小原On-Line

生命倫理: 2005年7月アーカイブ

050716 今日は、日本クリスチャンアカデミー関西セミナーハウスで、京大の福島雅典先生による「中絶胎児の研究利用をめぐって」と題した講演会に参加しました(企画した側ですが)。
 福島先生は昨年、朝日新聞の「私の視点」でこの件について触れ、「日本の哲学、倫理学、宗教は、再生医学が描く「不死への夢と幻想」に屈するほど脆弱なのか」という問いかけをされていました。この問いかけが非常に鮮烈に記憶に残っており、ぜひ福島先生をお招きしたいと考えた次第です。
 結論から言うなら、中絶胎児の研究利用は容認できない、ということですが、そこには福島先生の生命観があります。福島先生によれば、精子と卵子が受精した瞬間に人間としての生命が始まっているのであり、医学的な視点から見て、このことは論をまたない、ということでした。他方、9週以内のmedical abortionは認めざるを得ないとされているので、矛盾を感じなくもないのですが、とにかく、非常に明確な胎児の生命擁護の立場に立っておられました。日本の医学界で、この線で主張を展開するのは、かなり勇気のいることだと思います。
 ビジネスとべったりと結びついてしまった現代科学に対する批判も辛らつで、哲学のない科学は凶器(狂気)である、と語っておられました。

 ご自身は、携帯電話も車ももっておられず、テレビも見ないとのこと。多くの人が携帯の虜になってしまっていることは、おぞましいことだともおっしゃっていました。

 このプログラムは、1時間半講演、1時間半質疑応答なので、けっこう楽しめます。わたしは、生命の始まりの部分に対して疑問を呈したり、中絶の権利をめぐる米国での議論を紹介したりしたので、胎児の生命至上主義の方から、「もっとしっかりしてください!」と文句を言われたりしました。(^_^;)

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