小原On-Line

同志社大学の最近のブログ記事

 About(自己紹介)に「担当科目一覧」を追記しました。数が増えてきて、自分自身でもだんだん把握できなくなってきたので、一覧として書きだしてみた次第です。もちろん、これを一年で全部やっているわけではありません。
 来年度の新しい科目としては、以下の4科目があります。

■組織神学演習1・8 (Theological Seminar in English)
 私の学部ゼミ生用の英語能力向上用のクラスです(4回生のみ)。卒論で扱うテーマを英語でプレゼンし、ディスカッションできるようになることを目指しています。

■一神教学際研究演習8 (Encounter of Japanese Culture/Religion and Monotheism)
 サミール先生と一緒に担当する大学院科目です(英語)。日本宗教と一神教の比較研究のようなクラスで、両方を一緒に学ぶことができる「お得な」クラスです。

■複合領域科目1 (国際政治と一神教)
 内藤正典先生(グローバルスタディーズ研究科)と村田晃嗣先生(法学部)と一緒に担当する学部2回生以上のクラスです。人が集まりすぎると困るので、月曜日1講時という悩ましい曜日講時に設定しています。おもしろそうな講義クラスです。

■研究安全と倫理
 4月から開講の大学院独立研究科の脳科学研究科に設置されているクラスです。学研都市キャンパスという、今まで一度も行ったことのない場所で行われます。どのような学生さんが来るのか、楽しみです。研究倫理、生命倫理、脳神経倫理(ニューロエシックス)などを教えます。

 これら新しい科目の他にも、どっさりと担当科目があり、新年度はかなりきつそうな予感です。うまく科目数を減らしたいと思うのですが、なかなか思い通りにはいきません。新しい科目には準備にも時間がかかりますが、やはり新しいことにチャレンジするのは楽しいです。
 4月になれば、シラバスが公開されますので、その時点で、新年度科目へのリンクを張りたいと思っています。
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 12月20日、学校法人同志社が主催する新島講座をCISMORが共催する形で、ジョージタウン大学のジョン・エスポジト教授を招いた講演会およびセミナーがありました。
 英語圏におけるイスラーム研究者としては、もっとも有名な方と言ってよいと思います。多数の著作を著していますが、その内、5冊ほどは日本語にもなっています。
 以下のようなテーマで講演会・セミナーを行いました。

1. 公開講演会
"The Role and Future of Religion in Global Politics"
(地球規模的政治における宗教の役割と未来)
2. 公開セミナー
"The Role of Religion in American Politics"
(アメリカ政治における宗教の役割)

 今日は、エスポジト教授の出迎えから、昼食を共にし、最後の夕食(総長主催)まで一日、同教授に付き添いました。シャープな議論だけでなく、ユーモアあふれる会話のできる気さくな方です。
 4、5年前、ワシントンD.C.で開催されたアメリカ宗教学会の年次大会で一度お会いしているのですが、ちゃんと私のことを覚えてくれていました。
 非常にエネルギッシュに理路整然とした話をされるので、若々しく見えるのですが、お年を聞いてびっくり。今年、72歳だそうです。世界中を飛び回り、現役まっただ中というその活動ぶりには脱帽するばかりです。
 Introduction to Japanese Religion のフィールド・トリップとして、西本願寺を訪問しました。
 日系アメリカ人の Gene Sekiya 氏が、とてもわかりやすく仏教や浄土真宗について話してくれました。また、阿弥陀堂、御影堂、書院、唐門、飛雲閣なども案内してくれました。一般の観光客が入れないような場所まで案内していただき、私にとっても、感動的な本願寺訪問となりました。
 下の動画は42分と長めですが、後半は書院の中を見ることのできる貴重な映像となっています。

 Introduction to Japanese Religion の授業のフィールド・トリップとして、学生たちを連れて、上賀茂神社に行ってきました。
 友人の乾さんに英語での案内をしてもらいました。彼の英語での説明はとてもわかりやすく、学生たちも聞き入っていました。その様子をYouTubeにアップしましたので、ご覧ください。
 
 内藤先生の近著『イスラム━癒しの知恵』の書評を掲載しました。読みやすく、しかし、じっくりと考えさせられるものが残る良書です。
 この書評が掲載された同じ『同志社時報』に、まったくの偶然ですが、内藤先生が拙著『宗教のポリティクス』に対する書評も書いてくださっています。

 9月6日から7日にかけて、同志社大学を会場にして、日本基督教学会 第59回学術大会が開催されました。その最後のプログラムとして、シンポジウム「生命科学・倫理・キリスト教」がありました。

 司会: 水谷 誠 氏(同志社大学神学部教授)
 パネリスト1: 井原康夫 氏(同志社大学 生命医科学部教授)
 パネリスト2: 葛原茂樹 氏(鈴鹿医療科学大学 保健衛生学部教授)
 パネリスト3: 土井健司 氏(関西学院大学 神学部教授)
 パネリスト3: 小原克博 氏(同志社大学 神学部教授)

 ご覧の通り、医学 対 神学のような組み合わせでしたが、実際のパネルディスカッションでも考え方の違いが、しばしば鮮明になりました。しかし、異なる領域をつなぐ議論がある程度できたと思います。
 共通の課題として認識されたのは、どこまで延命すればよいのか、という線引きの問題です。西欧では、その線引きが比較的鮮明になされ、結果的に、病院で長期寝たきりとなる患者はほとんどいません。それに対し、日本では、人間と動物、自然の間に線引きをしないように、自己決定できる患者ともはやそれができない患者との間にも線引きをしないということです。結果的に、寝たきりの患者、胃ろうを設置する患者が西洋と比べ、圧倒的に多いということになります。
 こうした議論の中で、私が強調したことの一つは、日本の医療現場で患者の自己決定権をきちんと確保すべきであるという、ある意味、当たり前のポイントです。しかし、現実には、インフォームド・コンセントの不徹底、患者を置き去りにして家族と医者がすべてを決定してしまうという現実は、いっこうに変わる気配がありません。
 私は、キリスト教が日本の医療現場に貢献できる点として、イエスに由来する「個の倫理」をあげました。人間の尊厳を補完しうる家族関係、社会関係ももちろん大事なのですが、日本の医療状況から考えれば、まずは「個の解放」をしなければならないということです。
 医療資源は限られています。少子高齢化はとどまることなく進行していきます。現状を放置しておくと、医療(特に終末期医療)に起因する負担に日本社会は耐えられなくなる可能性があります。
 私の講演部分を下につけておきます。

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 7月5日、アフガニスタンから帰国された中田先生より、最近の様子をうかがう機会がありました。アフガン・センターとグローバル・スタディーズ研究科の共催プログラムです。
 「アフガニスタン和平を目指して」と題する講演の案内文は以下のようなものでした。

米軍の侵攻によるアフガニスタン・イスラーム首長国(タリバン)政権の崩壊から10年が過ぎた現在、カルザイ政権と米NATO占領軍の失政により、一旦は壊滅したかに見えたタリバンは年を追うごとに支持を回復しつつあり、現在はアフガニスタン全土の70%がタリバンの支配下にあるとも言われる。米国外交もタリバンとの舵を切ったと言われる。ビン・ラーディンーがパキスタン国内で殺害され、和平への障壁の一つが消滅した本年はアフガニスタン和平の岐路となることが予想される。本発表は、アフガニスタンの現地報告を交えて和平への提言を行う。

 今や、「タリバーン」は国民の抵抗の象徴と言えるまでに力を取り戻してきています。しかし、今なお、外部の世界からはタリバーンの実態はつかみずらいです。実際にタリバーンに属していない人までもが、タリバーンを自称して行動を起こしているとなると、かなり事態は複雑です。
 しかし、はっきりとしていることは、明らかに力と信頼を取り戻しつつあるタリバーンを、いつまでもテロリスト集団として攻撃するのでは問題は解決しないということ、現政権も、またアメリカ政府もタリバーンとの交渉のチャンネルを開いて、和平の道を模索する必要があるでしょう。
 政権の腐敗の程度もかなり深刻とのこと。道のりは長いですが、これ以上の死傷者を出すようなことは避けなければなりません。
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 6月29日、Doshisha International Conference on Humanitarian Interventionの二日目のセッションがありました。午前中は参加できなかったので、午後からのセッションに参加しました。グローバル・スタディーズ研究科の学生たちによるロール・プレイングを通じて、仮想的な紛争国家に隣国や国際社会がどのように介入すべきか、を考えるセッションでした。学生たちが仮想的な国や国連、NGOなどの代表を務め、立場表明をし、それに対してフローからも多数の質問が投げかけれられました。
 矢継ぎ早の英語の質問に対し、時々、とまどいも見られましたが、全体的にはしっかりとした対応をしており、十分に準備して本番に臨んでいることが、よく伝わってきました。こうした準備も、サネ先生が深く関わっているようです。
 学生主体の企画を通じて、将来の教育のあり方なども考えさせられ、私自身にとってもよい刺激となりました。
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 標記の国際会議が、本日と明日の二日にかけて同志社大学で行われています。主催の本体はグローバル・スタディーズ研究科ですが、CISMORとユネスコが共催する形になっています。「人道的介入」をアジアの文脈でどのように考えるのか、というのがメインのテーマで、各地から15名ほどの外国人研究者が招かれています。
 この会議の仕掛け人は、グローバル・スタディーズ研究科の特別客員教授のサネ先生です。サネ先生については、6月2日の記事で紹介しています。
 私は最初の挨拶をして、あとは一参加者として参加していますが、仕事の合間をぬっての参加なので、残念ながら、すべてのセッションに参加することはできそうにありません。
 表内容はきわめて興味深く、サネ先生の人脈の広さに驚くと共に、学生たちの献身的な働きぶりが新鮮でした。
 京大法学部の位田先生がコメンテータとして参加しておられました(位田先生と私は倫理委員会で一緒。位田先生とサネ先生はユネスコで一緒)。包括的かつシャープなコメントには脱帽です。
 6月25日、同志社大学アメリカ研究所の研究プロジェクトの一つ "US Policy in the Middle East and Its Impact on Middle East-Japan Relationship"(研究代表者:サミール先生)に参加しました。サミール先生に誘われて、はじめての出席だったのですが、到着してプログラムを見ると、Chair personのところに私の名前が・・・ 参加者の一人として議論に参加するつもりだったのですが、結局、最初から最後まで前の席に座っていることになりました(写真を一枚も撮ることができませんでした)。
 今回のテーマは "US and Japanese Policy Towards Changing Middle East" ということでスピーカーは、同志社の中西先生(グローバル・スタディーズ研究科)、カイロ大学の Mohammad Selim 先生、コネチカット州立大学の Norton Mezvinsky 先生の三人でした。
 中西先生は、アラブの春がアメリカとイランの外交関係にどのような影響を及ぼすかを、最近、中東を歴訪した体験に基づきながら話してくれました。
 Selim 先生はエジプトの情勢を非常に詳しく話してくれました。論点は多岐にわたるのですが、民主化は絶対に外発的には起こらないこと(アメリカがいくら介入しても意味がない。かえって邪魔をしている)。民主化の行方として、トルコの世俗主義などがモデルとして指摘される場合があるが、アラブ世界にはそもそも世俗主義は存在しないこと。むしろ問題は、シャリーア(イスラム法)をどのように(どの程度)適用させるかという点にあるといった指摘は興味深いものでした。
 Mezvinsky 先生は、アメリカが人道的介入をとなえて、リビアに介入しているが、アメリカの大義はまったく一貫性がないことを、バーレーンやシリアの例をあげて痛烈に批判していました。
 30分ずつのスピーチのあと、臼杵 陽先生(日本女子大学)、塩尻和子先生(東京国際大学)、中村覚先生(神戸大学)によるコメントを受け、ディスカッションに入りました。
 全体として活発な議論が交わされ、楽しめたのですが、司会は時間配分などを絶えず気にしなければならないので、疲れます。研究会続きですが、来週もいろいろあるので、しばらくは辛抱強く、がんばるしかなさそうです。
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