小原On-Line

小原克博: 2008年8月アーカイブ

20080827.jpg
 8月23日(金)記事「沈黙の iMac」を書いてから、25日(月)に iMacを集荷してもらいました。そして、なんと三日後の今日(水)の朝、iMacが戻ってきました。
 なんという早さ! しかも、部品交換を終えて、無事元気な姿を見せてくれました。
 結局、電源、内部パワーケーブル、そしてビデオボードまでがいかれており、すべて交換されました。
 気になるお値段の方ですが、なんと無料!
 いや〜助かりました。今回のアップルのサポートには100点満点を差し上げたいと思います。

 右の写真は、帰着後すぐのiMacの勇姿をiPhoneで撮影したものです。普通に撮ってはおもしろくないので、iSight(iMacの内蔵カメラ)を起動させて、自分撮りをしています。

 先日、このブログで紹介した、フロリダ在住のboxerconanさんが、私の京都新聞記事「禁断の木の実-- iPhone狂想曲」を英語に翻訳してくださいました。


 英訳されたものが、同時に、Apple の投資家/ユーザーグループ(アメリカ)に投稿されています。「ころんでも、ただでは起きないぞ」という、半ばやけくそ気味に書いた文章が、アメリカのアップルユーザーたちの目に触れることになろうとは、当初、予想だにできませんでした(笑)。
 boxerconanさんの上記英訳、非常に丁寧に訳してくださっていることが、随所から感じられます。ひょっとすると日本語より、文意明晰でわかりやすいかも。
 ご一読ください。
 犬に関心のない人にとっては無意味ともいえる、たわいもない動画をアップしました。愛犬モモはスイカ好きなのですが、その食いっぷりがみごとなのでビデオ撮影した次第です。一種の「親ばか」映像です。ノエルとの、ソーセージ早食い競争もあります。

20080823.jpg
 大学の研究室で愛用していた iMac が、うんともすんとも言わなくなりました。電源が入らず、完全に沈黙しています。
 8月初旬におかしいと気づいていたのですが、その後、あれこれ、いじっても動かずじまい。おかしい・・・と思うこと数日。
 そして、ようやく原因らしきことがわかりました。7月暮れの集中豪雨・雷雨の際に、大学近くの落雷のせいで、学内の近隣施設のパソコンや電話機がおかしくなったということを知りました。私の愛機も落雷の犠牲になった可能性が高そうです。
 写真左奥にあるのは、HPのプリンターですが、これが決定的にいかれていました。電源を入れようとすると、液晶パネルに意味不明の文字があらわれ、やはり使用不能状態です。

 iMacについては、Appleのサポートに電話したところ、引き取って修理してくれることになりました。修理工場で、iMacの不具合が落雷のせいだと判明した場合には、実費がかかるだろうとのこと。
 おそるおそる、どれくらいかかるのかと尋ねました。故障の程度により、かなり金額の幅があるようなのですが、最悪の場合、20万円(!)かかるとのこと。が〜ん、という感じです。
 いったい、どうなることやら・・・ 瀕死の iMacの容体については、また追って報告したいと思います。無事の回復を祈りたいと思います。
 すでにいくつかコメント(8月10日記事へのコメント8月7日記事へのコメント)をいただいている boxerconan さんから、Podcast配信された宗教学6の非常に丁寧な感想を寄せていただきました。アメリカでの経験を織り込んだ鋭い観察眼が見受けられ、私一人で独占するのはもったいないので、ご本人の許可を得て、紹介させていただきます。
 中には、有益な情報へのリンク情報もあり、楽しめます。

 boxerconanさんはフロリダ在住の方で、アメリカに20年滞在されています。そして、Macユーザー。boxerconan のブログ「Green AAPL & Country Life (グリーン・アップルと田舎暮らし)」はかなりおもしろいです。特に、Appleユーザーには、たまらない情報源です。
 このブログで知ったのですが、大統領候補者のオバマもマケインもMacユーザー、そして、ダライ・ラマもMacユーザーであることを知りました。
 また、ごく最近の記事では中国から iTunes Storeへのアクセスがブロックされたということを知りました。
 以前の私のブログでも中国からYouTubeへの投稿がブロックされたことを紹介しました。これは、チベット騒乱の直後だったので、さもありなん、という感じでしたが、オリンピック関係で情報規制が厳しくなっているのは、すでに報道されているとおりです。

 前置きが長くなってしまいましたが、以下、フロリダからの貴重な感想をご一読ください。
(以下、感想全文)

 春学期科目の600近いレポートを読み終え、ようやく採点作業を終了することができました。長い道のりでした。毎日、ひたすら読み続けても、3週間近くかかるものですね(途中、キャンプなどに出かけていましたが)。

 レポートについては、たいていの場合、授業に対する感想も書くようにと指示しています。Podcastを併用した科目、宗教学6「戦争・正義・平和」のレポートでは、本当に多くの学生さんたちが、Podcastによる授業の事後配信が有益であったこと、このような科目を増やして欲しいことを記してくださっていました。
 特に春学期は、4回生の方にとっては就職活動中心の生活になりますので、授業出席がままなりません。そういう状況の中では、Podcastで授業を聞くことができたのは、ありがたかったとのことでした。
 このような意見を多数聞くと、今後も、がんばって Podcast配信をすべきだなと素直に思ってしまいます。

 あと、感想の中で多かったのは、授業中の私語を厳しく注意したり、評価方法を変える(出席点を取らない)ことにより、静かな授業環境を作ったことに対する感謝の言葉でした。
 やはり、圧倒的多数の学生さんが、静かな教室環境を切望していること、私語を嫌悪していることをあらためて確認することができました。
 大学生相手に私語を注意しなければならないというは情けない話かもしれませんが、やはり400名を超えるようなクラスだと、何組か、じっと授業を聞くことのできな集団が出てきます。
 がつんと怒るのは決して気持ちのよいものではありませんが、静かな授業環境を作るためには仕方ありません。
 私のような心優しい人間を怒らせることのないよう注意していただきたいものです(笑)。
youtube_banner.gif 小原克博 On-Line のトップページに、YouTube用バナーを追加しました。玉石混淆なのですが、一応、9つの動画がアップされています。見応えのあるビデオ撮影するのは、見応えのある写真を撮影するのと同じくらい難しいですが、あまり気を張らずに、今後も気楽にアップしていくことができればと思っています。

apple_banner.jpg
 バナーのバランスを考え、「アップル教育事例」用バナーも作成しました。Podcastのコンテンツ作成はなかなか大変なので、時々、面倒くさく感じることもあるのですが、そんなときには、元気なときの自分の主張を見て、自分を励ましたいと思っています(笑)。
080817_1.jpg 栗生楽泉園を訪ねたとき、強烈な印象を受けたものの一つに重監房跡がありました。
 重監房の歴史について、私はまだ十分に理解していませんが、当時、ハンセン病患者の収容施設の中で、脱走を試みたり、反抗的であったりした人が、この場に強制的に連れてこられ、収監されたようです。
 収監されたほとんどの人が病気になったり、亡くなったりしたようです。
 それもそのはずで、非常に劣悪な環境であったからです。
 下の写真は、建物が取り壊されたあとの基礎部分だけが残っていることを示していますが、いずれの独房も2メートル四方の非常に狭い場所であったことがわかります。その中にトイレと、小さな窓が一つだけついていたとのことです。

080817_2.jpg
 戦時下には、国家が率先して、「健康・健全な国民」の育成を叫びます。しかし、そのことに裏側には、ハンセン病患者を筆頭に、健康ではないとされた人々が社会から排除され、隔離されたという事実が横たわっています。そのような歴史的教訓を、あらためて心に刻む機会となりました。

 今、政府が「メタボ撲滅!」とも聞こえるようなキャンペーンや政策を行っていますが、単に「余計なおせっかい」というにとどまらず、国家が健康を主導したときには、同時に、その枠からはみ出る人がどうなるのかという側面に注意を払い続ける必要があると思います。

080816_1.jpg
 先日のユースキャンプで訪ねた栗生楽泉園の納骨慰霊塔に、昨年3月28日につくられたばかりの碑がありました。

 ハンセン病患者の妊婦が強制堕胎させられた出来事を記憶するための碑です。今から70年近く前の出来事が、長い時を経てようやく公に告知されるに至ったことは、その出来事にまつわる悲嘆の深さを感じさせます。

 20世紀になってから、さらに戦争の足音が迫り来る中で、世界の各国で優生思想が吹き荒れ、国策にも大きな影響を与えました。日本も例外ではなく、戦時下においては、優良な生命と劣等な生命の分別は当たり前のように行われました。
 小さい命、弱い命が切り捨てられていくことは、すべての戦争に通じる普遍的な惨劇であると言えるでしょう。

080816_2.jpg
 左の写真は、この碑の裏側に記されている碑文です。

 遺伝子工学などの生命科学が発展していくと、今後、新たな装いをした優性思想が出てこないとも限りません。
 命の等価性は、理念としては叫ばれても、その実現にはまだ遠く及んでいないことを、私たちは心にとめておくべきでしょう。
 63回目の終戦記念日を迎え、不戦の思いを新たにしてる方も多いと思います。
 タイミングよく、戦争・平和に関連する原稿をアップしましたのでご覧ください。
 「平和主義は生き延びることができるのか----グローバル・テロリズム時代の戦争論」(『まなぶ』2008年8月号)という論考です。月刊誌の『まなぶ』(労働大学出版センター)が今月号で「戦争を知らないあなたに」という特集を組み、その一部として寄稿することになりました。
 広島にまつわるエピソードから始まり、私の個人的な経験を織り交ぜながら、今後の平和主義のあり方を展望しています。

080814_1.jpg 8月11日〜14日、軽井沢の友愛山荘で、東日本ユースキャンプに参加してきました。このキャンプは、主として、教会の高校生のためのキャンプで、将来、同志社大学神学部で学びたいと思っている高校生なども対象にしています。
 私は二つの主題講演を通して、参加した高校生の方々にできるだけ多く、考えるきっかけや知的刺激を与えることを心がけました。
 4日間のプログラムは多岐にわたりますが、3日目にはバスで移動して、群馬県草津町にある国立療養所 栗生楽泉園を訪ねました。ここは、かつてハンセン病患者の隔離施設として用いられていました。
080814_2.jpg
 栗生楽泉園にある日本聖公会の聖慰主教会を訪ね、そこの信徒の方に楽泉園を案内してもらいました。広大な敷地には、かつて4000人を超える入所者がいました。
 ハンセン病患者が強制収容・隔離された施設は全国に十数カ所ありますが、その中でも、この栗生楽泉園は最大規模のものだと思います。
 単に「暗い過去」として捨て置くことのできない傷跡を見た思いがしました。

 あまりに暑そうな顔をしていたので、愛犬モモとノエルを琵琶湖に連れて行って泳いでもらいました。
 さすがに自分たちで勝手に泳ぎ始めませんので、琵琶湖に放り込む必要はありましたが・・・
 しかし、まんざらでもなさそうな顔で泳いでいました。犬は犬かきがうまい! 誰に教えてもらったわけでもないのに、立派な泳ぎっぷりです。
 琵琶湖遊泳が気に入ったかどうかは定かではありませんが、多少は涼しくなったと思います。


080809.jpg
 レポートの山を半分ちょっと読み終わりましたが、まだまだ残っています。朝から晩まで読んでいると、さすがに気が滅入るので、気分転換を兼ねて、庭の雑草抜きをしています。
 汗ばみ、蚊にたかられますので、この時期の草抜きは決して快適とは言えませんが、ひたすら、草を抜き、土をほじくり返すのは、精神にある種の安定を与えてくれます。
 草抜きしているときに、しばしば出会うのが、右の生き物。オケラです。
 オケラは普段は土中で生活していますが、水陸両用のスーパー昆虫です。手は、モグラのようにシャベル状になっています。

 なかなかすばしっこいので、右の写真、撮るのに結構苦労しました。

 先日紹介しました洗健・田中滋編『国家と宗教----宗教から見る近現代日本』上巻、法蔵館(「近代日本における政教分離の解釈と受容」担当)を「Research - 研究活動」に追加しました。
 私の担当した章は分量的に400字×70枚強あります。ここで一挙公開!といきたいところなのですが、さすがに売り出されたばかりなので、冒頭の部分だけを掲載しています。
 この本の全体がなかなか読み応えがありそうなので、関心ある方は購入しても損はないと思います。
 「Essays -新聞・雑誌記事等-」に「禁断の木の実-- iPhone 狂想曲」(『京都新聞』2008年8月4日、夕刊)追加しました。
 このブログでも、ことの顛末はすでに紹介しているとおりですが、私の愚かしい転身ぶりを現代文明におけるよき教訓とするために(笑)、あらためて原稿としてまとめました。
 (かじられた)リンゴがキーワードになっています。ご賞味ください。

 先日、『国家と宗教----宗教から見る近現代日本』上・下巻(法蔵館)が刊行されました。私は上巻に「近代日本における政教分離の解釈と受容」という論文を寄稿しています。
 上巻・下巻とも、ページ数がすごい! 執筆陣も、そこそこ、すごい。
 値段もすごい!と言いたくなりそうになりますが、上巻483頁で3,675円は、結構お買い得だと思います。普通、このページ数の専門書であれば、7千円程度はするでしょう。

 主として、上巻が戦前まで、下巻が戦後を扱っています。詳しくは京都仏教会の下記ページをご覧ください。

 なお、『中外日報』7月29日の書評を参考までつけておきます。

You are the
 th Visitor
 since 01/07/2004.

自己紹介

近  著

2013年10月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

月別 アーカイブ