイデンティティー ──エジプトにおける革命前後の政治的変化をめぐる小説、物語、賭け」(2/14)

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 2月14日、CISMOR講演会を開催し、ロブナ・イスマイール先生(カイロ大学文学部准教授)に「頑強な女性のアイデンティティー ──エジプトにおける革命前後の政治的変化をめぐる小説、物語、賭け」と題して講演していただき、それに引き続き、岡 真理先生(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)からコメントをいただきました。
 講演タイトルは抽象的な印象がありますが、実際にはたくさんの写真や風刺画、文学作品の紹介を通じて、エジプト革命における女性の実像をわかりやすく話してくださいました。「イスラームのもとに虐げられている女性」というイメージは実際からかなりかけ離れた虚像であることが明確に告げられると同時に、革命によって女性の社会的位置づけが大きく変わったわけではなく、多くの課題があることも説明されました。
 岡先生は、講演の内容を補完するかのように、1919年、1952年、そして2011年という三度にわたる革命の歴史的背景や、日本の視点から見た場合の解釈学的な問題などについて的確に話してくださいました。三度の革命において「祖国」(ワタン)が共通課題となっていたこと、女性にとってはジェンダーにおける主体性確立の問題だけでなく、それが常にナショナルな問いと関係してきたとも指摘されました。シャープな語りを聞きながら、あらためて岡先生を今回お呼びしてよかったと思いました。
 講演会終了後、他のCISMORリサーチフェローの方々も交えて、河原町三条のイスタンブール・サライというトルコ料理のお店で食事をしながら、さらなる会話を楽しみました。

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