小原On-Line

20100207_1.jpg 近郊の Solvang に出かけ、そこで Mission Santa Inés を訪ねました。Mission Santa Barbara と同じく、17世紀後半に始まったスペイン人宣教師たちによるカリフォルニア宣教の拠点の一つです。
 Mission Santa Inés は1804年に設立されたそうですが、現在の建物は、元の建物が1812年の大地震によって崩壊した後に建てられたものです(1817年献堂)。
 Solvang の街は海岸からはかなり奥まった場所にあるのですが、当時は決して便利とは言えなかった山間部に Mission Santa Inés が作られたのは、チュマシュ族への宣教という目的がありました。
20100207_2.jpg
 なかなか複雑な歴史がありますが、詳しいことは Mission Santa Inés のサイトに記されていますので、関心のある方はご覧ください。

■Mission Santa Inés

 左の写真は、教会の前にぶらさがっている鐘です。かなり古そうな感じがしました。スペイン語で EL CAMINO REAL という文字が刻まれています。英語にすると、The Royal Road となります。これは、カリフォルニア・ミッションのことを意味していますが、カリフォルニアでは、この名前は、けっこういろいろなところで見かけます。ちなみに、私が一番頻繁に買い物に行く Costco などがある巨大ショッピング・エリアは Camino Real Market と呼ばれています。

20100207_3.jpg
 19世紀初め、デンマーク移民たちがこの Mission Santa Inés を中心にして、新しい街作りをし誕生したのが、現在の Solvang です。
 Solvang の近くで、今日は、だちょうの群れを見ました。どういう場所なのか、いずれ確かめたいと思っています。
 サンタバーバラからソルバンクへ北ルートで向かうときには海岸線を沿って走ります。とてもきれいで、所々に見学スポットがあります。右の写真は、フリーウェイから途中下車して撮ったものですが、海岸線のすぐわきに電車の線路があるのが見えると思います。
20100207_4.jpg
 何の囲いもありませんので、線路に近づくことができますが、こちらの線路はだいたいどこも、このような感じです。
 アメリカは圧倒的に車優位の社会ですので、鉄道はあまり発達していません。本数も少なく、またスピードも遅いです。写真に写っている線路が、高速車両になって本数も増えれば、ちょっとは人気が出るかもしれません。眺めは最高にいいはずなのですが、車と飛行機には、なかなか勝てないでしょうね。



 2月4日に以下のような講演会があり、参加してきました。講演者の Yang 先生は何かと私に声をかけてくれる、とても親切な方です。

"Sovereignty And Disenchantment: Postcoloniality, Religiosity, And Modernity In China"
Prof. Mayfair Yang

Religious Studies & East Asian Languages & Cultural Studies Departments, UC Santa Barbara

In the long twentieth century, modern China experienced perhaps the world's most radical and systematic secularization process and the decimation of traditional religious and ritual cultures, both intangible and material cultures. This paper seeks to account for this experience by engaging with postcolonial theory, a body of discourse seldom found relevant to China Studies. The paper attempts a two-pronged critique of both state secularization and some aspects of existing postcolonial studies/theory.

 中国の近代化は、急激な世俗化をともなっており、日本の近代化プロセスと比較するとおもしろい点がいくつもあります。
 しかし、日本と同様、宗教を管理するために、「宗教」と「迷信」の二分法的な管理を行い、迷信的と思われるものに対しては、かなり否定的な態度を取ってきたようです。基本的には、これは現代の中国にまで引き継がれています。

 質疑応答の時間において私は次の二つの質問をしました。
1)中国の近現代史における「宗教」概念の変遷について
2)現代の中国における「宗教の自由」について

1)については、私は質問の中で、日本が religion に対応する言葉として「宗教」を再定義したことを説明し、今日、「宗教」は必ずしも普遍的な概念とは言えず、むしろ、それがプロテスタント的な概念であることが指摘されているが、中国の場合、どのような概念上の変遷があったのか、ということを尋ねました。
 中国語における「宗教」概念は、日本から輸入されました。したがって、中国語の「宗教」は日本語の「宗教」とかなり似た意味を持っているようです。先にも述べたように、「宗教」と「迷信」の二分法がよく用いられてきたこと、それがプロテスタントに由来することを述べておられました。カトリックの聖人信仰などをプロテスタントは「迷信」と呼んだ、との説明がありました。
 もちろん、こうした歴史的事実はあるのですが、私は再度のコメントの中で、「宗教」と「迷信」という用語法は宗教改革時代にもあるが、ローマ時代にまでさかのぼること、特に、キケロが明確にそれを用いていることを付け加えておきました。

2)については、現代の中国における深刻な問題だが、「宗教の自由」は十分ではないとの返答でした。エピソードとして、中国の国家宗教事務局を訪ねた際のやり取りを紹介してくれました。公認宗教以外への対応を聞いたところ、「迷信」をまともに相手にする必要はないと返事をされたとのことでした。

 講演の中では、ポストコロニアリズムなど盛りだくさんのテーマが扱われていました。
 中国の宗教について関心のある方には、Yang 先生が編集している次の本をお薦めしておきたいと思います。

Mayfair Mei-Hui Yang ed., Chinese Religiosities: Afflictions of Modernity and State Formation.

20100201.jpg 雑誌 DIME(小学館) の2月2日発売最新号に、私のちょっとした記事がのっています。私は実物を手にしていませんので、どういう形でのっているのかはよくわからないのですが。
 「今、みんなが『iPhone』に買い替える理由」という特集が組まれているようで、その中に出てきます。
 iPhoneのアプリなどについてかなり詳しく書いたのですが、原稿段階で、ライターの方によってかなりシンプルに切り詰められていました。したがって、かなり「軽い」感じのコメント記事になっていると思います。

■ DIME 最新号

 本屋に立ち寄られたら、手に取ってみてください。
 ちなみに、DIMEとういう雑誌、私は今までちゃんと中身を見たことがありません(笑)。
20100127.jpg
 iPad の姿がついに明らかになりました。
 まだ実物を手にした人はほとんどいませんから、ほとんどの人がスティーブ・ジョブズのキーノート・スピーチを見た上での印象を述べているわけですが、すさまじい量の報道とコメントが、発表直後から乱れ飛んでいます。私も、あちこちのニュースやブログを読みあさりましたが、やはり、一番手っ取り早く全体像を理解するためには、スティーブ・ジョブズらのキーノート・スピーチを見るのが一番です。

■Apple iPad

 外見や性能、特徴などについては、私が説明するより、上記ページを見たり、そこについている二つのビデオを見る方がはるかによいので、関心ある方はそちらをご覧ください。ただし、英語です。

 スティーブ・ジョブズのキーノート・スピーチは見応えがありました。A4チップと呼ばれる独自開発の最新チップなどにも関心を引かれましたが、技術的なことはおいておいて、私がキーノート・スピーチを見て、おもしろいな、と思ったことを列挙します。

1)スティーブ・ジョブズは Sushi が好きなようです。デモの中で、サンフランシスコにある会場付近の Google Map を表示させ、近くにある Suhi 店を検索、近くの Sushi Bar を Google View で映し出していました。

2)iPadには WiFi(のみ)モデル、3Gモデルの二種類があるのですが、3Gモデルの契約料が安いだけでなく(250MBデータプランで$14.99/月、無制限は$29.99/月)、プリペイドで、いつでも解約できるというのは、なかなか画期的だと思いました。アメリカでiPhoneを購入するためには、AT&Tと二年間の契約をしなければなりません。そうした縛りが iPad にはないということです。これは、私にとってはうれしいです。ただし、日本でどうなるかは、現時点では、まったく不明。Softbank 次第ということでしょう。

20100127_2.jpg
3)キーノート・スピーチの最後の方で、アップルの目的は、Technology と Liberal Arts を交差させることだと語られていたことが印象的でした。今回、iBooksという、まさに今後 Amazon との激戦を予感させる e-Book リーダーも発表されましたので、ジョブズが Liberal Arts という、IT 製品の発表イベントではまず聞かれることのに言葉を出すのも、決して不自然な感じがしませんでした。人間がよりよく生きていくために必要な広い教養や知識を促進するために iPad のような最新デバイスが役立つのだ、という意味で、私は受けとめました。

 以上、IT系の専門サイトでは、あまり触れられていない点を中心に、私のファースト・インプレッションを述べました。ガジェット好きの私にとっては、たまらない製品です。

20100126.jpg
 この日付を見て、待ち遠しくて仕方ない、という人には、もはや説明は不要でしょう。
 アメリカでは、この1ヶ月近く、この日をめぐるニュースが乱れ飛んでいます。アップルが新製品を発表する日なのですが、一体何が発表されるかはオフィシャルにはまったく告知されていません。
 新しいタブレット型の製品が発表されるとの噂は、ほぼ真実に近いようですが、そのリーク写真が様々に出回っています。微妙に違いがあるということは、ほとんどがでっち上げだということですが、中には、本物の写真が混じっているのかもしれません。
 この日をめぐる大量のニュースの中で、私が特におもしろいと思ったのは次の記事です。若きスティーブ・ジョブズが、何と27年前に、タブレット型のデバイスを構想していたということです。


 この種の想像力がアップルの力の源泉なのかもしれません。
 人々をいらいらさせ、また、わくわくさせる。そういうIT企業が日本でも増えるとよいのですが。

 と、ここまで書いて気がついたのですが、27日発表というのは、ひょっとして27年前の夢の実現を、かけているのでしょうか。う〜ん、ありそうな話だ(一人で納得)。
 3D Avatar を見てきました。2Dは9ドルですが、3Dは12ドルほどで少々高くなっていますが、値段だけの価値はあると思います。
 ジェームズ・キャメロン監督自身が語っているように、アバターは「ダンスウィズウルヴスの宇宙版」といった感じで、侵略者と土地の人々との衝突と交流が描かれています。
 舞台となるパンドラという惑星に住むナヴィたちの世界観は、ネイティブ・アメリカン(インディアン)の世界観をベースにしているという印象を持ちました。聖なるもの、自然、動物たちとのスピリチュアルな交流がナヴィの人たちの生活のベースにあります。日本で言えば、アイヌの人たちの世界観・自然観に近いと言えるでしょう。
 地球からやってきた元海兵隊員が主人公なのですが、はるか未来に時代でも、やはり海兵隊は存在するんですね。
 ストーリー自体は、先の読みやすい、比較的平凡なものですが、何といってもフル3Dの美しさには圧倒されます。時代を画する作品だと言ってよいでしょう。
 アバターは、今日、タイタニックの興行収入を超えて、歴代一位になったそうです。
 新しいもの好きの人は、ぜひ見に行ってください。

■asahi.com
20100121_1.jpg
 昨日アップされたばかりの iPhone 最新アプリを紹介したいと思います。
 その名も "The White House"。ホワイトハウスが作ったアメリカ政府の公式アプリです。
 オバマ大統領になってから、ホワイトハウスの電子化、情報の透明化に力を入れてきていますが、今回の iPhone アプリの発表もその一環だと言えます。
 私はホワイトハウスのウェブサイトを参照することが比較的多いので(オバマ大統領の気になる演説の原稿チェックなど)、こうしたアプリの登場はとてもうれしいです。
 メニューとしては、Blog, Video, Photos, Newsroom, Live といったものが用意されており、ウェブで参照できる情報が iPhone 向けに最適化されています。

 アメリカではちょっとした話題になっていますが、おそらく日本ではまだ知られていないのではと思い、紹介させていただきました。
 このアプリを使いながら思ったのは、日米における情報公開の差です。鳩山
20100121_2.jpg
政権になってから、多少ましになったとはいえ、首相や政府の考えていることが国民にわかりやすく伝達されているとは、まだまだ言えないでしょう。ホワイトハウスの取り組みには、見習うべき点が多くあるように思います。

 iPhoneついでに別の情報の紹介を。雑誌『DIME』(小学館)の4号(2月2日発売)が次の特集を組む予定です。

<DIME SPECIAL 1> 
話題の「Android」ケータイ、人気の「iPhone」
ケータイの2大トレンドの今と未来を「本音」で解説

 この特集記事の中で、私がちょいと登場する予定ですので、機会があれば、本屋で立ち読みしてみてください。
20100119.jpg
 同志社大学の秋学期に相当する期間、スカイプを使って、太平洋横断のゼミを行ってきましたが、この月曜日で無事すべての日程を終了することができました。
 インターネット授業や、ポッドキャストによる授業などにこれまで取り組んできましたが、インターネットを利用したゼミは初めてだったので、私にとっても、よい経験となりました。
 この経験を一応、まとめておきたいと思います。

1)接続形態
 今回スカイプを利用しましたが、スカイプのビデオ接続は一対一という限界があります。たとえば、MacのiChatが使えれば、さらに人数を増やすことができるので、複数のカメラを教室に設置することも理論的には可能です。
 当初、同志社大学での接続はWifi接続でしたが、途中、接続状態にムラが生じたため、LAN接続に切り替えてもらいました。やはり、LAN接続の方が、はるかに回線が安定しています。画質も音質も非常にクリアーになりました。
 マイクは、MacBookの内蔵マイクを使用したため、どうしても距離の遠い人の声は聞こえにくくなりますが、それでも端の人の声も認識できる程度にひろってくれていました。
 集音力の高い外部マイクを用意できれば、音質はさらにアップすることでしょう。

2)カメラと座席の配置
 カメラでなるべく全員の姿が映るように座席を工夫してもらいました。その結果、菱形に座席を組むと、十数名の姿をすべて視界に入れられることがわかりました。
 ただし、マイクの角度は固定されており、ズームはできませんので、一人ひとりの表情まではトレースすることができません。

3)インターネットゼミでの理想のガジェット
 ここから一気にガジェット論へ!
 スカイプでのゼミは十分に学問的討議に資するものでしたが、より双方向性を高めるためには、もう少しすぐれたガジェットがほしいところ。
 私の理想は、WAAL・Eのような形状を持ち、小さな範囲を遠隔操作で動き回れると同時に、カメラの方向も自在に変え、ズームもできるようなものです。胴体の部分にはプロジェクターが内蔵されていて、近くの壁に私の姿(欲を言えば、3Dホログラフ)を映し出します。誰か、こんなガジェット作ってくれませんかね? 今の技術でも十分製作可能だと思うのですが、ありそうでないですね。

 ハイチの地震とその被害の大きさについては、世界的に報道されていますが、アメリカでも大きな関心が向けられ、また、政府レベルでの積極的な支援対策が講じられています。
 先週土曜日に、私が所属する The Orfalea Center for Global & International Studies が主催した Latin America にフォーカスした国際ワークショップがありましたが、そこでも Haiti に直接に関わっている NGOや研究者の方々が参加していて、実に生々しい報告を聞くことになりました。

 アメリカで話題になったニュースの一つにTelevangelist のパット・ロバートソン氏の天罰発言がありました。以下、AFPニュース記事冒頭からの引用。

過激な発言で知られる米テレビ伝道師パット・ロバートソン(Pat Robertson)師(80)が、ハイチで12日起きた大地震について、「悪魔と契約したことに対する神罰だ」と発言し、物議を醸している。ホワイトハウス(Whitehouse)は14日、発言について「まったくバカげている」とのコメントを出した。
ロバートソン師は13日、自身が運営する米キリスト教系テレビ局「クリスチャン・ブロードキャスティング・ネットワーク(Christian Broadcasting Network、CBN)」の番組で、「ハイチはかつて、フランスに支配されていた。そこで人びとは悪魔と契約したのだ」と述べた。

 詳しくは、次のリンクをご覧ください(日本語記事)。

 地震などの自然災害を「神の罰」と考えることは、昔はどの世界にもありました。落雷を恐れた人々は、それを天上における神々の喧嘩と考えたり、地震も神の怒りの表現として受けとめたわけです。大気中の放電の論理や、地層のプレートテクトニクスを知っている現代人は、通常、そうした自然現象(天災)を神の仕業と考えることはしません。
 しかし同時に、どんなに科学が発達した時代であっても、人の不幸や悪の問題が存在しています。神が存在するなら、なぜ地上に、こんな不幸や悪が許されるのか、という問いは、大昔から存在しており、ヘブライ語聖書(旧約聖書)でも、ヨブ記などにおいて、その問題が典型的に扱われています。
 今学期、出席しているクラスの一つに Sacred/Profane というテキスト読解を中心とした大学院ゼミがあります。マックス・ウェーバー、ニーチェ、ニコラス・ルーマンなどのテキストを読んでいきます。
 このクラスの贅沢なのは、わずか7名ほどの学生に対して、宗教学の先生と社会学の先生の二人がクラスを担当をしている点です。熱い議論が交わされ、その議論を聞いているだけでもおもしろいです。
 1回の授業時間は3時間。やはり大学院のゼミとなると、本来、これくらいの時間は欲しいところです。日本のように、1回90分のゼミでは、たっぷりと時間をかけて一つのテーマを掘り下げることができませんし、時間の制約上、全員が議論にどっぷりと参加するということも難しいです。アメリカでのゼミを堪能しながら、日本でも何とか工夫できないかな、と思い巡らしています。
 You are the
 th Visitor
 since 01/07/2004.

自己紹介

Powered by Movable Type 4.25

2010年2月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            

最近のコメント

アイテム

  • 20100207_4.jpg
  • 20100207_3.jpg
  • 20100207_2.jpg
  • 20100207_1.jpg
  • 20100201.jpg
  • 20100127_2.jpg
  • 20100127.jpg
  • 20100127.png
  • 20100126.jpg

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。