小原On-Line

同志社大学の最近のブログ記事

 昨日で春学期の授業が終わりました。
 今学期、忙しいながらも講義「現代神学のフロンティア」の音声コンテンツをポッドキャストとしてアップしてきました。何とか、シラバス通りに授業を終えることができ、一安心です。

■現代神学のフロンティア

 授業は終わったものの、これから採点作業に取りかからなければなりません。すでに「建学の精神とキリスト教」の採点に取り組み始めていますが、履修人数が1800名ほどいるため、採点簿も「あり得ない!!」と叫びたくなるような厚みです。
 このほか、大規模クラスのレポートもあるので、授業が終わったという解放感に浸っている暇はほとんどありません。
 関西は、まだ梅雨明けせず、不安定な天気が続いています。皆既日食・・・ 最初から太陽が見えていませんでした。残念。
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 7月19日(日)、クラーク記念館のチャペルで、かつてのゼミ生の和田文さんと、彼女が会社(京セラ)で知り合った岩崎さんとの結婚式の司式をしました。
 私は、原則的に結婚式の司式はしないことにしていますが、唯一、ゼミ生だけは例外にしています。
 ちょっと前まで学生だったように私は感じていたのですが、卒業後、5年以上も経ち、いろいろな社会経験を積まれて、結婚という人生の大きな節目に至りました。
 彼女のお父さん、お母さんも同志社の卒業生なのですが、当日話を聞くと、学生時代、このクラーク記念館で授業を受けていたとのこと。冬には薪ストーブを焚くために、巻き運びをしたとのことでした。
 こうしたゆかりのある建物で結婚式をあげられるというのも、なかなか感慨深いものがあります。
 クラーク記念館での結婚式は、まだ始まったばかりで、今回が3件目くらいです。同志社の建物の中でも、もっともデラックスな雰囲気をもっている場所なので、結婚式には最適と言えるでしょう。

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 彼女の同級生たちは、とても仲がよく、何かあるとよく集まっており、結婚式の時にはもちろん多くの顔がそろうことになります。今回の結婚式には、群馬や福岡からも駆けつけてきてくれました。
 図書館司書やスクールカウンセラーや、いろいろな職場でがんばっており、卒業後の成長ぶりを感じさせられます。

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 二日目は「自然環境とキリスト教」をテーマにしたセッションが行われました。司会者が、時間管理をしっかりとしてくださったおかげで、ディスカッションの時間も十分に取ることができ、各国の認識や関心の違いを知る、よい機会になりました。
 私はコメンテーターとして、チャン先生の発表に対して意見を述べました。チャン先生が、エコロジーの問題を考えるためには、「神の超越性」を留保してもよいのではないか、と主張されたことが、のちのディスカッションでも論点の一つになりました。
 アジアとは何か、アジアの神学とは何か、という答えの見つからない問いも発せられました。
 ともかく、無事二日間の日程を終え、私もようやく一息入れることができます。
 次回は中国での開催を目指しています。

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 6月26日、午前中から慌ただしく準備をし、午後から日中韓神学フォーラムが同志社大学で開催されました。
 韓国から28名の参加者があり、また今回初めて中国からの参加者を招くことになりました。
 一番心配していたのは、日本語・韓国語・中国語の間の通訳です。この三言語の準備をすることは、私にとって初めての経験でしたので、直前まで、効果的でリスクの少ない方法を議論しました。10名の通訳者の方々(ほとんどが大学院生)は、よくがんばってくださったと思います。
 今回のテーマは、Religious Challenges in East Asia です。それを二日間で二つのセッションに分けています。
 セッション終了後、レセプションを寒梅館 Second House Will で行いました。打ち解けた会話と交流は、やはりレセプションのような場でなければできません。多くの人と語り合い、また、今後の方針についても話し合うことができました。
 6月26日、27日に行われる日中韓神学フォーラムの案内文を下に掲載します。
 関心ある方はぜひお越しください。事前申し込み制になっていますので、その点、ご注意ください。
 私は全体のオーガナイザーの役割を負っています。オーガナイザーというとかっこよく聞こえますが、実際には、裏方元締めのようなものです。三カ国からの参加者を調整し、プログラムを動かすのは、なかなか大変です(泣)。
 韓国からは25名の参加者予定者がいます。今回から、中国を新たに加えており、通訳の問題にも一苦労しています。

 新たに Podcast による授業配信を追加しました。「現代神学のフロンティア──多様化する潮流」(組織神学5)です。
 Web 経由でお聞きになりたい方は、同志社大学 Podcast からどうぞ。
 比較的高精細なプレゼン画面を見ながら、音声を聞く場合は、iTunesをおすすめします。
 この授業の Podcast を視聴・購読をするためには、ここをクリックしてください。
 また、iTunes Store において 私が配信しているコンテンツの一覧を見たい方は、ここをクリックしてください。

 授業の準備などでかなり余裕を失っている状況なので、Podcast配信するかどうか、ためらったのですが、就職活動などで授業に十分に参加できない方々の役に立てばと思い、思い切って始めました。
 関心ある方は、ご視聴するください。
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 テヘラン大学(イラン)に昨年新設されたFaculty of World Studiesの学部長であるサイード・アメリー教授(右写真・中央)が、国際交流基金を介して、2月27日、同志社大学を訪問してくださいました。
 関係ありそうなメンバーでお迎えし、2時間ほどディスカッションして、今後の交流の可能性などを探りました。
 アメリー先生は、イスラームの聖職者ですが、そう感じさせないほどのモダニストでした。英語圏での教育歴が長いせいかもしれません。しかし、イランの宗教都市ゴムで10年間、聖職者としての訓練も受けているので、単にリベラルな知識人というわけでもありません。

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 オフィシャルな会合を終えた後、一行で、SHANDIZ というカスピ海料理のお店に向かいました。カスピ海料理というとイメージがわきにくいですが、実際にはイラン料理が主となっています。
 私は初めて、このお店を訪ねましたが、雰囲気も料理もよく、とりわけムスリムの方を招待するには最適のお店であると感じました。
 ケバブを久しぶりに食べました。ケバブ好きの私には、たまらない味でした。
 オバマのイラン政策など、きわどい話にも話題は飛びましたが、ざっくばらんに会話を楽しむことができました。
 何だかんだ言っても、イランの学生は、アメリカが好きなのだそうです。オバマの対話路線が、両国の緊張緩和をもたらすことを願わざるを得ません。
 春学期科目の600近いレポートを読み終え、ようやく採点作業を終了することができました。長い道のりでした。毎日、ひたすら読み続けても、3週間近くかかるものですね(途中、キャンプなどに出かけていましたが)。

 レポートについては、たいていの場合、授業に対する感想も書くようにと指示しています。Podcastを併用した科目、宗教学6「戦争・正義・平和」のレポートでは、本当に多くの学生さんたちが、Podcastによる授業の事後配信が有益であったこと、このような科目を増やして欲しいことを記してくださっていました。
 特に春学期は、4回生の方にとっては就職活動中心の生活になりますので、授業出席がままなりません。そういう状況の中では、Podcastで授業を聞くことができたのは、ありがたかったとのことでした。
 このような意見を多数聞くと、今後も、がんばって Podcast配信をすべきだなと素直に思ってしまいます。

 あと、感想の中で多かったのは、授業中の私語を厳しく注意したり、評価方法を変える(出席点を取らない)ことにより、静かな授業環境を作ったことに対する感謝の言葉でした。
 やはり、圧倒的多数の学生さんが、静かな教室環境を切望していること、私語を嫌悪していることをあらためて確認することができました。
 大学生相手に私語を注意しなければならないというは情けない話かもしれませんが、やはり400名を超えるようなクラスだと、何組か、じっと授業を聞くことのできな集団が出てきます。
 がつんと怒るのは決して気持ちのよいものではありませんが、静かな授業環境を作るためには仕方ありません。
 私のような心優しい人間を怒らせることのないよう注意していただきたいものです(笑)。
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 枝豆を収穫しました。ぷりぷりの実がつまっていました。
 リンゴもいいですが、やはり夏は枝豆ですね。というわけで、右の写真では、白リンゴをさりげなく(わざとらしく?!)出しています。

 授業が終わって一息ついたのも束の間、今は、大量のレポートをかかえて、これからしばらくはレポートとにらめっこの日々が続きます。全部あわせると、600近いレポートがありますので、簡単には終わりません。

 レポートの山の前で途方に暮れながらも、よく書けたレポートに出会うと、救われる気持ちがします。
 まだ一部しか読めていませんが、宗教学6「戦争・正義・平和」の授業で、録音した音声のデータをPodcast配信したことに関しては、多くの方が感謝の言葉を「感想」の中で書いてくださっていました。特に、就職活動中の方は助かった、とのことでした。
 こういう言葉に出会うと、苦労した甲斐があったなと思います。


 現在、アップルジャパンのトップページのヘッドラインに、同志社の「教育事例」(ポッドキャストによる授業配信)が出ています。
 ダイレクト・リンクは下記の通りです。

http://www.apple.com/jp/education/profiles/doshisha/

 この事例掲載の効果は非常に大きいようで、iTunes StoreのPodcastsの「教育」→「大学以上」カテゴリーにおける「本日のトップ PODCAST」では、数ある東大や慶応のコンテンツを押しのける形で、数日間、同志社の二つのコンテンツ(「宗教学6」「建学の精神とキリスト教」)が第一位と第二位を占めていました。
 授業内容がたいしたことなくても、ちょっとしたきっかけで、このようになるのはIT時代ならでは効果だと思います。

 それはともかくとして、上記ページを見ていただくと、ポッドキャスト配信の裏舞台を見ることができます。このブログに時々登場する、大学院生の横田さんも出て、撮影・編集の様子がわかります。
 野本先生(同志社理事長)も登場していますが、含蓄あるコメントがちりばめられており、読み応えがあります。

■同志社大学 Podcast
http://podcast.doshisha.ac.jp/

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