小原On-Line

学問の最近のブログ記事

 今学期、Mayfair Yang 教授の Sovereignty & Governmentality:  Religious Dimensions というテーマのゼミに出席しています。Yang 先生は中国宗教の専門家ですが、このゼミでは、フーコー、アガンベン等、西洋の思想家をたっぷりと扱っています。西洋の巨人たちの思想を、中国の視点を交えながら議論していく、バランスの良さが心地よいです。
 毎週、かなりのリーディング・アサインメントがありますので、ちょっとさぼっていると読み切れないほどです。しかし、学生たちはきちんと読んできているようなので、毎回、感心させられます。難解な、しかも大量の文献に向き合う姿勢は、日本の学生にもぜひ見習って欲しいなと思います。日本でアメリカ流の授業をすると、教師はきっと嫌われると思いますが・・・
 参考まで、以下に授業概要を貼り付けておきます。

 昨年からすでに始まっている科学研究費補助金の研究要旨を掲載するのを忘れていました。科学研究費補助金は国民の税金よりまかなわれているわけですから、何を研究しているのか、きちんと説明する必要があります。しかし、年度末になって今年度予算の執行を精査していく中で、アップし忘れていたことに、ようやく気づいたという次第です。
 2009-2012年度の4年間にわたって「ポスト・セキュラリズム時代の比較宗教政策研究──信教の自由、政教分離を中心に」というテーマで研究を行います。
 今、あらためて申請した内容を読み直してみると、テーマがでかい! う〜ん、本当にできるのかと思ってしまいますが、そこそこできれば、結構おもしろい成果を出せるかもしれません。
 申請内容をきちんとアップすることによって、研究への自覚を自らに促したいと思います。
 今年も、Annual Report on International Religious Freedom がアメリカ国務省から出されました。まだ詳しくは読んでいませんが、これだけ網羅的な情報収集ができるのは、アメリカくらいでしょう。
 この報告書の意義については、ヒラリー・クリントン国務長官が記者発表していますので、関心のある方はご覧ください。

 上のページをじーっと見て、何かおかしいと気づかれたでしょうか? 何とタイトルに Religious Freedom の "Freedom" がないのです。ちなみに、ページタイトルにも "Freedom" がありません。いやー、アメリカ国務省ほどのところで、脱字がノーチェックで出てしまっているとは、妙に安心しました。
 おせっかいながら、国務省宛にメールを送っておきました。果たして、一民間人のメールをきちんと読んで、タイトルの修正がなされるかどうか・・・

 毎年のことですが、中国、イラン、北朝鮮などの国は「特に懸念される国」として名指して批判されています。
 クリントン国務長官のメッセージによれば、「宗教の自由」はアメリカの根幹的価値であるだけでなく、世界の普遍的な価値とのこと。こうしたアメリカの理解が、他国に正しく理解されているかどうかを検証することも大事だと思います。

 報告書の全文(バックナンバーも含めて)は次のページで見ることができます。

 世界の宗教人口の割合・分布などについては授業などでもよく触れることの一つですが、多かれ少なかれ宗教人口はあいまいさがつきまといます。
 イスラムに関しては12億から15億人くらい、という説明をしてきたのですが、最新の調査では、16億人弱、世界人口の4分の1がイスラム教徒(ムスリム)であることがわかりました。

 CNNの10月8日記事がそれをよくまとめていました。以下、その冒頭文を引用しておきます。

世界の人口約68億人のうち、4人中1人に相当する15億7000万人がイスラム教徒であることが、米調査機関ピュー・フォーラムの発表した資料で明らかになった。イスラム教徒が最も多いのはアジア太平洋地域で、中東の約3倍に達している。

 記事全文は、こちらをご覧ください。

 この記事にも紹介されているピュー・フォーラム、正式名称、Pew Forum on Religion & Public Life は実績のある調査機関で、私も Gallup などと並んで愛用しているものです。
 世界のムスリム人口についての最新の調査結果の詳細は、次のページで見ることができます。関心ある方は、ご覧になってください。

 詳細な叙述もさることながら、interactive map が非常によくできていて、人口分布を直感的に理解できるようにしてくれています。
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 二日目は「自然環境とキリスト教」をテーマにしたセッションが行われました。司会者が、時間管理をしっかりとしてくださったおかげで、ディスカッションの時間も十分に取ることができ、各国の認識や関心の違いを知る、よい機会になりました。
 私はコメンテーターとして、チャン先生の発表に対して意見を述べました。チャン先生が、エコロジーの問題を考えるためには、「神の超越性」を留保してもよいのではないか、と主張されたことが、のちのディスカッションでも論点の一つになりました。
 アジアとは何か、アジアの神学とは何か、という答えの見つからない問いも発せられました。
 ともかく、無事二日間の日程を終え、私もようやく一息入れることができます。
 次回は中国での開催を目指しています。

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 6月26日、午前中から慌ただしく準備をし、午後から日中韓神学フォーラムが同志社大学で開催されました。
 韓国から28名の参加者があり、また今回初めて中国からの参加者を招くことになりました。
 一番心配していたのは、日本語・韓国語・中国語の間の通訳です。この三言語の準備をすることは、私にとって初めての経験でしたので、直前まで、効果的でリスクの少ない方法を議論しました。10名の通訳者の方々(ほとんどが大学院生)は、よくがんばってくださったと思います。
 今回のテーマは、Religious Challenges in East Asia です。それを二日間で二つのセッションに分けています。
 セッション終了後、レセプションを寒梅館 Second House Will で行いました。打ち解けた会話と交流は、やはりレセプションのような場でなければできません。多くの人と語り合い、また、今後の方針についても話し合うことができました。
 6月26日、27日に行われる日中韓神学フォーラムの案内文を下に掲載します。
 関心ある方はぜひお越しください。事前申し込み制になっていますので、その点、ご注意ください。
 私は全体のオーガナイザーの役割を負っています。オーガナイザーというとかっこよく聞こえますが、実際には、裏方元締めのようなものです。三カ国からの参加者を調整し、プログラムを動かすのは、なかなか大変です(泣)。
 韓国からは25名の参加者予定者がいます。今回から、中国を新たに加えており、通訳の問題にも一苦労しています。

 論文「信仰の土着化とナショナリズムの相関関係──「宗教の神学」の課題として」(『基督教研究』70-2)をアップしました。
 関心のある方には、PDFファイルを印刷して読むことをお勧めします。ブラウザーでスクロールして読むには長すぎますので。
 宗教多元主義を主軸とする、いわゆる「宗教の神学」に対する批判的考察を展開しています。結論がわかったというよりは、課題がどこにあるかが見えてきた、という論旨になっています。
 ここ数年、宗教多元主義や宗教の神学、ナショナリズムに関連した論文を書いてきましたので、そろそろ、まとめていきたいと思っています。
20081226.jpg 毎年この時期に開催されるコルモス研究会に参加している最中です。二条城が正面に見える京都国際ホテルに宿泊しています。右の写真は、ホテルの格子状の窓越しに二条城を撮影したものです(iPhoneなのでちょっと画質が落ちます)。
 今、懇親会が終わったところですが、ここには各宗教界の代表的な人物が集まるので、そうした方々との交流も楽しみの一つになっています。仏教関係者がやはり多数派です。
 普段、私は本願寺との関係が深いですが、ご門主と直接話をする機会はそうそうありませんので、懇親会の場であれこれの疑問を投げかけ歓談できるのは、ありがたいことです。
 今回の全体テーマは「環境倫理と宗教文化」。この分野、私はかなりうるさいので、明日の討論でも十分に突っ込んでいきたいと思っています。

 日本基督教学会で発表した「信仰の土着化とナショナリズムの相関関係」はいずれ論文としてきちんとまとめたいと思っていますが、同時に、エッセンスをわかりやすく話して、KOHARA Podcasts で配信しようかと考えています。
 ふと思いついたばかりなので、すぐに取りかかれるかどうかわかりませんが、自分の言いたいことを平易な言葉でわかりやすく伝達するというのは、今日の学問的営為にとって大事な仕事であると思っています。これは学問的な正確さと両立できる課題のはずです。

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 今晩は、旧知の仲のシュペネマン先生に誘われて、京都を訪ねているチュービンゲン大学のクッシェル教授と会食しました。場所は、同志社大学のはす向かいの「千成」というお店。
 クッシェル教授はカトリック神学者です。カトリック神学者と話す場合には、ちょっと気を遣います。というのも、非常に保守的であった場合、私のリベラルな発言がいたずらに刺激を与える場合があるからです。
 しかし、このクッシェル教授の場合、まったくその心配はありませんでした。驚くほどリベラルで、しかも、ユダヤ教・キリスト教・イスラームの対話を専門としているとのことで、猛烈に話がはずみました。

 クッシェル教授については下記ページにプロフィールがあります。

 聞けば、ハンス・キュンクの後任とのこと。なるほど、リベラルな理由がわかりました。
 宗教間対話に関心があるとのことだったので、CISMORやK-GURSのことを紹介しました。
 かなりの大物であり、また関心領域がかなり近いにもかかわらず、これまでクッシェル教授の著作を手に取ることがなかったので、これから読んでみたいと思っています。
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自己紹介

近  著

2010年7月

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