小原On-Line

小原克博: 2012年5月アーカイブ

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 いちごの実が徐々に赤くなってきました。もう1週間もすれば食べられそうなのですが、新たな悩みが・・・
 いちごを下から狙ってくるナメクジ、上から狙ってくる鳥に対しては、あらかじめ警戒していたのですが、クララ(チワワ)やモモ(ダックスフンド)によって、いちごを横から食べられるということは想定外でした。当初大きな関心は示さないだろうと思っていたのですが、おいしそうな色になるにつれ、犬たちによるイチゴ狩りが始まりました(泣)。
 外に出しているときには、厳重な防御態勢でのぞんでいるのですが、スキを見つけては、いちごをくわえ走り去っていきます。写真左上のいちごの写真を撮っていた最中に、横からクララにもぎとられ、あえなく持って行かれてしまいました(写真)。
 気を引き締めて、収穫の時を待ちたいと思います。
 5月19日、関西セミナーハウスで行われた2012年度 神学生交流会「イスラームとの対話から」の講演部分をYouTube にアップしました。話し合いのための導入的な内容になっていますが、関心ある方はご覧ください。この講演部分のあと、1時間弱のディスカッションがあり、活発に意見交換することができました。
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 昨年秋から、いちごの苗を植えていたのですが、それがかなり広がり、花が咲いて実ができつつあります。実が赤くなるには、一ヶ月ほどかかりますが、うまくいけば大量のいちごが収穫できそうな感じです。
 いちごは、つる(ランナー)が伸びて、どんどん子株を増やしていきます。苗(親株)は5個買っただけでしたが、昨秋の植え付けからどんどん増えて、今や7メートルほどの畝を埋め尽くしています。
 ここまでは順調にきたので、無事収穫の時期が来ることを期待したいのですが、我が家のチワワ(→クララ)が、いちごに目を付けて、がじがじとかじっているのが心配の種となっています。
 さて一ヶ月後どうなっているか?! 続報をお待ちください。
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 5月12日に関西セミナーハウスで、葛原茂樹先生による講演「高齢者の終末期医療とケアを考える」がありました。私は企画者だったので、全体の司会進行を務めました。会場は、セミナーハウスの能舞台。ここでの講演は私にとってははじめてだったので、とても新鮮でした。
 最初に、日本の高齢化のスピードが他国と比べ、格段に早く、それに日本社会が十分に対応できていないことが、テーマとなった終末期医療をめぐる問題の背景として詳細な統計データと共に述べられました。さらに葛原先生は、自らが訪ねたスイスの特別養護老人ホームの様子を具体的に示しながら、ヨーロッパと日本の現状の違いが何に起因するのかを参加者に問いかけられました。
 後期認知症患者が嚥下障害などを起こすと、ほぼ自動的に胃ろうが造設され、結果的に寝たきりの患者を増やすことになっている日本の現実と、寝たきりの高齢者がほとんどいないヨーロッパの現実との対比を通じて、日本の高齢者医療・介護の問題点が明確にされていきました。ヨーロッパでは、本人による事前の意思表示と自然死の受容が一般的になっていますが、日本で同様のことを実施するには、まだ様々な困難が横たわっています。しかし、今年一月に日本老年医学会が、胃ろうをはじめとする延命治療の差し控えの可能性について言及したことから、変化の兆しが現れているということも語られました。
 自己紹介および討論の時間を通じて、参加者が抱えている切実な実情が語られると同時に、それに対し、講師だけでなく、参加者の中にいた医療・福祉関係者の多数がそれぞれの視点から意見を述べ、非常に充実した対話の時間を持つことができました。講師は日本の宗教伝統や死生観が現代医療にもたらしている影響についても言及してくれましたが、その点については十分に深める時間を持つことができなかったので、今後の企画において検討していきたいと思っています。
 非常に考えさせられ、充実感のある一時となりました。終末期医療の切実な現実に向き合うための何らかの手がかりのようなものを、日本の宗教界も示すべきであると思いました。
 「一神教批判に異議──小原克博さんに聞く」(『毎日新聞』2012年4月30日、朝刊)を追加しました。
 全国版でかなり大きな紙面で掲載されたこともあって、掲載後、読者からの手紙やメールを多数いただきました。決してわかりやすい内容ではないと思うのですが、こうしたテーマに関心を持たれている方が意外と多いことをあらためて教えられました。ライフワークのようなものですが、少しでも議論を前進させていきたいと思っています。
 宗教的側面からの感想・コメントだけでなく、医師の方から胃ろうに言及した専門的な感想もいただきました。こうした意見は、本当にありがたいです。
 「国際政治と一神教」第3回授業「政教分離──宗教の自由をめぐる国際的な論争」をアップしました。関心ある方はご覧ください。

 帰国後、熱が出たため、ゴールデンウィーク後半は、それで終わってしまったという感じです(泣)。
 UAEでの経験を振り返る間もなく、月曜日の一時間目から授業が始まり、報告がすっかり遅れてしまいましたが、多くの人にとって、あまりなじみのない中東の大学の雰囲気を知ってもらいたいので、急ぎ、シャルジャ大学を写真を中心に紹介したいと思います。
 シャルジャ大学の学生も日本やアジアには関心があるが、具体的なコネクションがないと留学にまで至ることは難しい、とシャルジャ大学の先生から聞きました。日本から中東の大学に行くのも同様でしょう。日本語およびアラビア語という言語の壁はありますが、若い人にはぜひ交流を深めてほしいと思いました。
 では、写真で大学の様子を紹介します。
 昨日、無事帰国しました。ところが、疲れのせいか、風邪をうつされたのか、38度以上の熱が出て、目下、休養中です。少し元気になってから、UAE関係の記事を追加したいと思います。
 シンポジウム2日目は、私と磯前先生とMisfir教授(サラ王女のご夫君)が発表しました。
 磯前先生は、前日の議論を踏まえながら、Discursive Formation Surrounding "Religious Freedom" in Modern Japan: Religion, Shinto, Emperor System とういタイトルで話されました。磯前先生のような一級の人に話してもらえると、議論に幅ができてよいです。日本の事情については、基本的なことも理解されてるとは言えないので、何をどのように話すのかは悩ましい点です。いずれにせよ、一回でギャップが埋まるわけではありません。相互交流の最初の第一歩ということで、今回のシンポジウムは意味があったように思います。
 下に私が発表した Religion and Modernization: From the Perspective of Secularism をつけておきます。準備不足で詰め切れていない部分もありますが、関心のあるかたはどうぞ。

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