小原On-Line

小原克博: 2011年8月アーカイブ

20110827.jpg 8月27日、薛 恩峰氏(日本クリスチャンアカデミー 関東活動センター所長)を講師に「現代中国におけるキリスト教──無神論社会を生きるクリスチャンたち」というCISMOR公開講演会を行いました。
 CISMORの講演会で中国をメインに扱ったものは、今回が初めてです。
 薛 恩峰氏は、私の学生時代からの知り合いであり、中国にも一緒に行ったことがあります。彼は中国のプロテスタント教会(中国基督教協会, CCC)と日本の教会の交流に長く関わってきており、また、中国教会の事情を知る人物としては第一人者と言ってよいとでしょう。
 文化大革命の時代における教会迫害期を乗り越え、同志社大学の神学部で学び、現在、日本クリスチャンアカデミー 関東活動センター所長と同時に、日本基督教団の牧師もしています。
 中国の教会について知るチャンスは、それほど多くありませんので、来場者の方々にとっても新鮮な学びの機会になったのではないかと思います。以下、簡単なメモをつけておきます。
 2010年11月20日に同志社大学で行った講演「科学・政治・宗教をめぐる暴力の系譜──21世紀的身体(こころ)を展望する」をYouTubeにアップしました。すでに KOHARA Podcasts にアップしていたものを YouTube 用に変換したものです。プレゼン画面と音声が連動するようになっていますが、きちんと理解したい人は上記リンクから当日配付資料(レジュメ)をダウンロードしてください。
 個人的には iTunes は重宝しており、魅力的なコンテンツも多いと思っているのですが、一般的な利用頻度は YouTube が圧倒的なので、同じコンテンツを YouTube にもアップした次第です。iTunes と比べた YouTube の利点の一つは、再生回数、インサイト解析など、その動画がどのように視聴されているのかが一目瞭然であることです。

 終戦記念日8月15日の夜7時30分からNHK総合テレビで、標記番組が73分に渡り放送されます。「発生から10年となる9.11テロと、開戦70年の太平洋戦争を結ぶ秘話」という感じらしいです。「強い信念をもって正義を貫いた日系人の政治家=9.11テロ当時の運輸長官ノーマン・ミネタ氏」が主人公です。
 この番組の企画制作を進めてこられたNHKの小山ディレクターから直々に案内をいただきました。
 番組ホームページもあり、期待感をそそられます。


 ちなみに、渡辺謙に対するインタビュー記事が下記ページにあります。


 ちなみに、NHKの小山さんは現在、ETV特集「9.11テロから中東革命へ イスラム激動の10年」の制作を担当されており、特にアメリカ編の責任を負っておられます。今秋、三部作として放送される予定です。この番組の取材協力をしてきた関係で、小山さんと、やり取りをしてきています。こちらも近づけば、案内をしたいと思います。
 7月30日に行われましたCISMOR公開シンポジウム「激変する中東の深層を読む」をYouTubeにアップしました。関心ある方はご覧ください。

 最高気温35度、36度という日が続いており、夏真っ盛りです。
 愛犬クララは暑くなると仰向けになるのですが、お腹の上にアイスノンをのせてあげると、いかにも気持ちよさそうな顔になります。先日、椎間板ヘルニアで手術・入院したノエルは日々リハビリを重ね、今では、かなり歩けるようになってきました。

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 「宗教内部の対話が必要──小原克博氏「対話」をめぐるシンポで指摘」(『キリスト新聞』2011年8月6日)を追加しました。
 話のポイントが的確に押さえられいる、よい取材記事だと思います。
 私が最初に投げかけた批判「日本の宗教間対話はサロン的ではないか」という点が、最後まで論点の一つになったこともわかります。サロン的であるのかないのかという現状分析にとどまらず、今後、刺激的かつ実のある宗教間対話をどのように展望していくのかが大切であると思います。
 8月4日、比叡山延暦寺で「世界平和祈りの集い」が開催され、私も参加しました。
 1986年10月、イタリアのアッシジに諸宗教の指導者が集まり、世界平和のために祈りを合わせ、翌年の1987年8月、その精神を継承して「比叡山宗教サミット」が開催されました。今年は、比叡山宗教サミット24周年ということになります。
 長く続けてきているのは立派なのですが、同時にマンネリ化をどのように脱却するかという課題もつきまといます。しかし、諸宗教の代表者や関係者が集まって、一年に一度、顔を合わせ、祈りを合わせることの意味は決して過小評価すべきではないでしょう。世界平和のための祈りが、具体的な実りを生み出すことを期待したいところです。

 今回の隠れた目玉の一つは、高野山真言宗管長の松長有慶氏が、この集まりのために比叡山延暦寺を正式訪問したことかもしれません。天台宗の祖・最澄と真言宗の祖・空海は、学問的にも非常に近い関係にありながら、経典の貸し借りをめぐって、断絶状態になりました。1200年前の話です。それ以来、真言宗と天台宗の間は疎遠になり、座主が互いを訪問することはありませんでした。その意味では、2009年に天台座主の半田氏が高野山を訪ね、今回、松長氏が比叡山を訪ねたのは、かなり画期的なことであると言えます。もちろん、仲直りするのに1200年もかかったのか・・・と呆れることもできるでしょうけれど、まずは物事のよい面を積極的に評価したいと思います。これは長年続けてきた「世界平和祈りの集い」の成果の一つと言ってよいでしょう。

 「世界平和祈りの集い」のプログラムは、いたってシンプルですが、その雰囲気を下の動画でご覧いただけます。

 このブログで、7月22日に起こったノルウェー連続テロ事件については、すでにいくつかの記事を記してきましたが(→7月24日記事等参照)、内藤先生と共に、この問題の背景を探る対談を行いました。この事件を「対岸の火事」としないためにも、背景の理解を深めていく必要があります。

 7月9日、慶應義塾大学で行われたシンポジウムについての『仏教タイムス』の記事(7月21日)を掲載しました。全体の流れを知ることができます。
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